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ヒューエンコムパブリックという 「フィクション=虚構」


ヒューエンコムパブリックという
「フィクション=虚構」


「なんと風変わりな、絵のような芸術社会」
ーヒューエンコムパブリック


ヒューエンコムパブリックのアイデンティティは、ダブル・イマージュだ。つじつまが合わないときもある。しかし、ヒューエンコムパブリックの失敗作は、この国のきちんとした民主主義より断然面白い。

「芸術」は美しい「嘘」をつくことによって 、本当のように見える「虚構」を創り出す。真実を別の場所にずらし 、その姿に別の光を当てることができる 。そして、断片的で混沌とした不可知な世界を描こうとする。
真実をそのままのかたちで捉え 、正確に描写することは多くの場合ほとんど不可能だ 。だからこそ、真実をおびき出して「虚構」の場所に移動させ 、「虚構」のかたちに置き換えることによって 、真実の尻尾を捕まえようとする 。しかしそのためにはまず真実のありかを 、自らの中に明確にしておかなくてはならない 。
いちど共通の「虚構」さえ獲得してしまえば、ピープルは途方もない力を発揮する。誰もがその存在を信じている「虚構」は、多層に出来ている例え一層が崩れても共有信念が崩れないかぎり、社会のなかで力を振るいつづけるからだ。

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