「21 of 21's 」|Favorite Hip Hop Albums
今更ですが、2021年産のHip Hopアルバム・EPで特に印象に残った作品を紹介します。21年にちなんで21枚にしてみました。
ベスト盤・・・とかやろうかと一瞬思いましたがとても決めきれないな。実際は超アングラでも良かったのとかあるんですが、全部紹介するのは気が遠くなるので(笑)
序盤の3枚は完成度が高くて中でもかなり気に入ってますが、ナンバリングは特にランキングってわけではないです。
最初の10枚はおまけのラフなコメント付きで紹介します!プレイリストも併せてどうぞ。
1.DJ MUGGS x ROME STREETZ - 「Death&The Magician」
大御所DJ Muggsと、昨年、GRISELDAに大抜擢されたRome Streetzのコラボアルバム。Muggs作品ではお馴染み、Ayisが手掛けた怪しいジャケのインパクトも去ることながら、内容も非常にダークで洗練された傑作、後世にも残るであろうクラシック・ジョイント。
Rome Streetzのズバ抜けたスキルが、Muggsの生み出すカオスに完璧に溶け込んでいます。飽きの来ない楽曲構成やバリエーションも作品単位で素晴らしいの一言。各所、界隈でも非常に話題になった一枚でした。
Rome Streetzについては、こちらの記事で紹介しています。
2.ANKHLEJOHN x DA$H x LOOK DAMIEN! - 「Honey Sweeter Than Blood」
ANKHLEJOHNとDA$H、プロデューサーのLook Damien!による芸術的なコラボアルバム。シュールレアリスム調なアートワークがジャケ買いしたくなる程最高。DA$HもRetchと組んでた頃から大好きなMC。
この作品は一貫したLo-Fiな黒さで埋め尽くされていますが、それ以上に一つのストーリーを紡ぐ様なミュージック・フィルム的なイメージ。単曲のインパクト以上に、通しで聴くことで映像が見えてきて、彼等の示す美学を感じます。正に芸術的なアルバム。
ANKのソロ、「Dipset Reunion」はそのタイトルにもニヤリとしちゃいますが、昨年のフェイバリットソングの一つです。Look Damien!天才かよ。
3.Chris Skillz x Zain - 「The Void」
昨年ピックアップさせてもらった、デラウェアシーンのMC、Chris SkillzとプロデューサーのZainによるコラボアルバム。前作、「Olvido」でもこの組み合わせのヤバさは実証済みですが、2作目のジンクスを覆しての甲乙付け難い傑作。これ、アンダーグラウンドのクオリティじゃないですよね?(笑)
Chrisはメンタル的な苦難を乗り越えてきたスキルフルなMC、Zainはそんなに音楽活動をアクティブにはやってなさそうですが、既に自分の中ではフェイバリットプロデューサーの1人になってます。
ドラマチックでメロウな世界観は本当に映画!ブーンバップ好きに限らず、是非色んな人に聴かれて欲しい名作。
4.Eddie Kaine x Big Ghost LTD - 「A Tree Grows In Brooklyn」
個人的には結構イチ推しな、ブルックリン・アンダーグラウンドのMC、Eddie Kaineと総督、Big Ghost LTDのコラボアルバム。
TEK大先生のアルバムも当然素晴らしかったんですが、次世代Bucktownを担うEddieのバチバチのラップスキルと、総督ゴリゴリのブルックリン式ブーンバップを首鞭打ちになるまで楽しむ一枚です。フィジカル買えなかったのがマジ悔やまれる。。
Eddie Kaineについては、こちらの記事で紹介しています。
5.Nas x Hit-Boy - 「Magic」
QB(クイーンズブリッジ)のKINGといえば"Nas"と相場が決まってますね!Hitとの相性は既に、「King's Disease」シリーズでも思い知らされましたが、これが一番食らったかも。
90年後期~2000年初期頃のNasにタイムスリップさせられた感と、Hit-Boyの異質な変態ブーンバップに完全にノックアウトさせられました。さすが一流プロデューサー、魔法使ってます。まさかのAsap Rockyとの「Wave Gods」もニクいね。Shout out to Max B!早くホームに帰ってきてくれ~
6.Dark Lo x Havoc - 「Extreme Measures」
ゴタゴタのオツトメ中で、逆境に立たされてるDark Loの置き土産です。完全にHavocに本気出させちゃいましたね。しかもしっかり数曲ラップも参加してます。
Prodigy亡き今、Mobb Deepの新譜が聴けない状況でこの作品が出されたのは非常に意義があると思います。そんだけこのアルバムにQBを感じます。クイーンズ好きとしては見逃せなかったアルバム!
Dark Loについては、こちらの記事で紹介しています。
7.Styles P x Havoc - 「Wreckage Manner」
THE LOXのStyles PとHavocのコラボアルバムです。すみません・・・またQBが絡んできます。昔から関係値が深いので、最早説明不要の両者ですが、ここに来てフルプロデュースby.Havocは有難みの極みです。QB好きは正座して聴くしかない最高な一枚です。このシリーズ是非とも続いて欲しい。
8.Piif Jones - 「Bridging The Gap」
・・・すみません、またまたQBです。(笑)
QBの若きホープだったKiing Shooterが亡くなった今、次世代はPiif Jonesに託されています。このアルバムには、QBのOGとカルチャーへの敬意が惜しみなく込められています。音楽はしっかり現行にアップデートされつつも、オマージュや客演OGの人選も素晴らしいです。(Cormegaとかもいて欲しかったけど)
「QB Finest」や「The 41st Side」に夢中になっていた頃の気持ちを思い出しました。
9.Conway The Machine x Big Ghost LTD - 「If It Bleeds It Can Be Killed」
GRISELDAの殺人マシーン、Conway The Machineと総督のコラボアルバムです。前作「No One Mourns The Wicked」の続編の様な相変わらずおどろおどろしい怪作です。ConwayはBig Ghostが相当お気に入りなようですし、この2人のタッグは安心して聴けない安心感があります。
10.Westside Gunn - 「Hitler Wears Hermes 8:Side B」
"8"はかろうじて"Side B"派ですが、両方ともダブルリリースとして十分すぎる聴き応えと価値をリスナーに提供してくれました。Gunnの作品というよりは、いちキュレーターとして、コンピレーション2枚作り上げました、って感じで・・・感無量です。
昨年は、Rome StreetzのGxFR正式加入と、Mach-Hommyとの和解に明るいニュースが続いたんですが、年末に喰らった2度目のコロナが心配です。元気になって、今年もシーンにブチカマして欲しいです!
ー以下、全部コメントしたかったのですが、私都合で盤の紹介のみに留めます。。ベテランの久々の作品とか私情も込みですが、好きになったHip Hopはわかりやすくカッケーヤツ!って気持ちは少年時代から今も変わらず。やっぱ何回も聴いちゃいます。
11.Boldy James x The Alchemist - 「Bo Jackson」
12.Dave East x Harry Fraud - 「HOFFA」
13.DMX - 「Exodus」
14.Lloyd Banks - 「The Course of the Inevitable」
15.All Hail Y.T. x Cedar Law$ - 「Player Made」
16.Skyzoo - 「All the Brilliant Things」
17.UFO FEV x Vanderslice - 「Enigma of Dali」
18.Vinnie Paz - 「Burn Everything That Bears Your Name」
19.Remy Banks - 「the phantom of paradise.」
20.Lute - 「Gold Mouf」
21.M.A.V. x Spanish Ran - 「Breakfest At Sues」
22年も既に続々と出てきていますので、今年は何枚ヤベー作品に出会うことが出来るか楽しみです。
peace LAWD.