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催し物

下世話な話になるが・・・
少し早起きをして散歩に行ったはいいが、3分の2ほど行ったところで便意が催してきた。家までまだ2キロ以上ある。まあ、何とかなるだろう、と思って歩き続けるうちに下腹部の圧力はだんだん強くなっていき、さらに1キロ手前辺りから出口付近の膨満感は半端でなくなってきた。全身から冷や汗が噴き出し、風に当たると汗が冷やされ、その寒気に下腹部の圧力が増すというスパイラルに陥る。少し早歩きをするも踵から伝わる振動に下腹部の圧力は更に増していく有様。視野狭窄が始まりチカチカと星が飛び始める。ついでに耳も遠くなってもいいかもしれない。なにがなんだかわからない。
もう限界に達してきている。
200メートル辺り手前になると人とすれ違っても顔は認識できず、決して知人でないことを、きっとひきつっているであろう私の顔を見られないことをそして決して話しかけられないことを祈りながら歩く。
我が家が見えてくるともうまっすぐ歩けず膝から崩れ落ちそうになり、玄関前に到達してところで気が緩みそうになるのを必死で我慢しながら鍵を開けた途端に出口から物が噴き出しそうになるのを死に物狂いで我慢する。体中を震わせながらパンツを下ろし便座に腰を下ろした瞬間にものすごい勢いで大放出したところで生き地獄から解放されたのだが、やっぱり家を出る前にトイレで踏ん張っておくほうがいいのは判っているが、どうしても出ないときがある。この日はどうしても出ない日だった。
こういうこともあるもんだ。
人間、耐える事・辛抱することは大事だが、こればかりは何ともならない。

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