見出し画像

第2章② 土壌の種類、土性

このnoteでは、土壌医検定の問いのテーマから内容整理や関連する内容をアウトプットしていきますのでご参考にしていただければと思います。

<注意点>
問題の選択肢や解答は掲載しません。
また、内容につきましても個人的なまとめのため、保証はできかねますので、ご了承ください。

今回の対象
第2章 作物の健全な生育と土壌環境


◉土壌の種類と土性

問5
樹園地土壌の土性(日本農学会法)について、ナシとモモの生育に適した土性はどれか。次の中から正しいものを一つ選びなさい。

問6
土壌の土性と作物の生育特性が適合した場合に高収量で、高品質な作物が得られやすい。黒ボク土では、どの作物が栽培に適しているか。次の中から最も正しいものを一つ選びなさい。

問7
わが国の農耕地における主要な土壌の種類と分布に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

新版 土壌医検定試験既出問題集より

土壌の種類と土性に関する問題です。

まずは、どんな土壌の種類があるか?からですね。
地形と土壌の種類をセットで覚えます。

山地   :褐色森林土
丘陵・台地:赤色土・黄色土、黒ボク土
低地   :灰色低地土、グライ土、褐色低地土

新版 土づくりと作物生産より

それぞれの土壌の特徴は?

褐色森林土
・土傾斜地なので腐植含有が少ない
・主に果樹園として利用

赤色土・黄色土
・西日本の低山から段丘に分布
・腐植含有が少なく硬い
・果樹園、茶園、野菜畑として利用

黒ボク土
・関東以北や九州の火山の東側の台地などの緩傾斜に主に分布
・主たる母材が火山灰であり、腐植含有に富み、土層が深く軟らか
・主に果樹園や野菜畑として利用
・リン酸が固定されやすく、リン酸の肥効が悪い

灰色低地土
・全国の扇状地や平野部に広く分布
・多くは水田として利用

グライ土
・地下水の水位が高く、下層の土色が還元鉄によって青灰色
・多くは水田として利用

褐色低地土
・沖積地の地下水位が低い地帯に分布
・主に野菜畑や果樹園として利用

※灰色低地土、グライ土、褐色低地土は河川が上流域の岩石や土壌を
 侵食し運んできた土壌で沖積土とも呼ばれる

新版 土づくりと作物生産より

う~ん。つまらん。
基本的な土壌の性質を位置関係で理解しておけば良いかな。

土壌のほかに土性もあるようです。
土壌は粒の大きさで砂、微砂、粘土から成っており、土性区分も混ざり具合の状態によって分類されている。
ちなみに直径が2mmを超えるものは礫と呼ばれるようで、土壌の構成には入らないようですね。

<土性>
砂土 :塊状になりにくい
砂壌土:塊状にできるが棒状にできない
壌土 :鉛筆ぐらいの太さに伸ばせる
埴壌土:マッチ棒の太さぐらいに伸ばせる
埴土 :コヨリのように細く伸ばせる

新版 土づくりと作物生産より

(・・・コヨリって若い人は分かるのかな?)

粘土含有量によって土性が変わります。
粘土含有量が少ないのが砂土、多いのが埴土。

肥料保水量、保肥量が多いのはどれでしょうか?
もちろん粘土含有量が多い埴土ですね。

では、埴土のデメリットは?
排水は通気性が悪くなるということになります。

根も呼吸していますので土壌の特性を生かした作物生産をする必要があるということになります。

土壌の種類や土性の特性を基に、各地域の自然条件に応じて栽培しやすい作物がつくられることになります。
土壌・土性によってどのような作物が栽培されているか見てみましょう。

土壌
①灰色低地土・グライ土
・水稲
 ⇒低地にあることから地下水位が高いため
②黒ボク土
 野菜類
 ・ダイコンなどの根菜類
 ・サツマイモなどのイモ類
 ・落花生
  ⇒表層の腐植含量が高く、土層が深く・軟らかいため、地中で生産物が
   肥大する作物が向いている
 果樹
 ・リンゴ、ナシ
  ⇒土壌が深く乾燥しにくい土壌を好む
③褐色森林土
 果樹
 ・モモ
  ⇒排水性の良い土壌を好む
土性
壌土
 ・
ナシ
②砂壌土
 ・モモ、ブドウ
⇒ナシは壌土付近(粘土34%)、モモやブドウは砂壌土付近(粘土17%)が
 最も育成が良い。

赤色土・黄色土は?褐色低地土は?という声も聞こえますが・・・
今のところ載っていませんでした。

試験では、この3級参考書(土づくりと作物生産)から出題されるので
ピンポイントの情報のような気もするが、覚えておいた方が良いでしょう。

問5ではナシとモモに適した土壌の問題も出題されているが、これは知らないと答えれないですよね。
問6、7もこの内容を押さえておけば回答できます。

実用面でのポイントは自分の土地の土壌と田畑の土性を掴み、それに合った作物を栽培するか、栽培したい作物に合わせ土壌改良をする際の知識として身に付けておきたいですね。

◉まとめ

・土壌 6種類
 - 褐色森林土
 - 赤色土・黄色土
 - 黒ボク土 ※リン酸が固定されやすい
 - 灰色低地土
 - グライ土
 - 褐色低地土

・土性 5種類
 - 砂土
 - 砂壌土
 - 壌土
 - 埴壌土
 - 埴土
 土壌は砂、微砂、粘土からなり土性はこれらの含有度で決まる。埴土が粘土の含有量が最も多い

最後までお読みいただきありがとうございます。
サイトマップは以下へどうぞ!



農ある暮らしから、一歩踏み込んで農業に挑戦して行きます。あなたに取って価値のある情報であればサポートしてもらえると励みになります!