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毎朝痛くて起き上がる事ができない腰痛の方に知っていただきたい姿勢とストレッチ

こんにちは。
奈良県生駒市で、はぎの台整骨院を開院しております、院長の松本です。

今回は、腰痛、それも毎朝起きあがろうとしても痛くて、動き出せないような腰痛についてのお話となります。
毎朝のスタートから痛みに邪魔をされては、良いスタートを切ることができませんよね…

もし朝、起き上がれないような腰痛でお悩みの方は、今回の文章を最後までお読みください。朝からいいスタートが切れるようになるかもしれません。

なぜ朝に腰痛が起こるのか?

腰痛の原因は本当にさまざまで、レントゲンでも見つけることが出来ないものも多々あります。しかしながら、今回は、寝て起きた時に起こっていますので、就寝に関する動作と姿勢から考えてみましょう。

まずは寝ている時の姿勢や動きです。

寝ている間は当然、じっとしておらず寝返りをして姿勢を変えています。
これは同じ姿勢だと、圧がかかる部分に血液が行き渡らないことを防ぐために、一定の時間で姿勢を変えています。また転がったり、伸びたり、縮んだりして筋肉を動かして血流を滞りすぎないようにする働きもあります。

寝ている体勢においては、全身が心臓とほぼ同じ高さなので、高低差が少なく血流が滞りにくくなっています。さらに寝返りをすることで、万が一の時でも血流を保つことができるようになっています。

そのような働きがあるにもかかわらず、朝方に腰痛で悩まされている方は、長年の不良姿勢や肥満などから寝返りでは補いきれないほどの血流不足が腰に起こっている可能性があります。

次に寝具の問題も考えてみましょう。

今ではマットレスや自分だけのマクラなど様々な寝具があり、時代劇で見られるような木製の高い枕と、薄い敷布団と思い掛け布団は、現代では考えられませんね。

しかし、当時の時代の方々は日中に体を良く動かし、質素な食事と摂り、夜も早い段階で就寝するというライフスタイルだったことで、あのような寝具でも問題がなかったのかもしれません。それと比べて、現代では日中デスクワークで体を動かさず、食事も栄養の偏りやジャンクフードも多く、就寝時間も日を跨ぐような時間になってしまっています。

マットレスや枕はあくまでも寝返りが行いやすくなるための補助具であって、睡眠によって体を休める際にもっとも大切な自律神経のスイッチがうまく切り替わることの方を優先した方がより寝具が効果的になることは意外と知られていません。

今の生活から可能な範囲で構いませんので、歩いてみる、お風呂でゆっくりと温まる、手で作った食事を楽しむ、スマホやパソコンを使わずに早めに寝る日を設けるといったことに取り組んでみてください。

その上で自分に合った寝具に変えてみると、いい結果が得られるかもしれません。
マットレスについての詳細は以前にも紹介しておりますので、よろしければこちらの記事もご参考にしてください。

https://note.com/hdbdw/n/n68879e4aca93


朝、起き上がれないほど痛くなるのはなぜ?

痛くなるメカニズムについても簡単にご紹介させていただきます。

多くの腰痛患者さんを治療させていただいて、気が付いたのは朝方に痛みを訴える方は反り腰の方が多いということです。
反り腰とは骨盤が、おへそ側に倒れた状態のことで、太ももの筋肉が硬かったり、腹筋が弱かったり、足の使い方が下手だったりさまざな遠因から起こります。

反り腰の方寝る際に、仰向けで寝るとブリッジしたように腰がのけぞってしまいます。横向きに寝た時も、同様に腰が反った状態は続きます。

このような姿勢では、腰の筋肉は常に窮屈になり、寝返りでは血流が間に合わず酸欠状態となります。古い血液が溜まって腫れることで神経を刺激して痛みへと変わっていきます。

このような方の場合は、仰向けで寝る際に、両膝の下に細長いクッションを入れて膝を立ててあげることで腰の角度が解消され窮屈さが軽減されます。
特に仰向けで寝るのが一番寝やすい方は、是非ともこの方法をお試しください。

もうひつ呼吸の観点からも見てみましょう。

人間がリラックスをしている時の呼吸は、吐く方が長くなります。
しかしながら、自立神経の切り替えがうまくいっていない状態での睡眠では、このバランスが逆転してしまっていることがあります。

その他、いびきや歯ぎしり、睡眠時無呼吸症候群など神経が緊張していると起こる症状の方も、きちんと呼吸ができおらず全身に十分に酸素が運べていない可能性があります。
先ほど同じく酸素がなければ細胞がきちんと働けず、血流も悪くなり痛みへと発展していきます。

横向きになる際に、脚を抱きかかえて丸まったような姿勢になる方もいるかと思いますが、そのような姿勢は肋骨が動かしにくく呼吸が浅くなります。
これも同じように呼吸のバランスが崩れて、痛みが出ます。さらに呼吸の乱れは睡眠の質も低下させて回復できない悪循環に発展していきます。

寝る前に吸うと吐くのバランスが1:2の深呼吸を4〜5回ほど行ってから、就寝していただくと呼吸のバランスが取りやすくなりますので、こちらも併せてお試しください。

実は寝て体を休めているつもりが、これらの影響で、朝に嫌な感覚で目覚めなくてはいけなくなっているかもしれません。

朝起き上がれない腰痛を改善するためのストレッチ

ここまでお読みいただいて、自分の姿勢や呼吸が良くわからないといった
方もおられるかもしれません。
そんな方は、以下に紹介するストレッチを行ってみてください。
姿勢も呼吸も一気に改善できるストレッチとなっています。

なお、お風呂でゆっくりと温まった後に、寝床で行っていただき、そのまま寝てもらうとより効果的です。

赤ちゃんのポーズ

やり方は簡単です。
仰向けに寝て、両膝を抱き抱えたまま深呼吸をしましょう。
軽く前後左右に揺れながら、吐く方が長くなるように10回程度繰り返してください。

反り腰と呼吸を改善して気持ちのいい朝を迎えるためのストレッチ

まとめ

いかがでしたでしょうか?
何か取り入れていただける物がありましたでしょうか?

もし寝具を新調しようとされているのでしたら、寝姿勢のチェックと寝るまでの環境設定をした上で、お体にあったものをお買い求めください。

また反り腰や呼吸に不安がある方は、最後に紹介したストレッチを励行してください。個人差はありますが、早い方でしたら2週間ほどで効果を実感される方もおられます。

最後にこれだけ付け加えさせてださい。

腰痛はこれだけ医学が進歩してもお悩みになっている方が減らない、複雑な症状です。
ご自分の努力では、どうしようもない腰痛もありますので、今回ご紹介した方法を試したけれどダメなら、お近くの信頼できる医療機関に受診してください。

お読みくださった方に気持ち良い朝が来ることを願っております。

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