2023.1.30

ストレスフルだった去年の夏、睡眠時の歯の噛み締めが何ヶ月も続いていたことが引き金となり、奥歯の神経が死んだ。ショックだ。うわー。でも四の五の言ってられないので今日から治療開始だ。かかりつけの歯医者の歯科助手の一人が、もともと愛想はない方だったけど今日は特に愛想がなかった。人に必要以上に愛想良く振る舞ってしまう私は愛想ない人が結構すきだ。
歯医者のあと、前から作業するのに良さそうだな、と思っていたカフェに行ったらほぼ全員がPCで何かしらの作業をしていた。こんなにたくさんの人が作業しているカフェは初めてかもしれない。私の隣の人は水引アートのようなものを制作していた。話しかけようと思ったけれどその人はAirPodsをしていたのでやめた。
もう一組、作業をしていない客がいた。私よりも一世代上と思しき中年女性二人。一人がもう一方にひたすらにそして巧妙に、”若い男にモテるマウント”をとりながら要するに自慢していてその声がなんとも下品でしかもとても大きく、誰もが冷ややかな視線をたまに送りながらも耳を攲てていた。ネタとして面白いから聞いてしまう。悔しいけど。なぜ品のない声は必ずでかいのか。声の質からその人の体型や歩き方を想像した。
くだらないやりとりをするならこいつがベスト!という友人にすぐにその様子をLINEにて報告し、若い男に懐かれるのはそりゃあ嬉しいだろう。気持ちはわかる。だが浮かれるな。若い男の好きと中年女の好きは意味も重さも違うぞ、というようなことを自分達に言い聞かせるように話した。思い返せば自分達も若い頃、年上の男性たちが喜ぶ振る舞いをしていてなんらかの利益を得ていた。それはバイト先で急に休んでも怒られないようなポジショニングだったり、言いたいことを言っても許されるキャラクターの確立だったり、高級な店での飲食だったりするわけで、内面では「きも」「だる」「ちょろ」と思いながらも若い女の大半がそういうことを自然と、誰に教わるわけでもなくできるできるのだから、若い男だって同じだろう、と。若い女の、その肉体的な若さ自体が価値高いものとして売買されることがいろんな場面で知覚できないレベルで当たり前となっている日本の社会では、男が若さという価値を売る、ということには推し活市場以外の場面では耐性がないのかもしれない。
とか言ってほんとに前述の下品な自慢中年女性のことをほんとに好きだったらごめん、若い男くん。

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