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ブラックスワン+反脆弱性

ナシーム・ニコラス・タレブの著書から。ジャンルとしては投資の本に分類されているのですが、リスク管理など、さまざまな場面で応用できる書籍だと思います。

ブラック・スワン

p119
(チェスのグランドマスターについて)この人たちは賭けに出るとき、その手の弱いところに焦点を当てて考えることがわかっている。それに比べて、初心者は自分の手を反証する例ではなく、正しいと示す例ばかり探す。

p132
ドーパミンがたくさん出ていると、ものを疑わなくなり、やたらパターンを読み取るようになる。

p264
ひとたび侵略を始めると、追加の情報が出ても私たちの頭はそれを無視する状態になる。戦いの最中に迷うのは得策ではないからだ。

p280
予期しない出来事の力は、ほとんど常に一方向だけに働く。完成するのにかかるコストや時間は大きくなる一方だ。その力が逆方向に働くことはめったにない。

予定よりも「早く、安く」完成したのは、エンパイア・ステート・ビルディングくらいで、それはとても珍しいことであると。

反脆弱性

上巻

P-82
私が場立ちだったころ、声の大きさとその人の序列は反比例することに気づいた。マフィアのボスと同じで、有力なトレーダーほど声が小さい

P-112
ソ連崩壊後の混乱期、病院は旅行者を強制的に病院に収容し、お金を巻き上げることができた。患者は高額なお金を払って書類を処理してもらわないかぎり、解放されなかった。

P-188
私たちが宗教的な信念と引きかえに手に入れたのは、科学の仮面をかぶったものなら何でも信じてしまうだまされやすさだ。

P-395
教育ママは子供の生活から試行錯誤や反脆さを取り除き、子どもを生きた世界から遠ざけ、(自分の思い描く)現実の地図どおりに動くオタクへと変えてしまう。優等生だけどどんくさいヤツ。ひと言でいえば、動きの遅いコンピューターだ。

オプショントレードの考え方について、ベースになる部分も紹介されています。バーベル理論↓

P-269
たとえば、資産の90%を平凡な現金や価値尺度財と呼ばれるもので持ち、残りの10%を、これ以上ないくらいハイリスクな証券で持っているとしよう。すると、資産の10%以上を失うことはないが、膨大なプラスの可能性を秘めている。

下巻

またチェスのグランドマスターが出てきます。

P-108
進化の過程で淘汰されたプロたちが使うのは、否定的な方法だ。チェスのグランドマスターはふつう、負けないことで勝ちを得る。

P-115
たとえば、不動産業界ではいちばん大事な3つの性質といえば「1に立地、2に立地、3に立地」


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