【忍殺感想文】4部OG1話「トーメント・イーブン・アフター・デス」

※第3部「不滅のニンジャソウル」後半以降の中身をやや含む発言があります。

「おれは生かされた。奴が全ての始まりだ」ニンジャスレイヤーは瞑想じみて呟いた。そして目を見開いた。「サツガイという男を! 知っているか!」

新たなる殺忍者。若き復讐者。マスラダ・カイの登場。正直に言えばかなりゾクゾクしています。今エピソードで早速復讐の源流たるシーンが一部描かれていますが、フジキドと違ってどこか自暴自棄的というか、自己破滅的というか。フジキドは「ならば生き残った自分の使命として」ニンジャを殺す決意を固めているのに対してマスラダは「なぜ自分が生き残ったのか」というサバイバーズギルトのようなものを濃厚に感じます。ここから「生きて戦う理由」を見出せるのかどうか。1部のころのフジキドのように「死せるもの」として戦い続けるにはいささか危なっかしいマスラダの今後が気になります。

(大事なシーンで過去の回想が入る辺りとか海外ドラマの雰囲気を感じますね。「ARROW」の回想シーンとかを個人的に思い出します。)

そしてマスラダの精神性がかなり如実に表れるのがイクサのシーン。先代は相手の攻撃を受ける前に当て、ジツはある程度観察しナラクの知識を借りつつ封じるのが基本でしたがマスラダは一発食らってから反撃する「肉切り包丁で骨まで断つ」戦法そのもの。いまだチャドー呼吸を会得していない、ユカノのニンジャピルもない現状ではだいぶ際どいイクサの印象も否めません。そしてナラクの側にも変化。ナラク製フックロープの出現です。前者は「ナラクがモータルの知識を活用する」という発見でした。形状はいささかまがまがしいですが歴代憑依者の中でもフジキドがよほど大きな印象を与えたのでは、とも感じられる描写です。

そしてサイドキックにな(ってしま)った男、タキ。先代の相棒たち(ナンシーや米俵、デッドムーン)は皆「信念」と「筋」の通った人ばかりでしたが、彼はどうもそういう雰囲気が、ない。ブラックベルトで強制コトダマ空間ログインという荒事スキルは持ってる(代償付き)ものの、今のところマスラダを決定的に信頼するだけの場数や理由もない。半人前同士の凸凹コンビ、そのちょっと危ない走り出し。その成長も、サツガイ打倒の長い旅路の中でみられるのでしょうか。

ニンジャスレイヤーことマスラダ・カイ。サイドキックから「浮浪者」「アホ(死神)」と揶揄される彼の殺忍ロードは、まだ始まったばかり。

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