「サトウキビ由来ポリコサノール」HDLを増加・抗酸化機能を強化させ、日本人の血圧・肝機能へ働きを実証。副作用なしの成分として期待
長寿因子 HDL研究会は、サトウキビから抽出された天然由来成分のキューバ産ポリコサノールが、血圧・脂質・肝機能への有益な影響があることの実証結果を日本で初めて正式に公開しました。韓国の脂質代謝・動脈硬化研究の第一人者 Cho Kyung-Hyun(チョ・キョンヒョン)博士により発表されたもので、論文は国際的な医学ジャーナルで受理されました。
【英語版】「International journal of molecular medicine(Multidisciplinary Digital Publishing Institute)」での発表内容
概要
この研究は、高血圧と高脂血症のない72人(平均51.3歳)の健康な日本人を対象に、ポリコサノールを摂取するグループと偽薬(placebo=有効成分が入っていないもの)を摂取するグループに分け、被験者の血圧、脂質、脂蛋白にどのような変化があるのかを3週間の期間をもうけて実証研究が行われました。
実験の詳細
実証研究の詳細は、12週間の摂取後、ポリコサノールを摂取したグループ(ポリコサノール群)は、血圧、糖化血色素(HbA1c)、および血液尿素窒素(BUN)のレベルを有意に下げました。 また、0週目の状態と比較して、12週目では肝数値バイオマーカーであるアスパラギン酸アミノ転移酵素(AST)、アラニンアミノ転移酵素(ALT)およびγ-グルタミル転移酵素(γ-GTP)値がそれぞれ最大9%減少し、 (p < 0.05)、17%(p <0.05)、15%(p <0.05)より低い値が検証されました。
ポリコサノール群はプラセボ群と比較してHDL-CとHDL-C/TC(%)がそれぞれ約9.5%(p<0.001)、7.2%(p=0.003)有意に高くなりました。(p < 0.001)。 リポタンパク質分析では、ポリコサノール群は、12週間後に粒子の形状および形態の改善と共に、VLDLおよびLDLにおいて酸化および糖化の程度の減少を示しました。
ポリコサノール群のHDLを調べたところ、より強力な抗酸化および抗炎症能力を示しました。結論として、日本の被験者が12週間キューバ産ポリコサノールを摂取した結果、血圧、脂質プロファイル、肝機能、およびHbA1cがHDL機能の改善とともにかなりの改善を示しました。
結果
結果として、天然由来のポリコサノールが、HDLの抗酸化機能を強化し、HDLの数そのものを増加させ、血圧・脂質・肝機能を改善すること、さらに継続的に服用しても身体に負担がないことが確認されました。
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https://hdl-research.jp/posts/colum001
【長寿因子 HDL研究会について】
長寿因子 HDL研究会は、多くの疾患の引き金とされる“血管系の疾患”に深く影響する「善玉コレステロール(以下、HDL)」の重要性を社会へ啓蒙する研究会です。「HDLの正しい知識を広め、人々の健康寿命に役立てる」ことを目指し、シンポジウム開催、特設サイトの運営、論文・コラム・研究レポートの発表やSNSでの情報発信などを多角的に展開しています。
商号 : 長寿因子 HDL研究会
代表 :上原吉就(うえはら・よしなり)博士/医師
設立 : 2023年5月
事業内容:
「HDLの正しい知識を広め、人々の健康寿命に役立てる」ことを目的としたシンポジウム開催、特設サイトの運営、論文・コラム・研究レポートの発表やSNSでの情報発信など
URL :https://hdl-research.jp/