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【Partner Business × Sales Enablement】番外編:問題と課題

パートナーサクセスの村田です
パートナービジネス(パートナーセールス/代理店販売)で業績を拡大するための重要な戦略の一つとしてPartner Sales Enablementを提唱しています

前回のnoteでは、Partner Sales Enablementの核となる売り方開発、商材パッケージングに関して、まず基礎となるノウハウを記載させて頂きました。

今回は、番外編として「問題と課題」の違いについて述べたいと思います。


問題と課題の違いとは何か

以前、別の記事でAppendix的にも記載しましたが、ビジネスだけでなく、様々なシーンにおいて成果を出すために、問題と課題の違いを理解していることは非常に重要です。

にもかかわらず、使い方を間違えている方がとても多い!気になる!
という、超絶個人的な理由からこのテーマを選びました。

結論から申し上げると、問題と課題の違いは以下です。

■問題
何か進めていくにあたり、それを妨げる、障壁となるような事象のこと
■課題
問題を解決するために取り組むべきこと

少し言葉遊びに聞こえそうですので、もう少し解像度を上げるために図式します。

上記の通りですが、問題とは、目指している姿や理想の状態と、現在の状態との差分において、それを妨げている要因や事象のことを指します。
一方、課題とは、その問題を解決するために取り組むべきことです。

例えば、小学生の夏休みをイメージしてみてください。
小学生の夏休みといえば、「夏休みの課題」ですね!
夏休みの課題に取り組むために、学校から配布されるものは「問題集」です。

"夏休みの課題"における課題設定は、「学力の向上」です。
問題集は言い換えると、学力を身につけるために乗り越えるべき障壁になります。

なぜ違いを理解することが大切なのか

前述の通りですが、問題とは目標達成を妨げている要因や事象のことです。
この問題は一つしかないのであれば簡単ですが、様々な問題が絡み合っているケースが殆どです。
さらに厄介なことに、何が真の問題なのか判別が難しいケースや、表面的な問題が散見している場合も多いと思います。

具体的な例で見てみます。

例えば、「売上があがらない」という問題があったとします。
解像度が荒すぎるので、何が本当の問題(ボトルネック)なのか細分化して行きます。

上記の通り、売上があがらない要因となる問題は非常に多く存在すると思います。
※実際にはスライドに表示している内容の倍はありそうですね、、、

では、この問題は全て着手すれば解決するのでしょうか?
さらには、並行して全ての問題への着手が可能でしょうか?

もちろん答えはNOですよね。

課題は設定する

問題は山積し、シンプルな因果関係では紐解けない、そして時間は有限。
だからこそ、その多数の問題の中から、これを実行すれば最も成果に辿り着きやすいはず!という課題を設定して、仮説検証を回す。

というPDCAサイクルを皆さんも日々取り組んでいるものと思います。

この意思決定は、時には経営をも左右するような内容のものもあり、
事業を成長させるために「どの問題を解消するために、どのような課題を設定するのか」は、ビジネスにおいて大命題です。

問題なんて探せば探すほど出てきます。では、何をしたら・どうなったら一番効果がありそうなのか?
これが課題です。

違いの理解度で提案の質も変わる

特にBtoBビジネスは、「ビジネス = 課題解決」と言っても過言ではありません。
皆さんも、顧客への営業提案はもちろん、マーケティングメッセージやピッチも含めて、「何かの課題を解決する」ことを商品やサービスで提供しているはずです。

他の商材と組み合わせることで補完することは可能でも、山積する問題の全てを解決できる商材はありません。
いかに有名でシェアの高い商材であっても、何かしらのトレードオフは存在しているはずです。

トレードオフがあることは認識しながらも、その商材を活用するという手段を選択する方が、マイナスよりもプラスが大きい、という認識があって商材の購買がなされます。

顧客がある目的を達成することを妨げている様々な問題の中で、
・この問題をこのように解決すると最も効果が高いです!
という課題設定があり、
・だけど今のままでは、この課題に取り組むこと自体のハードルが高いですよね?
という共感創出があり
・弊社の商品・サービスを活用すると実現することが可能です
というクロージングによって、提案は構成されます。

問題の解決だと、他の選択肢も多いため、その問題を解決したら本当に目的を達成できるのか?という疑問が湧いてしまいます。

「それを実行したい・した方が良い」という課題への共感があり、同時にそれを実現する難しさを理解できるからこそ、サービスを活用するという選択をします。

「イシューからはじめよ」

安宅さんの著書である"イシューからはじめよ"は本当に良本だと思います。

「最も成果にインパクトする問題に着目して、課題を設定すること。」

まさにビジネスの大命題ですね。

余談ですが、英語訳を検索すると、"Issue"も問題と訳されているケースが多いですが、問題は"Problem"、課題が"Issue"という文脈です。

最後に

ITリテラシーのように、"リテラシー"という言葉を使うケースが多くなっていますが、Literacyとは本来「文字や言語を読み書きする能力」や「教養のある状態」を指す英語です。

つまり、単純な能力の高さではなく、言語やコンテクストを理解できる能力というのが適切な解釈です。

「そんな些細な言葉の違いなんてどうでも良くない?」
と、私も思ってしまうことがありますが、それは単純に自分のリテラシーのなさを恥じての反抗なんだろうと思います。

ビジネスの成果だけでなく、伝え方の影響度はとても大きい。
伝え方の基礎となる言語、リテラシーを鍛えることは、とても重要ですね。

恐らく、私も間違って使っていることがあるはずなので、自戒をこめて。

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