扶養の壁② ~103万円を超えない裏技⁉~

お金のストレスをなくし、心を癒しながら
幸せな生活を送るための応援をする、
ファイナンシャルプランナー×心理カウンセラー×宇宙とつながるセラピスト
野村光です。

さて、前回に引き続き「扶養の壁」について
書いていきたいと思います。

「扶養の壁」の1つ目は、103万円、
ととらえている方が多いと思います。
それは、103万円より高い収入なのか、
それ以下なのかによって、
所得税がかかる/かからないの分かれ道
となるからです。

給与収入が103万円だった場合の
所得税の計算は以下の通りです。

①まず、「給与所得控除」55万円を
差し引くことができます。

国税庁HP
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

②「基礎控除」48万円も差し引くことができます。

国税庁Hp
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1199.htm

収入103万ー(給与所得控除55万+基礎控除48万)=0円
となるため、課税所得がなく、
税金をまったく納めずに収入を得ることが出来ます。

また、多くの会社では、この所得税が
かかる/かからないの線を、
そのまま家族手当(扶養手当)の適用基準として
採用しているようです。

そのため、103万円を超えて働くことは、
①税金の支払いが発生すること
②配偶者の扶養を外れ、会社からの手当てがなくなること

を意味することになります。

①については、例えば110万円の収入の場合、
(110ー(55+48))*5%=3500円となり、
70,000円ー3,500円=66.500円の手取りアップですから、
税金はそれほど大きな負担には感じなさそうです。

ところが、もし配偶者の扶養を外れた場合、
例えば家族手当(扶養手当)が月1万円だとしたら、
1万円*12か月=12万円
と、かなりの痛手になってしまいます。

こう考えると、103万円の壁は超えずにいたい!
と思ってしまいますよね。

ところで、あなたは「控除」とはどういう意味か
理解していますか…?

ばかにするなッ!!

とお思いになるかもしれませんが、
私自身、お金の勉強をするまで、
「控除とはなんぞや?」ということを
まったく知りませんでしたので、
少し説明させてください。

「控除」とは、「差し引く」という意味です。
所得控除と税額控除があります。
所得控除は、
課税対象となる所得金額を減らすことができる制度。
税額控除は、
税金そのものを減らすことができる制度。

上述した「給与所得控除」も、「基礎控除」も、
所得控除に当たりますので、課税する金額を
算出する際に、もともとの収入から差し引くことの
出来る金額を示していることになります。

実は、この所得控除には様々な種類があります。
どんなものがあるかは、以下を参照ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1100.htm

聞いたことがあるものもそうでないものも、
様々あると思います。
年末調整で、多くの方が書類を提出しているのは、
「生命保険料控除」や「地震保険控除」を
受けるためかと思います。

これらに該当するものが多くあり、
収入から差し引けるのであれば、
103万円以上稼いでも所得はプラスにならず、
実は、所得税の課税を逃れることが出来るのです✨。

ただし、ご本人様がこの控除を使うよりも、
配偶者様の年末調整において利用する方が、
そもそもの税率が高い分、大きな目で見ればお得💵、
ということになりますので、早まらないでください!!

しかしながら、配偶者様にも影響が出ず、
大きな所得控除の対象になるモノがあるのです。

それが、「小規模企業共済等掛金控除」です。
対象となる掛け金は以下の通り。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm

一般的な企業にお勤めの方の場合、
この控除に使える掛け金は、iDeCo(個人型確定拠出年金)
の掛け金となります。

iDeCoの掛け金は、拠出している金額がまるっと
所得控除になりますので、
もし月に1万円の掛け金で運用している場合、
12万円を所得から差し引くことが可能です。
(掛け金が2万円であれば24万円)

つまり、103万円+12万円の115万円まで、
所得税がかからない状態で収入を得られるのです。

配偶者様の扶養控除との兼ね合いになる
とは思いますが、扶養控除がそもそもない、
扶養控除の金額がわずかしかない、という場合は、
小規模企業共済等掛金控除」を使って
所得をコントロールする方法も有効かも。。

ちなみに、新規でiDeCoの申込手続きをすると、
最低でも2か月程度は時間を要するようです。
今年の収入をコントロールするのは、
もはや時間切れかもしれません💦が、
どうぞ来年以降のために、口座開設してみてください。

なお、iDeCoは口座開設や運用に関する手数料を
自己負担する必要がありますのでご注意を!

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