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「晩酌を共にする」夫婦で決めた唯一のルール

「おつかれ」と言いつつ発泡酒で乾杯。つまみを食べながら、その日あったことを共有したり、動画やアニメ、テレビ番組を一緒に見たりする。

よくある夕食時の風景かもしれないが、我が家ではこれが一日を締めくくる最重要行事となっている。

「夜は同じ席について乾杯しよう」

私たちが結婚当初に定めた夫婦間の唯一のルールだ。わざわざ明文化するような大袈裟な事ではないが、あえて「ルール」化したのにはいくつか理由がある。

理由1:夫婦で共に過ごす時間をつくるため

共働きの私たちは仕事の都合上、休日が合わない。加えて一日の勤務時間にもすれ違いがあり、夫は19時頃の帰宅、私は概ね21時以降の帰宅となる。忙しない朝は顔を合わせても、ゆっくり会話する暇などない。夜は帰宅時間が異なるため、夫が子どもの夕食や風呂などを済ませる。そして、このルールを定めたおかげで(せいで)、夫は妻の帰りを待ち、遅めの夕食&晩酌時間を共にする。

貴重な時間の割に、その内容はとてもシンプル。特に会話もなく、ただ目の前のお酒とつまみを楽みながらテレビを見ているだけのこともある。それでも互いが意識してその時間を大事にしているから、心地よい。

この時間が無ければすれ違いの日々を送るだけで、結婚3年目を迎えた今頃「何のために結婚したんだろう?」と良からぬ疑念を抱いていたかもしれない。

理由2:揉め事はその日中に解消するため

喧嘩をすると正直お互いの顔すら見たくなくなることがある。どちらも頑固な性格なので、相手が謝らない限り折れないこともしばしば。そんな状態で気がつけば数日間一言も話さず、終いには自分が何に対して腹を立てていたのかすら分からなくなる。

経験上、このような事態が起こることは容易に想像がついた。そのため、喧嘩した時には無理やりにでも酒の席について問題解決が早まるよう先手を打っておいた。

実際、これはかなり効果があった。どれだけムカついていても、無言で乾杯するわけにはいかないから「おつかれ」の一言を相手にかける。すると、何故か少しばかり心が穏やかになる。そしてつまみと酒を進めていくうちに、どちらからともなく会話を始めたり、「ごめん」が言えたりする。

酒が入るとセーブが効かなくなり、より激しい言い合いになることもあるが、隣で3歳の息子が「ママ、パパ喧嘩はダメ!」と言ってくるので我に返り、二人とも落ち着きを取り戻す。

こうして二本目、三本目と飲み進めるうちに一家はまた平穏な日常へと戻る。いつもと変わらない朝を迎えるために。

以上2つの理由は私たち夫婦が意図したことだが、ルール化には思わぬメリットもあった。

それは私たちが夫婦の晩酌時間をとても「重要な時間」と認識するに至っていること。その結果、友人との外食等でそれができない時には事前に伝える、可能であれば友人との会食後に一杯だけ付き合う、お酒を嗜む気分でない時はお茶で乾杯するなど、気付けば互いへの気遣いが増えている。

夫婦の関係性が円満であるうちは、間違いなく晩酌時間がその秘訣だと言えそうだ。

2人ともお酒が好きでよかった。

ちなみに息子は(睡魔に襲われない限り)ジュース片手に「おつかれ」と言って参加している。今後は夫婦間のみならず、家族にとっての重要な時間となりそうだ。

最後に、忘れてはいけない晩酌時間のデメリットを書いておこう。それは遅い時間の食事となること。ポッチャリ夫が痩せられない原因の一つだ。夫婦円満も健康あってのことなので、何かしら対策を練らねばと思いつつ、習慣化した夜の酒はなかなか変えられない。転職も視野に入れなければ。

#いい時間とお酒

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