風俗1日目が手招きした日の話
こんにちは☆
れいちぇるです☆
今回の記事は
私が風俗の仕事をすることになった日のことをつづろうと思います。
▼風俗1日目が手招きした日
19歳、
上京して1年目。
当時私は渋谷109のアパレル店員。
正社員なのに、働いても働いてももとにかくお金がない。
お金がつきる…。
でも同じショップのスタッフたちは違った。
新商品が入ると
かわいいー!色迷う〜!社割だし3色買っちゃお☆
という感じで、
ヘアアクセから靴、頭の先から足の先までふんだんにお金を使っていた。
無理。
私には無理だった…。
家賃、交通費、食費を引いたら、
被服にかけるお金なんてほぼなかった。
いいなー。
お金に余裕があって。
私も何年か働いたら余裕が持てるようになるんだよね。って思いながらみじめさを誤魔化してなんとかやった。
(今思えば先輩たちはみんな実家暮らし。家賃がかかっていなかったんだと思う。お金を稼ぐというより、ファッショニスタな人たちが、どちらにせよ買う洋服代を社割で買うことで諸経費が浮くじゃん。的な考えでやる仕事がアパレル店員だった気が今となってはしている。)
とはいえ、店頭では新商品を貸し出してもらえるので買わずとも仕事はできた。
ある日の帰り…
仕事が終わると私服に着替えて、
ショップのスタッフみんなで駅まで帰るというのが習慣化していた。
ある日、
後ろを歩く先輩2人の聞き取りたくなかった声を聞き取ってしまった。
あんなにうるさい渋谷の街でどうして自分の名前だけは人間聞き取れてしまうんだろう…笑
〜(れいちぇる)って、なんかちょっと、なんかだよねー。。
私の着てる服や靴のことについてだとすぐに分かった。
季節やトレンドに合わせるというか、
どのシーズンでも、できるだけ長く着まわせて安い。で選んでいるから
ショップ店員たるもの!というようなお洒落さがなかった。
一言で言うと、
ダサかったんだと思う。
みじめだった。
心臓が、ぎゅーーっとなった。
電車でぼーっとなって、家に着いて泣いた。
19歳田舎者女子。
単純。
''高収入 バイト''
で検索した。笑
悔しさと虚しさの原動力って怖い。
すぐに家から京王線1本で行ける八王子のキャバクラにメールで数日後の面接と体験入店の予約をした。
当日。
詳しくは覚えていないけど、15時とかそのくらいの時間帯をお店に指定された。
キャバクラの営業時間までだいぶあるけどそんなものなのかー。と当時のわたしは思っていた。
カフェでの面接。
不自然なまでに褒められた。
みじめな思いをつい最近したばかりの田舎者19歳。
単純に浮かれた。笑
絶対に稼がせるからとりあえずお店見てみません?
と言われて、
働こうと思って面接に来ているのだからもちろん!と思ってカフェを出てお店に向かった。
なんか暗くてなんか独特なにおいの雑居ビル。
もう察し…ってかんじだとは思うけど…
そこは風俗店だった。
入ったらすぐ分かるじゃん!
出ろよ!
と、思うかもしれないが、
実際のキャバクラも実際の風俗店も見たことがない人間にとって、
この時点に至ってもまださぐりさぐりな状態なのがリアル。
それと、仮になんか違うような気がする感があっても、
単純に、よくしてくれた大人を断れない。
どこのポイントで断っていいか分からない。
身の上話を聞いてくれ、褒めてくれ、よくしてくれた大人が
黒い合皮のフラットシートでいきなり下半身裸になり、あれよあれよとわたしの手をいざない事務作業のよう工程を説明してくる。
いわゆる、
ピンサロだった。
そのカオスな状態の中、
''逃げる''や、''断る''の何かしらの行動を起こすエネルギーより、
思考回路を停止した方が考えるエネルギーが少ないので言われるがままに手を動かす。
その上、
その店にいる他の女の子達が、
普通に笑ってまるで女子会みたいに過ごしていることがさらに思考を麻痺させる。
''ここはおそらく危険ではない''
''見た限り普通の子ばかりだから自分がいても変ではない''
そう脳が判断した。
一度できたことのハードルは確実に下がる。
どんな内容でも例外なく学習能力を発揮する。
常連。というお客さんに同じことをするようにシートに誘導され、
その通りにした。
風俗どうこうということなく、どの職業だとしてもこの状況であれば、ユーザーとお店でレビューを共有するだろうと案に想像できたから、子供の頃から染み付いた''好かれたい病''をこんなところでも発揮して、
愛想よく、
おそらくこうすればよいのだろう感をオーバーにやった。
予想通り、
お客さんとお店のスタッフはレビューを共有し、
私はお店からオーバーに褒められた。
さらに帰りにはお金がもらえた。
(のちにその業種の相場の取り分よりだいぶ低いことを知る笑)
帰り道、
今日自分がした業務が風俗であることはもう察していた。
(遅い)
その上で
お財布に追加された額を加味して、正直な気持ちを表現すると、
"割りに合わない感はなかった''
反射のように、呼吸をするように、
アパレル店員と、今日やった業務。
アパレル店員の収入と、風俗の収入。
2つを頭の中で比較していた。
当時の私にとって、
''その日やった業務=風俗の圧勝だった''
後ろめたさは、なくはなかったけど、
おそらく人が想像するであろうほどではなかった。
アパレル店員はすぐに辞めた。
数日働けば今までの月給分になった。
その時の私の優先順位、プライオリティは
完全に、
みじめな思いをしなくていいほどの潤沢な''お金''になっていた。
やりがいなんて求めてなかった。
キャリアなんて考えてなかった。
同世代の他の人たちよりもお金が自由に使えることが何よりも私にとって重要なことになっていった。
だからといってお金(対価)の変わりに苦痛なほど何かを我慢しているという感覚もなかった。
むしろお店の女の子たちと話したり雑誌を読んだりごはんを食べたりするのも楽しかった。
▼12年間の''1日目''のことを振り返って考えてみた
私たち風俗をしてきた女子にとって、
たとえどんなはじまりだったとしても、
後悔している。ということは不思議だけれど意外と少ない気がしている。
(私のように風俗だと知らずに応募した。などのきっかけだとしても)
現に、
きっかけの1店舗目は除いたとしても、
次に働く2店舗目、3店舗目は業態は変えたとしても、''風俗店''の中から自ら選択している。
私たちは後悔していない。
できない。
人それぞれ使う先は違ったとしても、
そのお金があったからできた生活があるし、
良いか悪いかは度返しして、人にはできない暮らしをしてきた。
色々あるけど、ありすぎるけど、
そのお金で可能となった生活。
その思い出をなかったものにできない。
そういうもの。
私が12年間風俗嬢として生き、
そして今思うことは、
やってしまった。
だけどないものにはできない。
その思い出を放棄できない。
私たちは本気で後悔すらできない。
それならどうする?
その過去を抱えつつ、ここからどう生きるかを考えるしかない。
どれがいちばん、自分を含めたこの類の人たちの''人生やりやすいか策''を練るしかない。
いつか普通になることを想定するなら、
この1択です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
れいちぇる☆
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