![現在をどう生きるか9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/7874918/rectangle_large_type_2_055a6c324015e09cd62473431c79b0af.jpg?width=800)
第70回 ふたつの岐路
[前回noteよりひきつづき、吉本隆明さんの講演『現在をどう生きるか』(開催日時:1995年9月3日)をゆっくりじっくり聴きます。講演音源は吉本隆明の183講演より。ほんじつで、第70回めと相成りまして。]
こんにちはっす。ぜんかいではね、、
「今までのように政府や地方自治体が予算を出して地方自治体の言う通り、こう家を建てて、こうでこうで。ってそういう復興の仕方をしたら、それはどうってことはない復興の仕方です。
つまり、そういうやり方ってのは、旧来通りの善悪の基準に則った復興の仕方、あるいは救済の仕方なんで。
しかし、そうじゃないんです。これだけの規模の破壊ですから、復興の場合に全く新しい形、その新しい形が日本社会における未来の産業構造・社会構造の復興のさきがけを成していく。っていうような復興の仕方を、もし、神戸の市民と神戸における共同体が協働してそれが出来たら大変見事な、つまり新しい社会倫理に則った復興の仕方だ。っていうことになると思います。」
とのように聴きましたぁ。つづきだよ。。。
で、やっぱり、このふたつ…。極端に言いますと、このふたつの岐路に立たされてる、っていうのが、関西の大地震の持ってる非常に大きな問題です。
(チャプター09「阪神・淡路大震災復興への課題」/3:43〜)
「極端に言いますと、このふたつの岐路に立たされているというのが阪神・淡路大震災の持っている非常におおきな問題です。」
‥‥このふたつの岐路に立たされている。
いちおう、しらべます。この「岐路(きろ)」という語句は、「わかれ道。二また道。『運命の−』」の意です。その漢字が「帰路(きろ)」のほうになると、「かえり道。もどり道。『−につく』」となるです。どちらも広辞苑第七版より。
そして、、
で、これはやっぱりみなさんのほうは、遠いわけですけど。よく見てご覧…、あの、よく注目してご覧なってたほうが良いと思います。
「これは、みなさんは遠い(この講演は山梨県で開催されました。)わけですけど、よく注目してご覧になっていたほうがよいと思います。」
‥‥よく注目して。。
あの、神戸市が復興したときに、あるいは関西地区が復興したときに、どんな形の都市がどんな形で出来ているかな、とか。どういう産業になってるかな、っていうようなことは、よくよく見てたほうがよろしいと思います。
「神戸市が復興したとき、関西地区が復興したとき、どんな形の都市ができているかな? どういう産業になっているかな? っていうようなことは、よくよく見ていたほうがよろしいと思います。」
‥‥復興したとき。。
で、旧来通りだったら、やっぱりがっかりしたほうがよろしいと思います。
「旧来どおりの復興なら、がっかりしたほうがよろしいと思います。」
‥‥がっかり。。
それから、やっぱり…。いや、こいつらやっぱり、ちょっと、新しい…。あの、新しいあれをやってるよ、っていうとか。新しい方向性を打ち出してるよ、ってなったら、それはやっぱり日本国の社会における全体における模範になるだろうって思います。
「それから、『あたらしい復興のしかたをやってるよ。』や『あたらしい方向性を打ち出してるよ。』となれば、それは日本国の社会全体における模範になるだろうと思います。」
‥‥模範。。
そのふたつの岐路ってのを、やっぱり、関西におけるその大地震…、地震ってのはそれを持っています。
「そのふたつの岐路を、阪神・淡路大震災は持っています。」
がっかりなのか、模範になるのか、というふたつの岐路に立つ。
という、こんかいはここまでを聴きました。ぼくは神戸の復興について、詳しいことはぜんぜん知らなくて恐縮なのですが。たとえば、村上春樹さんの小説『神の子どもたちはみな踊る』を読んだり、森山未來さん・佐藤江梨子さん出演の映画『その街のこども』を観たことを思い出しました。
それではっ、講演のつづきは次回noteにて聴きまする〜。
平成30年9月20日
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