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2023年をことばで振り返ろう

年明けてもう1ヶ月が経過。


卒業が一歩一歩着実に迫ってきている。

やり残したことなんてたくさんありすぎると思う毎日です。


2023年に読んだ本を今日は振り返ります📕


といっても忙しかったり、なかなか気が乗らなかったり、電車通学が減ったりで全然読めなかったです。


なので読み途中の本も含めてお話できたら!

 さくらももこ『さるのこしかけ』


さくらももこの本ってどれもおもしろくて大好きでふと疲れたな〜という時こそ読みがち。

考えすぎたくない時にすっと入ってきてクスッと笑えるエッセイ。

まだ読んだことない人はぜひ読んでほしい。
わたしは『もものかんづめ』から好きになりました。

いつもは車の窓にインド人の物乞いがへばりつくのをわずらわしく思っていたくせに、今度は王様の車の窓にへばりつく立場に変身した。もはや〝逆物乞い〟である。

さくらももこ『さるのこしかけ』

インド旅行記をかいたエッセイも、どことなく辛辣でフラットで自分も客観的に捉える。

このカラッとした文体がおもしろく不思議とさくらももこの絵柄でその場面を想像できる。

もちろんこういった笑い話だけじゃなくて人間臭い話もありさくらももこらしさを感じられるのが良いところ。

 その絵は、自分と、水筒と、上がっているたこと、浜辺の石。彼の書いたものの中に、私の失いかけていたもの全てがあった。彼の眼は全て映している。浜辺の石も水筒もそのまま映している。選んでいない。ニュートラルな感性で物事を映す心がいかに得がたいものか。彼はいつも全てに対してニュートラルなのだ。そこに彼の絶対的な存在感がある。
 私は卒業文集を開いたまま泣いた。わんわん泣いた。心の底からいさお君を尊いと思った。そしてその時、いさお君のエネルギーは私の中のどこかのチャンネルを回してくれたと確信している。

さくらももこ『さるのこしかけ』

ちなみに最近はちょっとだけコジコジを試し読みした。

これがりぼんで掲載されたかと思うとちょっとびっくり(少なくとも私の知っているりぼんとは違う)。

けども、大人が読む方が考えさせられるというか本質をついているような気がする。

元祖ちいかわに近いような、、、
機会あれば全巻買ってみたいと思った。

村井理子『家族』


私の中での「エッセイ」って比較的軽いというか、するっと入るようなものが多いイメージなのですが

これはものすごく重かった。
とてつもなく重く、辛く、気持ちが沈む作品でした。
(褒めています)

自分の言葉を伝えるのは難しいので当時の感想をおきます。

血の繋がった者だけを「家族」と呼ぶのか、壊れてしまった家族は「家族」ではないのか。「家族」という言葉の意味をぐるぐる考える。家族という形がガラスの破片のように壊れかけつつもギリギリの場所で保っていたものが、父という紐帯を失って、今までの「家族」が消えていく様子を読んでいて涙が止まらなかった。本当に掛け違えたボタンのようで、何かがあと少し、少しでもズレていたら、こんな結末にはならなかったと思う。全ての偶然と歯車が少しずつこの結末にしていったよう。母に対する心情がぐちゃぐちゃしているところは共感してしまう。

感想

家族の形はすごく円満というわけではなくよくある家族の1つといった形から、どんどん崩れ失われていく家族の形を村井理子さんの視点から眺めることしかできず、読者といえども重い何かを背負う感覚でした。

時代が良ければ、場所が良ければ、もしかしたら今も三人は生きていて、年に一度ぐらいは四人で集まって、笑い合いながら近況報告ができていたのかもしれない。一度でいいから、そんな時間を過ごしてみたかった。父と兄が怒鳴り合わない時間を、母が心から笑う時間を、兄が他者との心の繫がりを感じられる時間を。

村井理子『家族』

自分とは縁のない違う時代や場所でこういう物語があったと感じ、知ってしまっただけで少し世界観が変わったような気がする。

森博嗣『つぶさにミルフィーユ The cream of the notes 6』

なんかエッセイ読みたいな〜という時になんとなく買った本。まだ読み途中。

森博嗣の作品を読んだことないのだけれど、手に取った記念すべき一作品目です。

本を読む価値というのは、つまり、本を読んでいるその経験、その時間にある。その本に書かれている情報なのではない。だから、読んで忘れてしまっても良い。忘れるには、一度覚えなければならない。覚えて忘れることは、なにも覚えないことよりもずっと価値がある。それは、生まれて死ぬという生命の価値と等価だろう。

森博嗣『つぶさにミルフィーユ』

Twitterのつぶやきのような感覚のエッセイで私が考えていなかった視点が多々あり、興味深かった。

そして何気なく自分が考えている概念をいわゆる「森節」で簡単に言語化してしまう、こういうことなのか、と納得する。

全ての文に共感するわけではないけど、こういう考え方もあるのか〜と思いながら読んでいるとふと大事な言葉が置かれている感覚。


2024年に読みたい本

積読がたくさんあるのですが、優先的にこれだけは年内に読みたいなというのをあげていこうかとおもいます。

【お金に関する本】

泉美智子他『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けない お金の超基本』

田中学『お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門』


学生→社会人になるにあたってお金についてってしっかり勉強しておいたほうがいいと思い、この本たちはマストで読みたい…!!
特に税金だったり、貯蓄の知識はむしろ必要かなと思うので、経済がどういうように動いているかも含めて学びたいところ。
本当はFPもとりたい。。。

【仕事に関する本】

ひろゆき『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に負けない話し方を教えてください!』

山田英夫『サクッとわかるビジネス教養 ビジネスモデル』

仕事していく上で自分の会社的に必要だなと思った分野の本をあげました。1つはセールス的なところでの話し方や姿勢。もう1つはビジネスモデル。

ひろゆきは別に好きじゃないし、正直推してもないのですが、考えすぎる私にとってはある意味、ひろゆきの話し方やスタンスは参考になるところがあるので、そういったマインド面でひろゆきがどういう風に考えてるか知りたいと思ってのこちらの本。。。

ビジネス書とか自己啓発的な本って読んで何の徳があるんだろう?胡散臭くない?と思ってた私ですが、今は買う気持ちが少しわかる。


【エッセイ・小説・教養などの本】

村上春樹『スプートニクの恋人』
鈴木敏夫『スタジオジブリ物語』
F『20代で得た知見』
片山杜秀『未完のファシズム』

自分でふと手に取ったものもあれば、誰かからもらった本もある。
自分で選ばなそうな本から先に読んで知見を広げたいな〜〜〜。


ざっとこんな感じの2023年をことばでふりかえりました。

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