介護の魅力~第1章-3~

お風呂とトイレの後日談

年単位で頑張ってたんだけど、入所者からこんな声がが聞こえてきたんよ。
「あんた、こんな毎日お風呂いらんわ~」
「疲れるから、今日は入らん」

「さっき行ったばっかりやけん行かんでもええ」
「何回行っても出んもんは出ん!」
※悪い言葉だけじゃなくて、良い言葉も三倍ぐらいもらっていましたよ。
…たぶん💦良い言葉を覚えてるだけかもしれないけど………。

うちの特養に入居してた人

介護保険が始まる前の特養だから、
・生活保護
・身寄りがない
・発達障害
・障がいの施設では年齢が高齢となった
・1人暮らしがままならない
・近所付き合いが困難
色々な生活背景を抱えている人が多かったかな。
当然、高齢・寝たきりの方も多かったでけどね。

異なる生活スタイル

新設の特養だったから、入居の受入れのためにお迎えに行くことも何度かあって、地元(徳島)だけじゃなくて、近県(兵庫県など)にも。
お迎えに行くと、今にも崩れそうな家だったり、玄関から足の踏み場もなく空き家と区別がつかない家屋環境だったり、ほんとに一人で生活できていたの?って身体機能の方など、明日入居希望者が生活できるのか想像もできない方が多くいらっしゃいました。
当然、お風呂に毎日入っている方なんかも少なく、トイレも汚れたまま…
バケツやゴミ箱に排泄物が入って部屋の片隅に…
食事もまちまち、安全な食事なのかも分からない食べ物が散らかった座卓に乗っている…
当時の私には衝撃的でしたね。

さ~考えよう!

毎日お風呂に入って、綺麗なトイレに座って排泄することは、誰にとっての普通なんだろう?
そう!何不自由なく生活してきた私たち介護職員の普通だったんです。
普通ってほんとに難しい。
毎日お風呂に入ってた人が、入所して週3回になると不満よね。
週1回お風呂に入ってた人が、入所して毎日お風呂に入るって不満なんよ。
だから、折り合いをつけることにしたってのが入浴の解決方法!
毎日お風呂に入る弊害(風呂の前に並べて順番待ち・作業的な入浴)も無くなったから良いことも沢山あったかな~。

初任者用入浴・清潔保持

トイレは?

座れる人の定義がかなり範囲が広かったんよね。
体幹(姿勢)の保持が出来ない人も座れるってことでトイレ誘導してたから、拘縮が強い方や、姿勢保持できない方とかは、身体的な負担も大きくなるからトイレ誘導ではなくて、オムツやポータブルトイレに変更ってことになったよ。

何が見えたの?

その人の今だけを見て、一般社会の当たり前を基本だと思って照し合わせ、サービスを提供しない事!
それぞれに営んできた生活があって、置かれてきた環境に適応してきた方々ばかり。
私たちが一方的に世間の当たり前を押し付けちゃダメなんじゃない?
「あなたの生活(人生)は間違ってるんですよ!」
って、正論を矛のように突き立ててるだけだったこと。
つまり、自己満足な介護だったことに気付いちゃったよね。
「良いこと」≠「その方にとって嬉しい事」
これを知れたから、話をして折り合いをつけることにしたんよね~。

生活歴をしることに繋がったね

話をすると、いろんなことが聴けるし、どんな生い立ちでどんな生活をしてきたのか、知れば知るほどその方の集大成が見えてくる。
今私たちに御縁を頂き、関わらせていただくことがありがたいことである。
ってことにも気付いたかな。

コミュニケーション大切だな~

失敗談が…この話はまた長くなるので今回はこのへんで!(^^)!

長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
現職さん、これから介護のお仕事を考えている方々など、多くの方に介護ってこんな仕事なんですよって発信できるといいなって思っています。
宜しければ、💕とフォローよろしくです。

#サッキ ―のつぶやき

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