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なんか変

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2021年9月の記事一覧

ざわめき

ベイビー、 スライドギターは 一番静かな音を鳴らして 風と風を繋ぐ風みたいな 一番涼しげな存在になると 一番一番と言っている 一番わかりにくい部分がときめいた ときめきというざわめき

Duty beams

へのへのもへじの顔の人たちに 追いかけられる夢を見た へのへのもへじの顔の人たちは 誰かに命令されていた 美しいものを壊すときにだけ 感じる感覚が存在している 美しいものを壊さなければ 誰かに壊される気がしてしまった あなたの言葉はいつだって わたしの言葉をへし折るだけで それ自身の意味や問いかけは 完全になくなって武器のようだ 忘れたくなる時間がある 忘れたくなる時間があれば 思い出す時間が増えていく 思い出す時間に囚われていた

シャトルラン

枯れた瞬間、種になれたら 燃えた瞬間、灰になれたら その途中がつらい いつだってつらいのは途中だね

内側に飾る絵

キミによく似た街路樹だったが 並木が全部切り捨てられて 本当にキミによく似た街路樹になった 雨雲の気配のディテールまで そっくりで

フィフティフィフティフィフティ

誰かと分け合えばハズレを引いて 鵜呑みにされては不揃いを呪う 朝と昼や昼と夜の間があいまいで 算術的に分節できないそれら 衰えてしまった私たち家族は いつのまにか背骨が抜かれていて 一旦木綿の一枚絵のようだった

閻魔

おろかなことで失った パピプペポみたいな感覚、衰えて しびれることばかりで バビプベボみたいな感覚、磨かれて 紫色した人物たちのダンス 色褪せて薄口のソースのかす 阿鼻叫喚、パピプペポと叫んだ 断末魔、バビプベボで終わった

人間

澱む悪を感じる内側、心臓の上辺 私の口をこじ開け指を操る、もう傀儡 わたしも無様な人間なのだと沸々している 外開きのドアから何かが外へ それを制御する機能がなかった 繰り返さないように注視する画面 止めることは出来なかった 3日続く後悔、1日で覚めたのち 少しずつ噛み砕いて平らにする刺刺 わからないと理解停止するのは辞めようと 一番いい方法を探る夜道、 なぜか涼しい

リメイク

死んだ後でも 働かされる人と 終わった後でも 書き換えられる話と 経済に消費されながら 時代を乗り越えて愛される 取り残された時代のことは考えない 旧時代に口無しとはまだ 言えないだろうか

大勢

寒気を通り越してもう春ねと 鯖の味噌煮をつくりながら 晴れすぎてるとなにやらサイケ カラオケよりもうるさい季節 季節をなだらかに上書き からだのあちこちが別人のよう