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料理人さんへの自然なねぎらいに溢れた時間と場所

 荻窪「馬来風光美食」の椅子に、例えば1時間座ります。
 聞くともなしに聞こえてくるお客さんの言葉でもっとも多いのは、「あーーっ、おいしい!」です。ごく自然に、当たり前のように。
 今、諸事情なのでしょうか、料理は基本的には店主エレンさんの「おまかせ」です。マレーシア料理に詳しい常連さんもいるし、誰かのお薦めで初めて来られるお客さんもいる。もしその料理に馴染みがなければ「これって何ですか?」と自然に問い合わせがあり、丁寧な説明に繋がります。「この料理はどうでした?」エレンさんからの繋ぎも時折さらっとあります。温かい時間の連鎖。こんな積み重ねで、お客さんは、目の前のおいしい料理、でもそれは比較的狭い領域の関心から、マレーシア料理全般、ひいてはマレーシアという国とその文化、といった展開で関心が広まり、深まっていくのだと思います。エレンさんの願いはそんなところにもあるのかもしれません。

 先日、エレンさんのレシピ本を参考に、餃子を米粉で作り、半透明にしてみたかったのですが、結果、味そのものは納得できたものの、透明感と見栄えはどうしてもうまくはいきませんでした。

米粉:タピオカ粉=55:45 で作成(バタフライピーの青は遊び)

「どうすればキレイにできますかね?」
「練習です」
 魔法の一言があるものではない、と承知しています。一般の摂理なのだと思います。あきらめずにやってみよう!! そして店でちょうどできあがったものを見せてもらえました。今回はワンプレートを注文したので、この CHAI KUEH (菜粿)は食べられなかったのですが、次回ぜひ!!(Chai Kuehは、コース料理での前菜のような感じでよく出されるようですね)

 そうそう、その日のワンプレートです。ナシレマ+ラム肉のルンダン。ラム肉は適度な柔らかさで、噛みしめると滋味が溢れ出てくるようです。奥にも添えられた肉は「かすべ(エイ)」だそうです。ちょっとコリっとした食感ですがサンバルでうまく味付けされています。ご飯はジャスミンライスでした。相変わらずバスマティライスとの違いが、ココナッツミルクで味付けられると更にわからないのですが、いつも思うのが「ココナッツミルク優勝!」です。そして今回嬉しかったのが、添えられた生野菜のサラダ。すっきりとして、気持ちの良い余韻を残せます。
 マレーシア料理と健康食!!
 こだわっていきたい領域です。

ワンプレート¥1,500

馬来風光美食
03-5938-8633
営業時間=金、土、日、それぞれ17:30-21:30
要予約(insta からでも可)


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