ヘミングウェイ「Cat in the Rain」の舞台はイタリアのホテルなのです。
妻がいるのは二階の部屋なのです。二階の窓の真下にあるテーブルの下に猫がいても、濡れないように縮こまっていれば完全に隠れてしまい、見えっこないのです。that kittyはa catではないのです。これは確定記述なので、読み取れていないヘミングウェイ研究は全て間違いなのです。じゃあ何かというのがこの小説の面白味なのですが、一流作家がやることはひとつなのです。
訳ではlooking outを分詞構文としていますが、the window looking outで「窓景色」という一つの名詞なのです。looking outは屋外では目に入る限りの景色なのです。stood atなので妻は窓景色の海の中に納まって絵になっていたのです。ここからだけではわかりませんが、窓の外ではなく夫のほうを向いています。
最後の文を先にやるのです。Theyを「二人」と訳しています。theyはドアをくぐって建物の中に入りました。
メイドさんは傘をたたむので外に残ったままです。
メイドさんは建物の中に入っていないので、they passed in the doorが成立するには妻以外にもう一人はいなければなりません。それがthe American girlなのです。girlはwifeとは別人なのです。
二人のアメリカ人とはthe American wifeとthe American girlなのです。夫はアメリカ人ではないのです。girlは夫婦の幼い娘なのです。
Theyは読者のことです。夫婦が部屋で何かしている間、娘は階段のところにやられていたのです。娘について読者は知らないというヒントなのです。
メイドさんはイタリア人なのです。
メイドさんは基本的にイタリア語しかわからないのです。このSignoraは「奥様」なのです。
娘はイタリア語はわからないので、メイドさんの問いかけとは無関係な発言なのです。娘はホテルに来るときに猫を見たのです。居ついている猫なら普段はテーブルの上で日向ぼっこをしているのでしょう。
メイドさんは「cat」という英単語の意味がわからないので聞いているのです。
アメリカ人妻はイタリア語もできるので通訳しました。
メイドさんは「rain」という単語の意味は知っていたので、面白がりました。メイドさんはおそらく十代で、箸が転んでもおかしい年頃なのです。幼女の遊び相手になっているのでしょう。
メイドさんはこのレベルの英語は理解できないので、これは独り言です。under the tableには多義性があり、テーブルの下だけでなく熟語でもあるのです。
何かの悪だくみなのです。
これも独り言なのです。it=a kittyなのです。xvideosで有名なit's comingなのです。
catは「意地の悪い女」なのです。
これでunder the table, kitty, catがつながったのです。「Cat in the Rain」が無冠詞でa catでないのはこの三人を指せるようにするためなのです。最後にメイドさんが三毛猫(メスがほとんど)を連れてきます。
メイドさんは妻の
tightenedはlaughedとの対比です。自分のわからない英語だったのでムッとしたのです。
メイドさんはデブ猫を持って来るときは英語で話しているのですが、Signoraにtheがつくのはヘンなのです。これはfor theまでの定型文を暗記して目的語をくっつけたのです。メイドさんはkittyが子猫だとわからないまま支配人に「お客様が猫を欲しがっています」と伝えたところデブ猫を寄越されたのです。ちなみに使用人には命令するものだからaskはヘンなのです。
すぐ猫が調達されメイドさんに大人しく抱っこされているところを見ると、飼っているか餌付けしているかでしょう。ホテルの客がエサをやるのです。野良だとデブにはならないのです。確定記述はありませんが、これが雨の中、テーブルの下にいたと思われるのです。
小さい子猫であればtry to make herself so compactしなくてもテーブルに完全に隠れるのです。妻も娘も当然知っているはずなのです。
こちらのSignoraは「女主人」で、英語なので娘への呼びかけです。ふざけて言っているのです。
言葉の習熟具合から、娘>メイドさん>妻という上下関係がありそうなのです。Signoraは全部で4回出てきますが、支配人が妻に使った以外の3つはみな娘を指していると考えると一貫します。また女>男という上下関係があるならメイドさん>支配人なのでaskはヘンではなくなるのです。
ちゃんと会話が成立しているのです。
幼女がホテルの支配人である召使いに丁重に挨拶されて「女王様気分」を感じたのです。
猫もtightなのです。「猫気分」を満喫しているのです。
ちゃんと猫がメスである必然性があり、パズルのようにかっちり組み上がるのです。catはa malicious womanですが、こういう「だまし」のことでしょう。
単に妻もイタリア語を習っている最中で下手なだけなのです。