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西村知恵さんのVIRTUAL SILENCEの源泉は私にとってのマラソンと同じかも?!

 2024年6月19日(水)
 新宿ピットイン。
 現在の日本のジャズシーンは、様々な変遷がありながらも人材に溢れ絢爛たる世界が繰り広げられていると思いますが、中でも独特な世界観で突出しているユニット、VIRTUAL SILENCE のライブに行ってきました。
 幅広いご活躍ながらも、基本的には、歌詞の一言一言を最重視しながら伝統的なボーカルの世界に身を置く西村知恵さんが、「最精鋭」ともいえるメンバーと共に、またジャンルを超越した、かなり激しい最先端な世界を繰り広げるユニットです。
 西村知恵vo
 織原良次fretless b
 井上銘g
 本田珠也ds
 渡辺翔太p,key- special guest-

 その歩みは下記にまとめられています。

 このリストに照らすと私は2021年8月1日からの「没頭」組で、以降、せっせと「年一回」のパフォーマンスに接する栄に、毎回言いようもない感銘を積み重ねながら、熱い余韻を一片たりともこぼさぬよう、噛みしめている次第です。
 何がここまでひとのココロを揺り動かすのか?!
 毎回の疑問です。
 毎回答えは違ってきます。
 今回の帰結です。
「西村さんのこのエネルギーは、幅広いすべての活動の根底を支える源泉になっているのではないか」
 VIRTUAL SILENCE の唯一無比の特異性は「歌詞がない」ところです。それもいわゆるスキャットと言われる楽器から出される音を声に転換したものとは異なり、ゼロからのスタートの「声」です。しかもそれが、最精鋭の面々が爆発しながら煽ってくるのに対峙し、更にその上を行く勢いでの熱唱で自分の世界をまとめ上げる。
 このエネルギー
 これは、たぶん他の人には窺い知れない量と質のものなのでしょう。何で年一回しかパフォーマンスできないのか?素朴な疑問への答えはそこにあるのでしょう。実際この日のために数か月の腹筋の鍛えで臨むそうです。
 しかももう一点の唯一無比の西村さんの特異性は「類まれな愛」です。言い方難しいのですが、障がいのある方々に向けたものは、頭が下がるとしか言いようがない。

 この「愛」と「爆発性」は、ある意味では両極ともいえるような気がします。さあ、その両極のどちらが、西村さんのより本質となる世界なのか?
 ここは間違いなく「愛」なのでしょう。
 愛って、例えば障がい者支援であっても、生半可なエネルギーで伝えられるものではないです。日々体を鍛え、爆発的ともいえる最先端の音楽世界を作り上げ、その「力強さ」をベースにした「やさしさ」で愛を伝える。

 うん、これが昨日の現場での結論です!何度もココロが震えながら、出てきた結論。

 えっ! これって、比べるのもおこがましいのですが、私のマラソンと構造は(質はもちろん別にして!)同じかも!?

 年一回だっていいじゃあないですか
 多少は形が変わったっていいじゃあないですか

 西村さんの愛の爆発はいつまでも見続けていきたい。ただそれだけです。


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