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ニンジャスレイヤーシリーズの無名戦闘員

ニンジャスレイヤーでは、名前が付く強さのニンジャのほかに、一山いくらで扱われる戦闘員が何パターンかある。ごく短期間作られる戦闘員(例:イグゾーションのバリキ爆弾、ディアボリカのアクマ奴隷)を除いて組織単位で運用されるものについて、いくつか見て行こう。

クローンヤクザ

ニンジャスレイヤーを代表するザコ戦闘員。着想元はもちろんスターウォーズのクローントルーパーだろう。作中ではカジュアルに束で死ぬのでわかりにくいが、ネタ元に準じて「人間の中ではかなり強い人物の量産クローンだが、ニンジャ(ジェダイ)とは隔たりがある」という扱いである。また、血液の色が緑色だが、これは放送コード対策で赤い血を流さないようにする演出のパロディだろう。

第3部後半からは警察用に導入されたり脳だけ取り出され生体部品として扱われたり、ディストピアめいた扱われ方をしているが、どう扱ってもヤクザスラングが抜けないのはご愛敬。シャード・オブ・マッポーカリプスに解説がある。

リアルヤクザ、ゲリラ、カルト、野盗、強盗団など

たまにクローンヤクザでない生身の人間、リアルヤクザや野盗の類がザコ戦闘員として登場することがある。役割は基本的にクローンヤクザと同じである。

デミニンジャ

コトダマ空間から現世に半端な形で現出した(レッサー)ニンジャソウル。ニンジャより弱く、クローンヤクザよりやや強いといった扱いである。初出は第二部最終章での「フェイスレス」達であり、名前からして無個性で自我やカラテも希薄という扱いになっている。

基本的にはキョート城やキンカクに関わる場面でクローンヤクザが場に似つかわしくない場合に登場する戦闘員である。シャード・オブ・マッポーカリプスに解説がある。

ブラックメタリスト

ブラックメタルの愛好者たちで、アンタイブディズム(反キリスト)を標榜し暗黒儀式や殺人を厭わない集団。登場は第三部の一部に限られ、クローンヤクザが似つかわしくない場面で有象無象の無個性の戦闘員として扱われる。

実のところ登場は意外と古くサツバツナイト・バイ・ナイトに遡るが、ほとんどペケロッパ・カルトと同様の扱いだった。集団的な戦闘員として機能するのは、デッド・バレット・アレステッド・ブッダフォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ(ニンジャの付随品)、マスカレイド・オブ・ニンジャアンエクスペクテッド・ゲスト(獄中)と2015年発表の単発作品に集中している。最近はTRPG用のザコ戦闘員としても登場している。

ゲニン・トルーパー

第四部シーズン3のネザーキョウで志望者(基本的にチンピラ)にオヒガンからの力(コクダカ)を付与して戦闘員としたもの。強さはクローンヤクザ並みであり、基本的にはご当地クローンヤクザの役割である。ただクローンヤクザと異なり性格は素体そのまま、カラテを積んでリアルニンジャを目指すこともできるので、無個性化はされておらず、北斗の拳のモヒカンに近い。

また、特に適性があった場合はメジャーゲニンという下士官になるようだ。大下忍とはこれいかに。首都の親衛隊などはゲニンから昇格したチューニンが務めるとされる。シャード・オブ・マッポーカリプスに解説がある。

カラテビースト

ネザーキョウに登場するもう一つの無名戦闘員。元となる動物の種によって戦闘力に大きな差があり、並みのクローンヤクザよりはよほど強いカラテクマやカラテムースがいる一方、カラテナキウサギなどはクローンヤクザより弱いかもしれない。途中カラテビーストが知性をもった存在も現れ、ゲニントルーパー相手に普通に集団戦を始めたりもしている。


ご当地無名戦闘員

このほか、ほとんど1話しか出てこないご当地でクローンヤクザと同じ役割を果たす無名戦闘員もいる。いくつか特徴的なものを列挙する。

鬼人スリー・ダーティ・ニンジャボンドでイヴォルヴァーが作り出した戦闘員。素体は人間やクローンヤクザなどだが、自我はほぼ破壊されている。
カロウシタイアセイルド・ドージョーに登場するムカデ・ニンジャの作り出した戦闘員。名前を奪われた無個性な戦闘員。
アンデスの虎オラクル・オブ・マッポーカリプスで登場するゲリラ兼カルト。「オオオンニンジャ!」というチャントが特徴的。
エル・キケンウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルに登場。麻薬組織であり、その下部構成員がご当地クローンヤクザとして出てくる。
ドーモトルーパーナクソス・アンダー・ファイアに登場。機械の兵士で、スターウォーズで言えばドロイド兵のような存在。
企業兵:暗黒メガコーポが雇う兵士たち。第四部AOMの時代ではこれらが公然として登場し、クローンヤクザ同様の無名戦闘員としての機能を果たす。


また、クローンヤクザでは足りない場合に「上級戦闘員」的なポジションの無名戦闘員も登場する。これらもついでに見て行こう。

モーターシリーズ、オナタカミ製品

オムラのモーターヤブやモータードクロなど「ロボニンジャ」の系譜や、オナタカミのドラグーン、シデムシ、ハイタカなど。市街地内で柔軟に行動できる戦車(COIN機)であり、どこがニンジャなのかと言いたくはなるが、単品の戦闘力はレッサーニンジャに匹敵するほど強く(破壊力はレッサーニンジャ以上かも)、強めの無名戦闘員として要所要所で用いられる。

第三部終盤の最終段階フジキドは強くなりすぎてしまったこともありクローンヤクザでは力不足で、主たる雑魚戦闘員がこれらの戦車になってしまっていた。その上でこれらをほとんどおもちゃ同然に破壊しハイタカを使った八艘飛びすらも披露しており、最終段階フジキドがいかにとんでもない強さだったかをうかがわせる。

ペイガン

第三部最終章で、アルゴスの計算による論理ニンジャソウルによって作られた量産型ニンジャ。素体などは不明である。単品でもニュービーニンジャ程度、オナタカミの装備やニューロンリンクによる連携を交えるとなかなか協力な戦闘力を発揮する。おそらくアマクダリの天下統一後にニンジャ戦闘力も廃し、最後の上級戦闘員として使われる予定だったのだろう。

ブラックウィドーの量産品である「ミボウジン」や、おそらくヨロシ遺伝子の入ったペイガン464などの派生品がある。ペイガン464はバイオニンジャの素体を使っているらしく、戦闘力は中堅ニンジャ並みと言ってよい。作中の量産無個性戦闘員の中では最強クラスである。wikiに項目がある。

にわかニンジャ

第四部シーズン2最終章で出現した、普通の人に突然レッサー級のニンジャソウルが憑依した存在。戦闘力は概ね弱いが、普通にニュービーニンジャ並みの戦闘力があり侮れない。ただし、突然降ってわいた力に踊って殺しあっているだけであり、統一的な戦闘員としての機能は果たしていない。今後登場するときにはそれも違うかもしれない。



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