いろいろな「お【皿】」のこと。
前回noteではねぇ、
上は【分】、
下は【皿】、という、
漢字の【盆】のことを書きましたが。
今は、お盆だし。。
この前者の【分】は、
前回でもすこし書いたですが、
下には【刀】の形が入っていて。
もっと詳しいことを白川静先生の
『常用字解(第二版)』で見てみれば、それは、
【八】と【刀】とを組み合わせた形。らしい。
【八】は左右にものが分かれる形であるから、
【刀】でものを二つに「分ける」ことを、
【分】という。
とのことでして。
これまで、【分】が、
【八】と【刀】で出来ている。
なんて考えたこともなかったな。
そしてそして、【盆】という漢字の、
【分】のもういっぽうの、
【皿】という形もね。どことなく、
幾何学的な、というか、
四角っぽい、というか。
特徴的な漢字だなあと思いまして。
言うなれば、【皿】って、
「お皿」っぽい形よねー。
そう思いましたので、ふたたび、
白川静先生の『常用字解』を
ひも解いてみると、、
【皿】 ベイ/さら
浅く平たい皿の形。皿の中にヽを加えて血のある形は血。皿の上に水が溢(あふ)れている形は益で、溢(いつ)のもとの字である。皿(盤)に水を入れて、自分の姿を映している形は監で、水鏡(みずかがみ)をいう。盃(さかずき)から監(かがみ)・盥(かん/たらい)に至るまで、水に関する大小の器はことごとく皿の形で示される。
やはり、【皿】とは、
「浅く平たいお皿の形」
に由来している、とのことですが。
この次、なによりも驚くのは、
【皿】の中に【ヽ】をひとつ加えた形が
【血】だそうで。
つまりはさ、お皿に「血」が一滴ついた形が、
【血】という漢字なのでしょうか。
なんだか、無性に、
ドラマ性を感じる。。。
ここで掲載されております
【益】【溢】【盤】【監】【盃】【盥】
ってゆう、【皿】がつく漢字も、
いろいろあって。
これら以外に、
ぼくがすこし思いついたのは、たとえば、
【蓋】や【盛る】のような食器系のほかにも、
白川先生のおっしゃる
「皿に水を入れて自分の姿を映している形」
である【監】に漢字の偏がつけられた、
「鑑賞」の【鑑】、
「氾濫」の【濫】、
「艦隊」の【艦】というのもあるし。
そしてまた、
「同盟」の【盟】、
「我儘」の【儘】、
「静謐」の【謐】もそうだし。
はたまた、
「猛暑」の【猛】という漢字にもねぇ、
【皿】が入っている。
アツい。。。
お皿の上に水を入れながら、
じぶんの姿を映しながら、
涼みたい。。。
令和2年8月14日