見出し画像

バルセロナのとある伝統カフェ

 バルセロナではともかくあらゆるところにカフェがあって、朝など様々な店でお世話になっています。カフェのパンがまたおいしくて、少々お高めの店では更においしい。当たり前ですかね。

 宿の近くの結構目立つカフェにも行ってみました。
 カプチーノ、アメリカ―ノ、パン2種で2,000円弱だったので、バルセロナカフェの中でも少々お高めですかね。でもしっかりしたパンです。

 店内は、暗くするとアメリカの古き良き酒場のようで、なかなか上質の雰囲気を演出しています。

 ここ、入ろうと思ったのは、外から見える店内の壁に、ずらりと並べられたコーヒーミルの展示でした。今ではお休みいただいている私の家の手挽きミルに似たものから、もう少し凝った昔の貴族が使用人に使わせていた?であろうような、重厚なものまで揃っています。大きめの店ですが、これ以外の壁にもずらり!

 更に、店の奥に小部屋があって、関係者以外を入れない形にした特別展示室までありました!
 ここまでのコレクションは相当なものですね。店のオーナーさんの特別な思いなのか。ともあれ店の雰囲気と相俟って「歴史」の積み上げが迫ってきます。

 更に、店の一角には、明らかに使われてはいないものの、それでも少し前まで現役していたのではないかと思われる焙煎機まで置かれているんです!

 どのように使われていたのか?
 聞いて見ざるを得ませんでした。でも残念ながら言葉の壁で隔靴掻痒でした・・・にわか仕込みのスペイン語ではどうしようもないですね。。
 実は前に行った別の店でも同じように店の片隅に現役を退いた焙煎機が置かれていました。これってやっぱり何かを意味するのでしょうね。
 (やっぱり同じく「使われてはいないよ」以上に理解できる言葉は帰ってきませんでした)

 スペインのカフェ文化の歴史!
 もっと深いところを現場で探りたいのはやまやまなのですが、簡単ではないですね。
 実は一番知りたいのが「トレファクト」です。
 ご存じでしょうか? 焙煎の際に砂糖を加え、砂糖がコーティングされ、焙煎後は真っ黒になり独特の風味となる、あの製法です。
 これ、マレーシア周辺諸国のKOPIの伝統焙煎とかなり類似なんですよね。たぶん上記の焙煎機で「トレファクト」が活躍していたのでしょうか。
 思えば、私の赴くスペインとマレーシアで奇しくも同じような焙煎が伝統となっているところ、運命としか言いようがないのですが、それぞれの経緯と繋がりを知りたくてしかたがありません。
 もう少しスペインにいるので、機会があるのを願います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?