きれい、かわいい、うつくしい

彼女の仕事の手伝いで花を沢山買いました。
この子はその中でも特にお気に入りだった子。

花びらから西日を通して透ける血管のような葉脈。(っていうのだろうか)
茎は悩ましげに緩やかなカーブを描いていて。

はぁ、なんともアンニュイで愛おしい。

美しいを美しいと感じられるかどうか、というのは自分の中でひとつのメンタルのバロメーターになっています。心が弱っていると何を見ても何も感じない。心が不感症になってくる。

今やこんなにもお花大好き人間のわたくしですが、春が来て満開の桜を見ても何も感じられないことが続いた時がありました。それも何年も。彼女と生活を共にするようになる前のことです。

今はそういった不感症気質もすっかり治まって、晴れた日の空に流れる雲だとか、お部屋に飾ってる枝から芽吹いた柔らかい新芽だとかにいちいち感動できるくらいに心が柔らかくなりました。

対象はなんだっていいから、美しいと思う何かで心を潤わせてあげることはとっても大切だなと。
最近よく聞きますが、ご自愛ってやつ。

きれい、かわいい、うつくしいの基準は自分軸で。自分の感覚や直感、本能に耳をすます感じ。

自分自身をちゃんと愛してケアして大切に。それは肉体的な事だけじゃなくて心も。
夢中になれるような趣味であったり、「好き」の気持ちに目を向けて、喜びをひとつひとつ感じること。脳みそを不安や恐怖の回路だらけにしないように。気をつけたいなと思っています。

人の脳みそはよくできているから、意識を向けた情報を無意識にどんどん吸収してしまう。
辛いとか苦しいとか怖いとか。そういうことに意識を向ければ、そういう世界が現実としていとも簡単にできあがってしまうから。受け取り方。

彼女は視点の転換がとても上手い人で、私がどんなに暗いことや弱音を吐いたとしても、くるりとた易くひっくり返してしまいます。
最終的には「逆に良かったね」と納得させられてしまうからすごい。

彼女との二人暮らしを始めてようやくヒトになれた感じがしています。

本当に、本当に大切な日々。

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