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23秋季一部リーグ戦_第一節【戦評】

■道都_チーム再編と三季連続優勝の連立方程式に挑む■東海_強い縦縞を取り戻せるか、縦縞の縦突破に期待■札大_劇場開演で定位置の3位脱出へ■学園_春トーナメント1・2独占の真価を見せたい■大谷_入学時一部世代最後の秋、足跡残せるか■北大_出稽古好調。掻き回し役以上の存在感を期待。


第一節

◇8/25_道都6-5北大、東海4-7学園

【戦前】◇道都-北大_三季連続優勝に挑む道都と春13試合を経て一部の椅子を死守した北大。無難か多難か◇東海-学園_強かな縦縞と王座奪還狙う東海と低迷した春のやり返しに燃える学園。傾向的には僅差混戦が多いが、秋の緒戦はいかに◇札大、大谷は明日の第一試合で登場◇

【寸評】◇道都6-5北大_負傷者発生等により「現時点ベストメンバー」で臨んだ春王者、終盤北大に詰め寄られながらの辛勝。無難には終わらずかつ前途多難を覚悟せざるを得ない初戦となったか◇東海4-7学園、序盤の点の取り合い、以降の投手戦を経て、劇的な幕切れへ。延長10回学園が杉林蒼太のサヨナラ3点本塁打で東海を下す。

【詳報】道都6-5北大

先制したのは道都。2回表、7番左翼後藤(3年・室蘭栄)の適時打でまず1点、その後、3番可見の2点適時二塁打などでこの回5点を先制。その裏、北大は7番指名打者藤原適時二塁打で1点を返す。4回表に道都が追加点、田中、可見の安打で無死一、三塁。続く福島の三塁ゴロが野選を誘い1点を加える。追う北大はその裏、無安打で2点を奪って3-6と追い上げ。さらに北大は7回裏に追加点。道都二番手印南から淵上適時二塁打と大澤犠飛で2点を加えて5-6と1点差に詰め寄る。リードを広げたい道都であったが8回、9回と好機得るも北大守りに阻まれ追加点奪えず。流れ北大に傾いたとも見えたが、道都三番手松田の前に8回、9回は三者凡退。北大1点差に詰め寄るも最後は道都がかわして6-5で勝利。

負傷者発生等で手負いの春王者、北大に詰め寄られながらも辛くも勝利。初スタメン組は捕手木川(1年鵡川)と左翼後藤(3年室蘭栄)、後藤の3安打は緊急事態下にあっての収穫。前途多難を窺わせる一戦とはなったが、道都イレギュラーズの底力を見せる好機でもある。北大は序盤失点後もしつこく追走。7回の追加点で1点差まで迫る粘りを見せた。最後かわされた格好となったが~5回以降無失点で切り抜けるなど~価値ある初戦となった筈だ。

【詳報】東海4-7学園

先制したのは学園。2回裏、5番南泰成の大会第1号本塁打で1点を先取。直後の3回表、東海が逆転。磯崎、天野、鈴木適時打で4-1とする。追う学園は3回裏に1点、4回裏にも常谷適時打などで2点を加えて同点とする。互いに動きの多かった序盤から一転、中盤は二番手投手の投げ合いに。均衡崩れず、延長戦~春一節と同様に~へ。表の東海は無得点。代打佐藤利樹の右前安打での本塁生還を学園が阻む。裏の学園も走者を進めらずに二死に。しかし、この場面で杉林が値千金の本塁打を右翼へ放ち決着。ひとつ先の塁への進塁を巡る細かい攻防の成否を吹き飛ばす~これぞ本塁打がすべてを解決したとも言える~一打で学園杉林が蹴りをつけた。

<経過>
学園は9回裏にサヨナラの好機。この回先頭代打平手が四球出塁(登坂が許した初めての走者)。しかし続く森晴人犠打が登坂の好守備に阻まれ走者(代走の鈴木康介)を進められず。金野三振後、常谷が右前安打で繋ぎ犠打失敗をカバー。一打サヨナラの御膳立てするも続く下向が倒れて勝ち越しならず。9回終了時、流れはやや東海かとも思えた。

春一節に続きタイブレークへ突入。表の東海は犠打失敗後、代打佐藤利樹(1年東海大札幌)が右前安打、本塁突入を狙った二塁走者は憤死、無得点で攻撃終了。

裏の学園。東海に倣うかのようにこちらも犠打失敗。続くのは1打席目で本塁打を放っていた南だが、この場面は登坂に翻弄された印象で3球三振。二死一、二塁。杉林が打席へ。

カウント1-2、その後(確か)2球程ファウルで杉林が粘る。さらにボール交換に手間取り、東海にとっては少し嫌な感じの間ができる。6回から登板、ほとんど完璧に学園打線を封じていた登坂だが、ピンチ脱出を目前に少しだけ急ぐ気持ちがあったか。

杉林が捉えた球は真ん中やや外寄り、気持ち高めか。引っ掛け気味ならば切れていたかもしれない一打、しかし、タイミングピタリで振り抜いたからか、右へ切れることなくフェンスを越えた。伏線は杉林、対登坂最初の打席(8回裏)。中堅をあわや越えようかという悪くない中飛を放っている。登坂に対して、学園打者が手を焼く中、杉林だけはこの最初の打席から対応できていたのかもしれない。

【映像】学園杉林サヨナラ本塁打

東海、1年生は前述の佐藤利樹(東海大札幌)、大森瑛馬(北照)が登場。大森は1度の守備機会、セカンドゴロに終わるも1打席を経験。なんてことのない(そう簡単でもなさそうだけど)ゴロだったけど、見ているこちらが勝手に冷や冷やする。軽快に捌いていました。

◇8/26_札大3-0大谷、学園1-3北大

【戦前】◇札大-大谷、1日遅れで開幕組2チームの開幕戦。根拠希薄ながらロースコアな一戦を予想。一方、双方野手陣の伸長で点の取り合いになるならば勿論大いに歓迎◇学園-北大_勝敗は分かれたが、共にいい内容で初戦発進したチーム同士。僅差接戦が頻発しがちな対戦、すんなり進むか、終盤力勝負にもつれるか。

【寸評】◇札大3-0大谷_1点を先制した札大が8回佐野適時打で2点を追加。阿曽、吉、高松とつなぎ大谷を完封、開幕戦を勝利で飾る。大谷打線は散発3安打に抑え込まれて完投の伊藤を援護できず◇学園1-3北大_学園2安打、北大4安打。少ない好機を得点に結びつけた北大が~先鋒役の今、ポイントゲッターの近江が機能~勝利。

開幕先発は阿曽と伊藤。札大は「月にむかって振り上げる男」杉木が4番に復帰。前後に佐野と西正の3S超攻撃型打線。大谷は春出番の少なかった田口がスタメン2番に入る。6回表に1点を先制した札大は8回表、佐野適時打で2点を追加。阿曽、吉、高松の継投で大谷を完封、3-0で開幕戦を勝利で飾る。大谷打線は3安打と抑え込まれ完投の伊藤を援護できず。

開幕戦を内容良く終えた両チームの対戦。少ない好機を得点に結びつけた北大が~先鋒役の今、ポイントゲッターの近江が機能して~勝利。学園2安打と攻撃の糸口さえ掴めずで1点を返すのがやっと。開幕戦サヨナラ勝利の勢いに乗りたいところであったが北大の前に一時停止。春に続き一節は北大が獲り、2戦終えて互いに1勝1敗。

◇8/28_東海8-1札大、大谷6-2道都

【戦前】◇東海-札大_初戦、守りの安定感を欠いた東海。まずはしっかりと守りを固めることで主導権を握りたい。対する札大は打線中核を担う佐野・杉木・西正の3Sに注目◇大谷-道都_初戦完封負けとなった大谷と緊急事態下の道都。大谷4年生は道都から初の白星奪取となるか。「そうさせてはたまるか」と道都イレギュラーズの底力が跳ね返すか。

【寸評】◇東海8-1札大_東海は4回以降毎回の8点(11安打)を奪う一方、投げては登坂・高木の継投で札大を2安打1失点に封じて完勝。札大は4投手投入で防戦も押し切られる◇大谷6-2道都_大谷19年一部昇格後初となる道都戦勝利。先制適時打は4番中川、投げては鳴澤・伊藤のリレーで道都追撃を2点で食い止め金星獲得。

道都視点での棚卸
(星槎道都大学硬式野球部INSTAGRAMコメントを引用)

リーグ戦初登板となった出雲崎(①旭川龍谷)は初回、緊張からか制球に苦しみ、四球と長打で3点を失い1回を持たずに降板。緊急登板となった印南(③北海道栄)はボール先行が多く、ランナーを出す場面が多くあり、なかなかテンポが作れず7回3失点と粘り強さを見せたが悔しい内容となった。一方打撃は点を失った1回裏に佐藤爽(③札幌山の手)がタイムリーで1点を返すと4回には堀越(③星槎国際湘南)の犠飛で1点を追加するも反撃及ばす敗戦となった。

https://www.instagram.com/p/CwfWPCRPwHN/?hl=ja

◇8/29_大谷1-3東海、◇北大0-4札大

【戦前】◇大谷-東海_昨日道都越えの大谷と札大に完勝した東海。連勝したチームがまだない秋の札六、最初の連勝をするのはどちらか。重要となる「勝った翌日」◇北大-札大_22春以降の戦績で北大が勝ち越している「お馴染みの」一戦(北大4勝、札大2勝)。点の取り合いなら北大、守り合いになれば札大に分がありか。

【寸評】大谷1-3東海_昨秋二節の借りを返す格好で東海が勝利。鈴木一茶、高木の継投で5安打1失点。大谷8回表二死満塁好機に決定打が出ず。伊藤嶺はこの日も完投、しかしながら、再び打線援護がなかった。

東海は先制された直後、林適時打と天野遊ゴロの得点で逆転。7回岡本適時打で3点を挙げた。先発鈴木一茶は4回2/3被安打3失点1、二番手で高木。後半半分の4回1/3を投げて被安打2失点0。高木は8回に連続与四球でピンチ招いたようで、ここだけは気になったが、鈴木一茶と共に概ね大谷打線を封じていた模様。失策がなかったのも収穫か。

大谷打線、得点力のポイントはやはり4番中川か。1回表一死二、三塁の好機、遊ゴロで1点先取はしたものの、ここはやはり一気に安打、願わくば長打で複数得点を先取したいところだったのでは。

大見にヒットが1本出たのは朗報。一方、ここまではアタリが出ないのが6番以降。下位でチャンスを作れるようになると、上位で回収さらには中軸までつないでの大量得点も期待が高まるだけに奮起を期待したい。

「月にむかって振り上げる男」杉木が3点本塁打などで全4打点を叩き出す活躍、吉-高松の完封継投で札大が快勝。一方の北大は3安打と打線が遠慮のカタマリと化したものの、今が2安打と復調気配が見えてきたのは吉報か。

◇8/30_学園0-2道都

【戦前】一節5日目は1試合開催◇学園-道都、共にここまで1勝1敗、現在3位に並んだ両者の一戦◇両者とも開幕戦勝利するも2戦目は春の順位下位チームに負けを喫して迎える3戦目◇学園は春のやり返しを懸けて帯川、工藤Wスタンバイか◇一方、手負いの春王者道都。今こそ道都イレギュラーズの底力を見せる好機◇共に東海、札大を追うべく負けられない一戦。

学園投手陣、現在の道都打線の状況を考えると圧倒的に抑え込んでしまいたい。春のやり返し云々は抜きにして、相対的(現在の道都打線との関係)かつ絶対的(自らの持つ技量と力量をそのまま発揮する)にも今日の一戦をきちんと投げ切れるかはとてつもなく重要なことになりそうな気がする。

対して道都打線。緊急警報発令中のような様相になっているが、こういった状況をどう跳ね返せるか、力を試されているような気がする。今日の一戦を皮切りに、一節後半へ突入(札大→東海)していくことになり、対峙する投手の力量が下がっていくことはまずない。その前哨戦とも言える学園投手陣との対戦。どこか淀んだ(と勝手に憶測しているだけだが)雰囲気を振り払って後半戦へ勢いを得る攻撃を見せることができるか。

学園に戻って野手(攻撃)陣。道都投手陣(今日は伊東佳希一択?はたまた佐藤爽?)とのマッチアップ。やられたり、やりかえしたりを繰り返しているが、今日は相手がどうであれ(仮に素晴らしい好投をされたとしても)「なんとかしたい」試合。奮投するであろう投手陣を援護すべく、どんな格好、手段でも相手より早く多く得点で上回ることができるか。最大の防御(攻撃)で投手陣を助けることができるか、ここがポイントになりそう。

【寸評】イレギュラーズを加えていた2戦目までとは一転、開幕前に予想していた布陣にほぼ戻った道都が学園を降して2勝目。戻ってきた内の一人、菊地2本の適時打で2打点、投げては先発佐藤爽が被安打4で学園打線を完封。学園は4併殺と攻撃の芽をことごとく摘まれ反撃に転じることができず。

【詳報】学園0-2道都

学園髙谷、道都佐藤爽の両先発で始まった一戦。
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道都は中堅に菊地、左翼に大井、指名打者に石田と開幕前に想定していた布陣がようやく揃っての一戦。なお捕手には筧田(3年・取手第二高)が入る。
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1回表の学園、先頭金野がセンター前ヒットで出塁。金野はその後犠打等で三塁まで進むも4番志村は見逃三振。対金野には137キロくらいの入りをみせていた佐藤爽、この場面でまずギアを軽くひとつ上げたか、三振を奪った球は140キロ、すばらしい球だった。

1回裏の道都、こちらも一死後に走者出塁。その後二死一、二塁と先制機作るも、石田哲平が左飛に倒れて無得点。石田を迎える前に学園ベンチから島崎監督が早速マウンドへ。初回から動くベンチ、この一戦の重要さの表れであろうか。
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2回表の学園、先頭南がセンター前ヒット。しぶとくセカンドの頭を越えてセンター前へ落ちる一打。その後、犠打と四球で一死一、二塁となり、1回表に続き先制点のチャンス。しかし続く斉藤~この日8番左翼スタメン~がショートゴロ併殺で攻撃終了。

すると2回裏に道都が先制。先頭大井が四球出塁後、犠打と9番筧田のヒットで二死一、三塁の好機を作ると、ここでスタメン復帰の菊地がライト前へ先制の適時打を放ち道都が1点を先制する。
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1回、2回と互いに同じような攻撃となるも、先に点を取ったのは道都。

3回表の学園、一死後1番金野が四球で歩くも、2番常谷ショートゴロが併殺網に掛かり攻撃終了。学園の併殺打は2回表に続き2個目。

3回裏の道都、この回先頭の3番可児、バット折られながらも三塁手後方のレフト線へ落として出塁。道都2回裏に続き先頭打者が出塁。4番福島もショート常谷を襲う安打で続き無死一、二塁。道都追加点の好機広がったが続く石田の犠打は失敗(三塁封殺)。ここは髙谷が冷静にバントを処理。よく練習していることがわかる落ち着いた守備を見せると後続も断ってピンチ脱出。

4回表の学園、この試合両チーム通じて最初の三者凡退。三死目となる南から見逃三振を奪った球は141キロ(確認できた球速の中ではここまでの最速かと)。

4回裏の道都、この回も先頭の田中がセンター前へのヒットで出塁(髙谷とは札幌日大高の同期対決)。続く筧田の送りバントは髙谷正面へ、髙谷素早く拾って二塁へ送球も常谷捕球できず無死一、二塁(送球もやや難しいバウンドでもあったように見えたが)。しかし、ここも再び髙谷が後続抑えて追加点は与えず(学園はこの回途中で常谷に代えて森晴斗を遊撃へ入れる)。

5回表、この試合、唯一そして最高の好機が学園に。この回先頭の杉林が四球出塁。続く水野は三塁ゴロ、ところが捕球寸前にバウンド変わって学園にとってはラッキーな内野安打に。斉藤送って一死二、三塁。しかしここから佐藤爽は再びギアを入れ直したであろうか、久保田、金野は連続三振に倒れて得点ならず。金野を迎える前、今度は道都に二宮監督がマウンドへ。1回裏学園ベンチが動いた場面の対になるこの一呼吸。重要局面であったことを物語っている。
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5回裏の道都。学園はこの回から二番手堀川~今秋初登板~をマウンドへ。堀川は4番からの攻撃を三者凡退~道都この試合初めての三者凡退~として、まずはベンチの期待に応えた格好か。

6回表、2番途中出場の森晴斗が四球を選んで出塁。学園5回に続いての先頭打者出塁。しかし続く下向の犠打が併殺~この試合3個目~となりチャンス消滅。因みに、下向のバントを処理したのは、この回から三塁の守備に入っていた佐藤隆之介(2年横浜高)。

6回裏、一死後田中が四球出塁。続く筧田は犠打試みるも送れずで、結局空振三振。しかし筧田三振前に田中が盗塁で二塁へ進む。すると続く1番菊地がレフトオーバーの二塁打を放つ、田中が進塁していた二塁から還って道都2点目。やや前へ出ていたと思われるレフトの頭上を越えた一打だが、田中が二塁へ進んだことで学園外野が前を詰めていた可能性もあり、田中の二盗が2点目を巡る大きな伏線となった。

7回表の学園、一死から杉林がライト前ヒットで出塁。しかし続く水野がまたしても併殺網に掛かってのショートゴロに倒れて攻撃終了。学園これでこの日4個目の併殺。
7回裏の道都、4番福島からの攻撃であったが3人で終了。残り2イニングで同点さらには逆転の可能性をつなぐ三者凡退。学園二番手堀川、6回に失点はあったものの役割は果たしたであろう。

8回表の学園は8番斉藤からの攻撃。三者凡退に終わる。
8回裏の道都、学園この回から三番手小沼をマウンドへ。小沼一死後四球を与えた後、犠打で進塁を許して二死ながら今日2本の適時打を放っている菊地を打席に迎えることに。しかし、ここは小沼踏ん張り追加点許さず。学園9回表の攻撃に望みをつなぐ。

9回表、学園攻撃は2番から。一人出塁、そこで一発が飛び出せば同点の圏内であったが、結果三者凡退に。森晴斗は見逃三振。佐藤爽、配球及び制球に乱れが少なく的を絞らせず。下向に代えて代打中島、3-2まで粘るもセンターフライ。最後は4番志村。春最終戦で佐藤爽から本塁打を放っているが、ここは詰まった打球のショートゴロ。この日3つの併殺を捌いていた堀越が最後も捌いて試合終了。

この最後の打者となった志村には、この日最速の142キロを計測しており、最後の最後にもう一段階ギアを上げていた~上げることのできる体力も残してあった~ことを推測させる。佐藤爽は被安打4で学園を完封。緊急事態下にある道都だが、佐藤爽の完封劇と正規軍の復帰で脱出口を探り当てることになるかもしれない勝利を掴んだ。

9/1_北大-東海、学園-大谷→9/4へ雨天順延

【戦前】北大-東海_22秋二節ドームで北大が勝利してから接戦が増えたこのカード。接戦発生要因は北大粘りと東海ディフェンスの乱れ。北大は前者をより尖らせたい、東海は後者を最少化できるか◇学園-大谷_そろそろ工藤か、はたまた髙谷連投もありそうな。大谷は鳴澤か。攻撃は両4番志村、中川が鍵になる。

□9/2までの札六:ここまでの3試合の各チーム登板投手数

■ここまでの3試合の各チーム登板投手数
◇道都6、東海3、札大7、学園6、大谷2、北大3。
満遍なく一巡させた感ある道都・札大・学園に対し、
少数精鋭で来ているのが東海・大谷・北大
◇全チーム打撃活性化前の状況が少数精鋭意図を後押しか?
◇突出する大谷は伊藤嶺、鳴澤で3試合消化。
そして光るのが、伊藤嶺の2試合無四球完投。

◇一方、アタック不発でディフェンスを少ない枚数でしのがせているとも見えるこの状況。オフェンス陣の活性化、奮起も期待。

◇9/2_札大1-2道都、大谷7-5北大

【戦前】◇札大-道都_首位攻防戦。阿曽-印南<伊吹>対決と予想。両軍共に打線がようやく緩やかな上昇軌道に入りつつあるか。札大杉木、道都菊地に注目。道都は前の試合でほぼベストメンバーに戻った感があるのだが、キャッチャー伊藤優の不在が続いている。ベンチにも入っていないようなので、戦線復帰はもう少し先だろうか。攻守両面の鍵になる選手なだけに復帰が待たれる。

大谷-北大_本来一節最終戦の対戦が日程変更で4戦目に繰り上がった一戦。が、最終戦味を感じる顔合わせ。互いに駆け引きなしで伊藤、小岩の投げ合いを期待したい。一方、打線の鍵を握るのは大谷中川、北大今と予想するが、さて。

【寸評】◇札大1-2_道都接戦制して道都が3勝一番乗り。同点で迎えた4回裏道都は今日初スタメン佐藤隆之介適時二塁打で逆転。印南、松田、伊東とつなぎ札大反撃封じて逃げ切る。1回表に守備の乱れで失点のあった札大、以降は再三のピンチを好守(生還阻止する本塁への好返球)で防ぐも、決定機に1本出ず。

3S(佐野・杉木・西正)を2番起点に上げて5番に太田を初スタメン起用。太田1安打と生還阻止する本塁への好返球の活躍。佐野は4三振とブレーキ。ちょっと迷いが見えるスイング。杉木は3安打と気は吐くがいずれもシングル。やはりロングを期待してしまうし、チームとしては走者を貯めて杉木を打席に迎えたいところ。西正は2三振後、退く。本調子前か。西正の代打で登場した近藤大翔(2年旭川大学高)は中前安打と結果を出す。

札大先発の阿曽。初回に与四球と牽制悪送球で失点のきっかけを作るも、被安打7、失点2と最後まで良く投げたと思う。6回以降はパーフェクト、反撃を待ったが、援護なく。

道都先発の印南。外角低めを突き続ける抜群の制球力で6回を1失点。奪った三振は10個。2回以降毎回先頭打者の出塁許すも、2回を除き本塁は踏ませず。二番手松田もいつも通りの安定感ある投球。最後は伊東で締めた。

初スタメンとなった7番サード佐藤隆之介(2年横浜高)が攻守で躍動。4回裏決勝打となる左中間への適時二塁打。9回裏一打同点となるピンチの場面も三塁ファウルフライを好捕。札六サード問題解消を担える選手となるか、今後も注目。

【寸評】大谷7-5北大_大谷は1点を追う8回表代打石鳥適時打で同点に。延長11回表鵜野2点適時打二塁打が決勝打。伊藤が11回完投。北大は序盤にリード奪うも6回以降好機作れず。

北大伊藤嶺攻略作戦は「逆方向への打撃」と「バント(で伊藤嶺をマウンドから駆け下りさせる)」のふたつであったか。作戦が功を奏して4回までに4点を奪いリード。しかし、もう一押しができずに追い付かれ、追い越されてしまった格好。「バント」作戦を試合通して愚直に遂行していた印象だが、どこかのタイミングで強攻に切り替えても良いのではと感じた。

一方、伊藤嶺は11回完投。序盤失点するも、5回以降は無失点(被安打3)。この結果だけを取り出すと「尻上がりに調子を上げて」みたいな感じになるのだが、そういった感じではなく、終始淡々と投げていた印象。ストライクを先行させられることから来るのであろう落ち着き、さらには、走者を背負った後~多くは三振で切り抜けている~粘りの投球、これぞ伊藤嶺という投球を披露してくれた。右打者内角に投げられるようになった点が投球の幅を広げたか(クロスファイヤー気味に角度をつけて入れてくる球ではなく、あまり角度をつけずに投げていたような球が有効だったような・・・)?

◇9/3_札大0-3学園、道都1-2東海

【戦前】◇札大-学園_楽日の札大と前楽の学園。長谷と帯川(木村駿太もあるかも?)の左腕対決予想。4点前後の攻防とは思うが、そろそろ双方主砲(杉木、志村)の一撃も見たい◇道都-東海_道都楽日、東海前楽。伊東佳希、登坂真大一択希望。首位通過を懸けての一戦。投手戦必至だが援護に成功するのはどちらか。

【寸評】◇札大0-3学園_両先発左腕の長谷と帯川が0を並べ続けた一戦、決勝打は8回裏学園水野のバットから。8回裏一死満塁で走者一掃の適時二塁打。帯川は3安打完封。6回以降疲れの見えた長谷、最後に捕まるも素晴らしい好投を見せた◇道都1-2東海_東海_東海、5回表に道都堀越の適時打で先制許すも7回鈴木彪我適時打で~好救援で反撃を呼び込む高木の好投も光る~逆転勝利。

◇9/4_北大8-1東海、学園7-0大谷(9/1に予定されていた対戦)

【戦前】◇北大-東海_22秋二節ドームで北大が勝利してから接戦が増えたのがこのカード。先発は小岩と鈴木一茶を予想。北大勝利でぼっち脱出、東海勝利で単独首位通過◇学園-大谷_一節ではいろいろと起きるこの対戦。先発は木村駿太と伊藤嶺か。2勝2敗同士、勝てば2位グループに取り付き、負けると4位グループに吸収される。さて。
【寸評】◇北大8-1東海_北大は2回宮坂適時打などで4点を先制、以降5回、6回にも得点を重ねて7回コールド勝ち。スタメン抜擢高橋宏誓が2安打の活躍。東海は先発山が序盤に捕まったのが誤算か◇学園7-0大谷_3回常谷適時打で先制、2-0で迎えた8回に一挙5点を奪った学園がコールド勝ち。先発木村が3安打完封。大谷は7回三番手伊東、前田が崩れた◇道都・東海・学園が3勝、札大・大谷・北大が2勝でそれぞれ並び一節終了。


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