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「【包】丁」と生物の「命」に関する形。
昨日のブログでは、グラフィックデザイナーの
原研哉さんのご著書では、デザインの始源として
「棍棒系の道具」と「器系の道具」のふたつがある、
ということをしるしながら、すると、ふと
「包丁」のことを思いついたので、
そう思ったことも書いてみたのですが。
「包丁」という道具の名称として、どうして、
「包む」の漢字が使われているか?
ってえのはぼくはぞんじないんですが、
このことを考えていたら、この
【包】という字の形のことが気になってきて。
ともすれば、いつものごとく、
白川静先生の『常用字解[第二版]』をね、
ひもといてまいりたいと思います。。。
【包】 ホウ/つつむ・はらむ
象形。人の腹の中に胎児のいる形。勹は横から見た人の形。巳は胎児の形で、上部は頭の形であるから、常用漢字の字形のように己(直角に曲がった定規に似た道具の形)の形になると胎児の形でなくなってしまう。「はらむ(妊娠する)」の意味から、「つつむ、いれる」の意味となる。孕(はらむ)は大きな腹の中に胎児がいる人を横から見た形であり、身は妊娠している人を横から見た形である。
そうかあ、【包】とは、
お腹の中に胎児がいる人の形だったのかぁ〜、
と思って、かなりびっくり!!!
【包】における【勹】とは、
人を横から見た形で、また、
そのなかの【己】とは、
ほんとうは【巳】であり、つまり、
これが胎児の形なのだそう。そしてまた、
【孕】とは、
大きなお腹の中に胎児がいる人を横から見た形、
【身】とは、
妊娠されている人を横から見た形、
とのことでして。
ならば、でも、どうして
「包丁」の名称では、
【包】が使われるか、というのは
やはりわからないけど、でも、なんだか、
【包】という漢字とは、つまりは
生物の「命」に関する形だからこそ、
「包丁」という道具もまた、
生物の「命」に大きく関わるものであり、ともすれば、
このふたつは関連が深いと言えるやもしらないか。
さらにね、「包丁」の後ろの【丁】の字を
白川先生の『常用字解[第二版]』で調べてみると、
【丁】とは「釘」の形らしい。
この場合、たとえば、書籍における
「落丁」などの【丁】の字は、おそらく
【帖(かきつけ)】であり、かつ、
「二丁目」などの【丁】の字は、
【町】であろう、とのことです。
そうなるとすれば、
「包丁」における【丁】とは、
どの「ちょう」なのか? ってえのは
これまたわからないんですが、でも、
「包丁」は金属で作られるものであるし、
ならば、「くぎ」というのも、ちょっと
わかるような気もするかなあ。
今回、【包】の字をね、
『常用字解』で調べてみたことによって、
この漢字がとっても大事な形に思えてきた。
包装と、包帯と、包容と、
生まれ来る子供たちのために。。。
大きく手を拡げて 子供たちを【抱】き給え♪
令和5年8月10日
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