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ラリー・ウイリアムズの短期売買法

著者はテクニカル・トレーダーで、商品先物のスイングが専門ですが、Tボンド、S&Pなど指数も登場します。

第13章 マネーマネジメント(資金管理)
第14章 50年のトレード経験から得た教訓

(追記)
・短期トレードの期間 →2〜5日
・1998年までの検証では、ゴールドを買うのは金曜日が最適
・大豆、小麦は水曜日に上昇する傾向がある


第13章 マネーマネジメント

勝っているときにはポジションサイズを増やし、負けているときには減らす

 著者が1987年にトレードの大会で優勝したとき「ケリーの公式」(システムの勝率とペイオフレシオから投資額を決定する方法)を使っていたが、実は「変動率が大きすぎる」という欠点があった。

マネーマネジメント(資金管理)の専門家、ラルフ・ビンス氏や他の人々と議論を重ねていく中で、決定的なことは勝率でもドローダウンでもなく、「最大負けトレード」という結論に至る。

つまり、コツコツドカンの「ドカン」の深さである。

最初の説明で、「1トレードあたりのリスクは10〜15%が良い」としているが、後半の部分では「2%」と書いている、、

私が開発したあるシステムは勝率が86%だったが、少なくとも4連敗が5回あった。そのうち4回は破産した。

マネーマネジメント戦略の構築において最も重要なのは、4連敗することを前提に構築することである。


第14章 50年の経験から得た教訓

成功したトレーダーから学べること

成功したトレーダーは口をそろえて言う。自分たちが成功したのは、無数のインディケーターを使うのをやめ、何台ものモニターを見るのをやめ、ホットな5銘柄を毎晩追いかけるのをやめてからだと。

「シンプルこそが成功の秘訣」なのである

・思考停止で動けなくなるパターン

失敗に対してよく準備をしておくほど、パフォーマンスは向上する。
勝者はトレードがうまくいかないときにどうするかを考えたうえでトレードする。しかし、敗者は失敗したときのことはまったく考えないでトレードする。だから失敗すると何をすればよいのか分からず、恐怖に心を支配されてしまうのだ。


・勝ちトレードが続いているときにやめないこと
・今使っているシステムが有効なら、余計なことはしないほうが良い。

いじって改良するほど、最適化してシステムを向上させるほど、パフォーマンスは悪くなる。


・強欲から身を守るために、手仕舞いの位置を決めておく


勝者と敗者との違い

20人の勝ちトレーダーと、30人の負けトレーダーを比較したときに分かったこと。

 共通していた部分
・トレーディングに対する熱意
・同性の友人が少ない。男女ともに、親友と呼べる友人はせいぜい1人
・白か黒かの極端な考え方をする

 敗者の共通部分
・少ない資金で大きな利益を手に入れようとする
・正しいか間違いかを問題にし、マネーマネジメントを気にしていない
・トレーディングで生計を立てられるはずがないと思っていた
・あちこちの市場、グル、ニュースレターを渡り歩いている

 勝者の共通部分
・マネーマネジメントを行なっている
・全員がテクニカルトレーダー
・大負けしたときのことを詳しく話すことができる
・少数の「好みの」銘柄に集中的に取り組んでいる


(なんとなく、皆さんASDタイプなのではないかという気もします)


心理学は役に立つのか

これまでの人生において、われわれを失敗に追いやり、市場が提供してくれる無限の富からわれわれを遠ざけるのは、われわれ自身の心ではないかと真剣に考えた時期があった

著者=ラリーは、トレードの役に立つかもしれないという思いから、数多くの心理療法を試してきたという。

 そしてついにそのときはやってきた。これまでやってきたことがすべて時間と金のムダであったことに気がついたのだ。

私が損をしたのは、私がそう願ったからではなく、記憶力が良いわけでも、独占欲が強いからでもなかった。私が損をしたのは間違ったことをしたからにほかならず、そのことが私を弱気にさせ、サイコセラピーに走らせただけなのである。

私も一時期、デイトレで勝てない原因が心理的なことかもしれないと思い、EMDR、ニューロフィードバック、カウンセリングに時間とお金を使った。

それらは役に立ったのかもしれないし、ムダだったのかもしれないが、少なくともやるだけやったので、今は「技術的な訓練の不足」が原因だと思えるようになった。


ヒラリー・クリントンの謎

1994年4月(第31巻4号)のレターから

ヒラリーの口座名義は、ミドルネームの「ローダム」が使われていた。
記録によると、(マスコミに騒がれた)牛以外にも、銅、小麦、木材、砂糖、Tボンドも取引しており、口座残高が1万ドルに満たないのにもかかわらず、4万5000ドルの証拠金に相当するポジションを持つこともあった。

勝ちトレードはその日のうちに手仕舞い、負けトレードは持ち越している。追証がかかることもあったが、彼女はそれに応じることなく、どうやら素晴らしいブローカーが付いていたのだろうと結論されている。

こういうやり方の逆ということでしょうか。


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