ドアをくぐること。
ドラえもんのひみつ道具の中で、
なにがすき? とか、
いちばんほしいものはどれ? とか、
ひとつだけ使うことができるとしたら? とか、
そういうことを考えてみても、ぼくはさ、
いちばんとか、ひとつだけとか、ってえのは
なかなか決められないけれども。
でも、考えてみれば、やっぱり、
「どこでもドア」って、
よいなあ、って思うの。
まずはさ、
「どこでもドア」の名称がすてきよね。
「どこでもドア」ということばを
口に出して言ってみると、その
音の響きがとってもここちよくって。
つまりはさ、それはおそらく、
「どこでもドア」における
「ド」の音よね。さらには、
真ん中の「でも」まで含めれば、
「どこでもドア」とは
「『D』oko『D』emo『D』oa」なのだから、
すべて「D」の音によってできている。
「どこでもドア」だけでなくて、
「ドラえもん」という名称だっても、
「D」で始まるのだから、
【ドラえもんのどこでもドア】
と、口で言えば、
ドラムをどんどん叩いてリズムを出すかのような、
そんな感覚を想うのよねえ。
「どこでもドア」もそうなのですが、そもそも、
「ドラえもん」ということばも、
どうやってつくられたのか気になるんだなあ。
「ドラえもん」の「ドラ」とは、
「どらねこ」からつけられているとはぞんじますが。
ならば、「えもん」のほうは、もしかしたら
「土左衛門(どざえもん)」という
ことばの響きから来ているのでしょうか?!
でも、もしも、そうだとすれば、
「水死体」を意味する「土左衛門」から、
あんなにも愛らしい
「ドラえもん」が登場するなんて、すばらしい。
ぼくならば、何もないまっさらな状態から
「ドラえもん」という名称は、
思いつくこともできないんだろう。
どこでも行くことができる道具として、
「ドア」をモチーフとして、
「どこでもドア」をつくる、というのも、
すてきだなあと感じられる。
そしてまた、
「どこでもドア」の「色」がさ、
すきなんだなあ。
たとえば、
すこし濃いめのピンク色のドアって、
なかなか見られないからこそ、
ふつうにはない「ドア」として
「どこでもドア」の色が誕生したのかなあ?
「どこでもドア」が発明されたことによって、
それまで、星と星との移動で使われていた
星間鉄道が廃れてしまった、という、
『のび太と銀河超特急』のストーリーも好きだなあ。
「どこでもドア」というイノベーションによって
廃れてしまった「星間鉄道」は、その後、
観光用の「ミステリートレイン」となって、
大人気となっている、というのは、
すんごいアイデアだなあと思う〜。
先日、映画『すずめの戸締まり』にて、
扉がぽつんと立っているシーンを観ながら、
ドラえもんの「どこでもドア」のことを思って、
「どこでもドア」について、
あらためて考えていたの。
ドアって、
考えてみれば、
あたりまえのものではあるけれども、
でも、やっぱり、ふしぎなものでもあって。
戸締まりは大切でありながら、かつ、
ドアとは、そして、
ドアをくぐることは、
未来への希望であれたら、と願いたい。
令和4年11月22日