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心音が低音

BOOM BOOM SATELLITES、というバンドが好きだ。彼らはジャンルで言うと何になるのだろう、本人たちとしてはハイパーユーロ、ということらしいが、とにかく心臓に来る感じのかっこよさ。

LAY YOUR HANDS ON ME、は結婚式の入場曲にしたりした。ミラコスタでBOOM BOOM SATELLITES(テナーとかも流したのだけれど)使うの、我々夫婦くらいなんじゃなかろうかと思ったりもした。

何回かライブに行ったりもしたし、遠征したフェスでみることもあったが、すべてのライブがあんなに綺麗にかっこいいというのはすごいことだと未だに思う。

ボーカルの川島さんが脳腫瘍を患ったという発表の後もライブをやろうとしていて、そのチケットもたしか取っていたが、結局体調が思わしくなく公演がとりやめとなった。その後しばらくしてBOOM BOOM SATELLITESの活動が終了するという発表もあった。タワレコのノーミュージックノーライフ、のポスターを目にしたことがある人は多いと思うが、そのタイミングで出たBOOM BOOM SATELLITESの写真は未だに見ると胸がぎゅっとなる。僕たちは幸せものです、なんて言われたら、活動終了して川島さんの残りの人生を思うと、BOOM BOOM SATELLITESのライブにもう行けなくなると思うと…とても寂しい気もちになったのを今も思い出すことがある。

その後、川島さんは逝去され、のちに中野さんはSPELLBOUNDというバンドを組んだ。先日、そのライブにまたしても行ってきたが、ノーベンバーズの小林さんがボーカルになって、未だに川島さんがそこにいるようなパフォーマンスは圧巻だった。なにより、今もまたBOOM BOOM SATELLITESの音楽がライブで楽しめるということがすごい。

NUMBER GIRLの再結成時や、ELLEGARDENの再始動時もそうだったけれど、もうライブで見ることはできないと思っていたアーティストを今また見ることができるというのは本当にありがたい奇跡みたいなものだなと感じる。生きているのも悪くないかなと思わせてくれる、ひとつの瞬間だなと。

特にBOOM BOOM SATELLITESは、内臓まで揺らす低音が最高で、先日は久々にその低音が心音であるように錯覚する夜を過ごすことができた。あの感覚だけは、ライブにいかなければ味わえない。次は恵比寿LIQUIDROOMのマンウィズとのツーマンを狙いたいが、チケット運が占われる。


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