一粒の種から花へ(音楽瞑想)

「KABUTO 音楽の絵本」の2回目のスクリプトです。
以下のURLでご覧いただけます。
https://youtu.be/feHsxG4hI34

Story-2 一粒の種から花へ

森の瞑想(2) 一粒の種から花へ

「目を閉じます。深い森の中、暗い土の中にいて、もうすぐ芽を出そうとしている一粒の種。それはあなたです。
太陽の光が木漏れ日となって照らす土からゆっくりと芽を出します。

初めての明るい世界、静かな森の中にいます。
種から生まれたばかり、地面から少しのところにいます。
暖かい光も、時折降る雨も、木々の葉を揺らす風もみんな大好き!
ゆっくりとした呼吸を繰り返しながら、そこに存在しています。

だんだんと葉が開き、茎も伸びて、つぼみができます。
成長していくに連れて形が変わっていく自分を感じています。
背も伸びていき、見える景色が変わっていきます。

「あの石の影に白い花が見える。きっと友達!」
「木々の葉の間から見える青い空とゆっくり流れる雲」
時折吹く風に揺れて森にいます。

ある朝、やわからな光の中、つぼみが開いて花びらが開き始めます。
自分の意志なのか、宇宙の意志なのか、自分で力を入れることもなく、何か大きなエネルギーが働いて、自分の花びらが光に向かって大きく開いていくのを感じています。

土や光、風、雨、たくさんの恵みを受けて、今、咲くことができた。
白い花。

心が今とても穏やかです。安心と幸せの中にいます。

虫が自分にとまってきます。
少しの時間を過ごして、飛び立っていきます。
虫はいろいろなところに飛んで行くことができます。

虫は旅をした場所の話をしてくれます。
川の水が、光にきらきら光ることや、山の向こうに夕陽が沈むと涼しくなる、いろいろなことを教えてくれます。
生きている時間にたくさんの思い出を作ることも教えてくれます。

今、ご自身が光に向かって、いのちを謳歌して花を咲かせています。
今、花として、土、光、風、雨などにたくさんの恵みを感じながら、また、まわりにあるさまざまないのちと触れ合ってみてください。

ゆっくりと周りの森が消えていきます。
緑の色がだんだんと薄くなっていきます。
あなた自身が花であることも消えていきます。
目を閉じたまま、だんだんとご自身に戻っていきます。
自分自身を感じていきます。全身を左右に少し動かしてみてください。
手の平を広げてください。
花であったときに感じた大きな恵みを今ご自身に感じています。
少しの間、ご自身がかけがえのない存在であることを思い、安心と幸せに包まれていることを感じます。

ゆっくりと目を開けてください。
ありがとうございました。
今、素晴らしいエネルギーに包まれ、満たされています。
すべてがひとつということは、あなたはすべてのいのちひとつひとつであるということです。
良い一日をお過ごしください。」

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