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『わたしの一番最悪なともだち』前夜

ほんとはツイッターに短く文章にしておさめようと思ったけど、無理だったので、ここに書こうと思う。以下、すべてわたしの自己満足である。

明日からいよいよ夜ドラ『わたしの一番最悪なともだち』が始まる。キャラクターを生み出し、8時間分の脚本を書き切ることは、わたしみたいなちっぽけな人間にとって、あまりにも衝撃的な体験だった。最後の方はほとんど食欲なかったし、なんかくらくらしたし、ダメージ食らいすぎて、なんならまだ完全復活してない。お恥ずかしながらほんとにわたしは、人生において体力が人並にあったことが一度もない。

でもそれだけ、いまあるすべての力を出し切ったってことでしょ。気を抜いたら、そんなこと思って、自分を甘やかしてしまいそうである。そんなんじゃダメ、と自分で自分の頬を叩く。

脚本を書いて生計を立てるようになって、いつかオリジナルで連ドラの脚本を、とは思っていたけれど、それはかなり独りよがりな気持ちだったと今回思い知った。もちろん脚本は設計図であり、それがなければどうにもならない。でも、それは一人でできることではない。想像よりもずっと、チームプレーだった。チームプレーで、ほんとに良かったと思う。チームプレーという言葉を自主的に使うなんて、10年前のわたし(中二病真っ盛りだった)が見たら腰抜かすだろうな。

ほたる役が蒔田彩珠さんになったと教えてもらったとき、ものすごく嬉しかったなぁ。美晴役が髙石あかりさんに決まったと教えてもらったとき、ものすごく嬉しかったなぁ。ほかの役者さんについても、全員、同じ熱量で、ものすごく嬉しかった。脚本書いてるときはパソコンの前にひとりぼっちだけど、そういう嬉しい出来事に、最後まで助けられた。

自分の人生について、ここから何かが始まるとか全く思わない。何も期待してない。ただ、さすがにいつかは心から胸を張って、『わたしは脚本を書いて生きてるんです』と言えるようになりたい。心から、自分で自分のことを信じてあげられるようになりたい。その日まで、丁寧に、楽な方を決して選ばずに、作品に向き合い続けられたらいいなと思う。

その大前提として、この作品が、顔も名前も知らない誰かに、一人だけにでもいい、届いたらいいなと願ってます。

ではまたいつか。


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