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想像と想像と想像 #12

「挑戦」

新しいことに挑戦すること。
これは僕の得意分野である。
なんとかなるっしょの精神で生きている僕は挑戦することに抵抗感が非常に少ない。

ただ、挑戦と一口に言っても、様々な分野の挑戦があり、その中の得意不得意の差が激しい。
僕の苦手な挑戦の分野は、生活に関わる挑戦である。

僕は基本的に、電子機器に挑戦しない。
僕のiPhone歴は8、SEの2種類しかない。
同じ機種を何年も使い続けるのだ。
理由は単純である。
最新機種は本当に使えるのかわからないからである。
僕はアイフェイスという機能を信用していない。
また、ホームボタンがなかったらどうやってタスクを切ったりするのだろうか?
そんな疑問を持ち続けた結果、今もまだホームボタン付きのiPhoneを使い続けている。

また、今年購入したファイアースティックの使用も躊躇ってしまう。
テレビでアマプラやU-NEXTを使って頻繁に映画やドラマを見る僕であるが、全ての操作はテレビのリモコンで行う。
これが大変不便なのだ。
まず、早送りをする時の指の力加減が難しい。
ちょっと力を入れただけで、平気で5分くらい飛ばされる。
次に、広告を飛ばすことができない。
お金を払ってサブスクに入ったのに、広告もスキップできないなんて不便すぎるよ!と思った方も多いだろう。
本当にその通りである。
僕のストレスの9割はここから生み出されている。
かといって、慣れないファイアースティックを使用する気にもなれない。
困ったものである。

その他にも、柔軟剤やシャンプー、リンスなど日用品の挑戦もできない。
家の中では非常に小心者なのである。

そんな家の中で怯えている僕の目に、驚きの事実が飛び込んできた。

「寝る時に毛布をかけるよりも毛布を背中の下に敷いて寝た方があったかい」

朝活のために早起きし、散歩にまで出かけた9時ごろ。
ノンストップで紹介されていたこの事実に、僕の尊敬する人物の1人である設楽統が頷き、「これほんとなんだよね」
と話していた。

そんなはずはない。
毛布が体の上にあるからこそあのぬくぬくがあるのだ。
僕は小馬鹿にしながらベッドに横たわる。
その時、統の声が僕の脳内で反響した。

やってみるか

僕は久しぶりに生活の中で大冒険に出発した。
3限までしばらく時間がある。
この2時間で、どこまでぬくぬく過ごすことができるのか。
半信半疑ではあったものの、僕は毛布の上に寝転がり、映画を一本見ることにした。

冒頭の部分では、やはりまだ毛布が冷たいため少し寒い。
中盤。少しぬくぬくしてきた。

僕にはこれ以降の記憶がない。
気がつくと13:15。
3限を切るしかない時間である。
全授業出席をひそかに目標としていた僕に、
悔しいという感情は芽生えてこなかった。
なぜなら、毛布のもふもふ感と背中ぬくぬくの幸福感の方がはるかに大きかったからである。

挑戦をすることは非常に怖いことである。
ただ、大きな夢を持って挑戦し続けることで得られるものも沢山あるはずである。
あの有名な言葉をみなさんに送って今日の締めくくりにしよう。

「少年よ、大志を抱け」

僕は今日も毛布の上で、読者のみなさんの挑戦と成功を祈り続ける。


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