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heart relation 共同創業者・小嶋陽菜と戸高純が語る“出会いと運”に恵まれた創業からこれまで

先日、経営チームの新体制を発表した株式会社heart relation。運営するライフスタイルブランド・Her lip toの法人化から2年、共同創業者として二人三脚で歩んできた小嶋陽菜と戸高純がブランドのこれまでを振り返り、未来への展望を語ります。

小嶋 陽菜 創業者 / 代表取締役CCO
17年にAKB48を卒業後、18年6月に「Her lip to」をリリース。事業規模の拡大に伴って、より事業にコミットする体制を構築するべく2020年1月に株式会社heart relationを自ら創業。

戸高 純   共同創業者 / 取締役COO 
早稲田大学卒業後、14年にBASE株式会社に新卒入社。Z世代のインフルエンサーを抱える芸能事務所に転職し、大手クライアントのマーケティング支援を担当したのち、2020年に株式会社heart relationを共同創業。

小嶋陽菜、“IT界隈でいちばん気の合う子”との出会いから創業まで

小嶋:heart relationを創業するにあたってどんな人と一緒にやるべきか、っていうのが初めの課題だった。でも当時「今やるんだったら、一緒に成長できそうな同世代の子とがいいな」とは思ってて。それで知り合いにじゅんぽ(戸高)を紹介してもらったんだよね。

戸高:そうです。私が新卒で入った会社・BASE株式会社の社長、鶴岡さんを通して知り合いました。それから何回かお茶したんですよね。

小嶋:そうそう。最初は会社を立ち上げるといったような話はしてなくて。カフェでお互いの好きなものとか、普段観ているものとか、エンタメに関する話題を交換してたんだけど、じゅんぽとは感覚が近くて面白かったの。“IT界隈の中でいちばん気の合う子”って感じで。じゅんぽ、ネットオタクだもんね(笑)。

戸高:そうなんです!(笑)。私もにゃん(小嶋)さんに自分と近いものを感じてました。

小嶋:私のことを熱量高く興味を持って慕ってくれるようなIT界隈の子もいたけど、じゅんぽってちょうど良い距離感で接してくれた気がする。それでいてミーハー。そこが良かった。

戸高:にゃんさんのSNSでの発信に“知性”を感じていたんです。私は前職ではタレントやインフルエンサーのマーケティングに携わっていたんですけど、「タレントはどうしたら売れるのか」ってところに目をつけて仕事をしていた分、にゃんさんの本質に興味を持ちました。実際に会ってみた感想は、シンプルに「こじはるや〜」って感じでしたね(笑)。「よくこんな一般人と普通に話してくれるな。気さくやな」っていうのが感想です。

小嶋:そこからはしばらくお茶仲間って感じだったよね(笑)。

戸高:にゃんさんが新しいチャレンジをしたいということは知っていたんですけど、お互いに忙しかったこともあり、しばらく会社の創設について話すようなことはなかったですね。あと、にゃんさんなら周りにいろんなジャンルの実績のあるすごい人が沢山いるはずなのに、どうしてアパレルの知識もないこんな一般人に声をかけてくれるんだろうっていうのも不思議でした(笑)。

小嶋:私のようにタレント業もやってるとビジネスの裏側は別の誰かがやってる、とか男が〜って必ず言う人がいるし、これまでずっと言われてきたけど、今ってそのやり方だけじゃないよってことを体現してみたかったっていうのもあるかも(笑)。

戸高:その視座の高さがにゃんさんらしいですよね。

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小嶋:いま考えると、じゅんぽもよく私と一緒に会社をやろうって思えたよね。

戸高:人生で「小嶋陽菜に一緒に会社やろうって誘われた」なんてエピソードトーク、普通はできないじゃないですか。だから仮に会社が失敗したとしても、話のネタとしては「おもろいやん」って思ったんですよね(笑)。

小嶋:あ〜でも、分かる気がする。私も普段、自分の人生に「こういうエピソードがあったら面白いよな」とか「自分にはこの経験があったら面白いからやってみようかな」って視点で動いてる。そのあたりの感覚は私たちに共通してるのかも。

創業後すぐにコロナで前途多難。トライアンドエラーの連続

小嶋:最初はオフィスもなかったし、一緒にコワーキングカフェで仕事したりして(笑)。会社の登記に向けてもいろいろ動いたね。起業家の方に話を聞いたり、そこから銀行を紹介してもらったりして。

戸高:そんなときに、新型コロナウィルスが広まって。登記も終えて、オフィスの場所も決定したところだったんです。毎年4月に開催しているイベントも、2020年は会場を押さえていたのに、肝心の商品が届かない。工場の生産自体が遅れちゃってたんですよね。

小嶋:仕方がないから、会場のキャンセル料も払ってイベントを延期した。当時は痛い出費だったね(笑)。新商品のラインナップも変更したし、とにかくバタバタして…。創業してすぐに出鼻を挫かれちゃった感じ。当時のHer lip toのアイテムって“旅”がコンセプトの華やかなドレスが多かった。特別な日のお出かけとか、コンサート、リゾート向けとかでドレスを買ってくれる人もいて。でも、新型コロナがきっかけで旅行もできなくなったし…お客様の行動様式に大きな変化があった。

戸高:そんなときも、にゃんさんの切り替えは早かったですよ。当時アパレルブランドとしてはかなり早い段階で「可愛いマスクを作ろうよ」とか「おうち時間が長くなるから、パジャマを作ろう」とか提案があって。ステイホーム期間もHer lip toで少しでも気分が上がるものを作ろう、という方針になったんです。世間のニーズをクイックに取り入れて実行するっていうスピード感がすごかった。仮に大きい会社だったら、すぐに判断できなかったことかもしれないって思います。

小嶋:当時はリップも開発してたんだよね。でも、マスクの生活が当たり前になったから使うチャンスが減るし、結局リリースしなかった。それなら、みんなおうちで過ごすことが増えたり、自分と向き合ったりする時間が長くなったりするはずだし「セルフケア=セルフラブを大事にしよう」って。それが今のBeautyラインのコンセプトになった。世の中の流れの変化に合わせて、提案する商品を変えた感じ。

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オフィスが出来上がる前から着手していたBeautyラインの開発。内装前の家具もないオフィスで容器を並べて打ち合わせをしていました(笑)。

戸高:Her lip toを法人化してから初めてのイベントは、2020年の8月。その頃でも、2日間で1,000人くらいの来場者数がありました。お客様が密になってはいけないという条件下で「どうやったらみなさんに満足してもらえるようなイベントを実現できるのか」っていう視点では、かなり試行錯誤しましたね。でもその経験があったから、現在のイベント運営でも採用されているように、チケット制で入場制限をかけながらお客様に来場いただく土台が固まった。

小嶋:組織が安定していない当初は、対メーカーさんや対お客様との課題が本当にたくさんあったね。まず各セクションにちゃんとした専任がいなかったから、体制を整えるのに時間がかかった。お客様に直接的に関係することでいえば、倉庫さんとのコミュニケーションを深めて、配送をスムーズにするってことも課題だった。

戸高:徐々に売り上げが伸びるにつれて、もともと使っていた倉庫のキャパを超えてしまったんですよね。当時の倉庫はスペース面でも配送面でも、限界に近づいていたからお客様へ商品をお届けするのに時間がかかってしまっていて。

小嶋:少しでもサービスを向上させたくてより良い倉庫さんを探したんだけど、なかなか苦戦したね。やっと倉庫を移管できたことで、注文の翌日〜2日前後での発送が可能になって。出荷量も増えつつある中、配送のスピードを維持できたことでお客様の満足度に直結したアップデートに繋がったと思う。

戸高:倉庫を移管するタイミングで、配送の際、ブランドのオリジナルポストカードを同封するようになりましたね。それから配送資材を見直して、より環境に優しくてHer lip toの世界観をお客様に楽しんでもらえるような雰囲気づくりをして。

小嶋:去年のホリデーイベントのHer lip toカフェのプロデュースも、お客様の満足度を高めたくて提案したもの。SNSを見ていると、Her lip toのお客様ってアフタヌーンティに出かけるのが好きな人が多いことに気が付いて。だからブランドとしても洋服だけじゃなくて、洋服が届いたその先の体験も提供できたら、よりお客様に気分のあがる瞬間をお届けできるんじゃないかなと思ったんだ。ちょうどイベント会場のKASHIYAMA DAIKANAYAMAさんとタイミング良くお話ができて、空間作りから実現できた。内装やメニューにもかなりこだわったよね。

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タレント出身 vs IT女子。共同創業者としてのマッチング

小嶋:今でこそ、じゅんぽは私の良き理解者だけど、創業当初はお互いがこれまでやってきたことをすり合わせるのが大変だったんじゃない?

戸高:それは…正直そうですね(笑)。私の居たIT界隈って、語弊があると申し訳ないんですが“効率化を優先しがち”。一方のにゃんさんは、エンタメとものづくりの人。まずは、その感覚の違いに衝撃を受けました。「一見、非効率的に見える作業の中にも生まれるものがある」。“アート的な感覚を大切にする”ということは、にゃんさんといたからこそ学べたと思います。「簡単にできそうな選択肢はあえて選ばない」のが、にゃんさんなんですよね。前職でタレントやインフルエンサーと多く仕事をしてきた経験上、彼らのプロジェクトが成功するかどうかって本人の熱量が一番大切と実感してきたんですが、Her lip toにおいてもにゃんさんが熱量を高く持って、楽しんで仕事をできるという環境を大切にしたいと思ってます。そういう思想を自分にも取り入れて、ブランドにもっと反映できればと。

小嶋:いまってHer lip toの過渡期だから、自分がプロデューサーとして感じていることを少しでも多くのスタッフに共有することが大事。だからじゅんぽのポジションにいる人間が、私と同じ気持ちを分かち合えているってことが、企業としてもブランドとしてもこれからの可能性を広げることに繋がると思ってる。私自身もじゅんぽやIT界隈の子が考えていることを学んで、常に自分をアップデートしているところ。情報交換が大切なんだよね。

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2020年10月に行ったイベントでは人が足りず、戸高自ら店頭でお客様の接客を行っていました(笑)。

戸高:仮に自分がにゃんさんと異なる意見を持っていたとしても、にゃんさんのこれまで自分の目で見たものや経験って圧倒的。それで第一線を走り続けてきた人なんだから、「新しい視点を与えてもらってるんだ」って感じることが多い。創業してからのこの2年間、「寝てる時以外は小嶋陽菜のことを考えてる!」と自負しますよ。それくらい、にゃんさんの考えていることをよく理解したいし、具現化したい。

小嶋:私にとっても、自分のことをこれほどまでによく分かってくれて、理想の実現に向けて一緒に動いてくれる人っていなかったと思う。それに、最近のじゅんぽはメンバーの前や会社の行事でも、私がよく言うことや言いそうな事を話してるな〜って感じます。

戸高:え?私は逆に、最近のにゃんさんのツイートとかみて、「同じ考えやなー、やっぱり似てるなー」と、おこがしましいけど勝手に思ってました!

小嶋:それ似てるっていうか、たぶん私の考えとか思考回路がじゅんぽにインプットされて、じゅんぽが寄せにきてるんだよ(笑)。

戸高:似てるんじゃなくて、気づいたら自分がにゃんさんのマインドになりきってたのか(笑)。でも自分としては、経営者・小嶋陽菜としての考えや目線をスタッフみんなに広めなきゃ、伝えなきゃってことを常に意識して動いているので、その過程で自然と発言も似てきたのかも。

思い立ったら即行動。スピーディーな判断力がブランドを作る

戸高:私たちの世代だと、小嶋陽菜のSNSの可愛い雰囲気にあこがれてる人が多かったんですよ。お洋服も素敵、撮影場所も素敵。にゃんさんにはそんなカリスマ性があったんですよね。でも、新型コロナが広まってからはいろいろと自粛ムードになって、あるときにゃんさんのインスタがめちゃくちゃシンプルになっていることに気がついたんです…!(笑)

小嶋:そう、もう大体2年くらいどこにも行けなかったからね。そんなとき、じゅんぽからホリデーシーズン向けのルック撮影で「パリに行ったらどうか」と提案があって。当時はオミクロン株が流行するちょっと前。滑り込みで行けたっていうのもあります。現地ではブランドの世界観にマッチする写真がたくさん撮れたので、久しぶりに仕上がりに手応えを感じました。

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戸高:パリでの撮影がネットニュースにもなったので、注目してくれた方も多かったのかなと思います。完全にファン目線ですが、私はにゃんさんには圧倒的なカリスマ性を持ち続けていて欲しいんです!!(笑)

小嶋:オフィスに篭りきりっていうのは、時世柄仕方がなかったけど、こういうクリエーションがブランドのメッセージにも繋がってくるっていうのは本当に実感したよね。

戸高:「思い立ったら即行動する」っていう決断力もそうですが、にゃんさんって「人に言われる前に自分を軌道修正する」のも上手いんですよ。普通なら周りの人になにか指摘されて初めて気が付く人が多いと思うんですけど、にゃんさんの場合はもっと早い。

小嶋:「これじゃない、違うな」と思ったらすぐに変える、っていうのはあるかも。

戸高:きっと自分を俯瞰するのが得意なんですよ。自己変革能力に長けているってことだと思いますよ。

創業から2年。お互いの変化や今後お互いに期待すること

小嶋:私はいままで与えてもらった場所で仕事をしてきた人間。いま、ビジネスの領域に立ち入って毎日が学びの連続だって感じる。完全に真逆の立場にいることになったから。最初はその感覚がないまま、じゅんぽと一緒に創業しちゃった気がする。

戸高:にゃんさんは創業当初より、かなり経営者になったと思います。採用を強化しよう、となった時にはどんな人がheart relationに来て欲しいか、っていうワークショップもしましたよね。

小嶋:みんなで付箋で理想の人材像を書き出して。感覚で意思決定していたことを言語化することで、どんな会社にしたいか、どんな人と働きたいかが共通認識になっていったよね。いままで、どちらかというと背中で語るタイプだったので、リーダーとして自分の考えを言語化する練習にもなったかな。

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ワークショップする様子。このことをチラっとツイートしたら数名の方が、こじはるガチじゃん!と言ってくれたのを覚えています(笑)。

戸高:にゃんさんとの目線合わせをする上で、あのワークショップはすごくよかったです。それからスタッフとコミュニケーションをたくさん取るようになった気がする。もともと気さくな人だけど、みんなと話す機会を意識的に作って会話のやりとりから生まれるなにかを大切にしようとしているような。

小嶋:私もまだまだ成長途中だもんな…。今後自分がどうあるべきか、というのは考えながら進んでいきたいけど、社内の編成も新しくなるし、自分の得意分野に特化して動くことで、お客様により良いものを還元していきたいって思うんだ。私もじゅんぽもお互いにプレイヤー気質だから、今後は会社のメンバーに渡すべきところを渡していくっていうのが今後の課題だよね。

戸高:にゃんさんって、めっちゃ働きますからね! 体力もあるし、大切なことについては本当に妥協しない。たとえば「お客様にどう届くか」ってところはにゃんさんが納得した形でなければ、世に出さない。プロ意識を持ってやり切るために、自分の頭も使うし、周りも巻き込んでいく。行動力があるから、意見に説得力が生まれる。コミットメント力が本当にすごい。あと、ホスピタリティ精神がある。

小嶋:ホスピタリティ精神?

戸高:そうです。身近な人を喜ばせようっていう気持ち。時間とか体力とか、すべてのリソースを使ってシェアする。それは、ファンだけでなくて周りにいるスタッフに対しても感じます。たとえば、今回体制が変わるにあたって、にゃんさんから「酉の市に行こう」って誘われたんですけど、行ってみたらご祈祷を予約しておいてくれたんですよ。私はそういうの初めてだったんでびっくりしたんですけど、良い経験になりました。去年の社内お花見イベントでも、あらかじめ本格的な桜の木をオフィスに手配してくれたり、「お花見だから」と華やかなお弁当を発注してくれたり。デザートにいちご大福まで準備してくれてたんですよ! そういうホスピタリティや演出力がすごいんです。

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小嶋:そんなこともあったね(笑)。私は自分がそういうホスピタリティを受けてきた側だったから、周りの人に返したいって思うんだ。

戸高:逆に、にゃんさんが私に期待することってありますか?

小嶋:この2年間、じゅんぽは本当にたくさんのインプットを経て、私の思いをしっかりとみんなに伝えてきてくれたと思う。いままでは自分の考えは自分にしか理解できないものなんだろう、と思っていたし、なにもかも自分だけでやらなきゃいけないような気がしてた。でも、じゅんぽやスタッフが力になってくれて本当にうれしい。いままでの人生で私と同じくらい私のことを考えてる人なんていないよ(笑)。これからもお互いの得意なことを掛け合わせて、良いものを作っていけたらいいな。

戸高:わーい! こちらこそ、よろしくお願いします!

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さいごに🕊

heart relationでは、お客様に気分のあがる瞬間、より良いサービスを届けるために、ともに熱量高く事業に向き合えるメンバーを絶賛採用中です!🤍

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