表紙21

其の百十七 ありがとうございました。

《吉本隆明さんの講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』(平成20年7月19日@昭和女子大学人見記念講堂)を、ぼくが毎回ほんのちょっとずつ聞いてゆきながら、あらためてどんなおはなしだったのかを思いかえしてまいります。》

こんにちはー。きょうも、ききます。

前回noteでは、糸井重里さんが「今日は、その何十年の分を三時間かかりまして。で、そのあいだあいだの何とも言えない沈黙も含めて、吉本さんの自己表出だと把握しております。お書きになるものはまことにキレのいい文体でございますが、本日の部分はそういうものではない、と。ま、自己表出そのものを垣間見てしまった、という感じですが。」とおっしゃったばめんでした。

そして、吉本さんは大きな拍手のなかで降壇され、糸井さんの最後のごあいさつが始まります。

えー、いろいろ予定が…。やっぱり、予定どおり、予定がうまく進行しませんでしたが。どうもご協力ありがとうございました。(チャプター16 / 挨拶(糸井重里)_0:00〜)

っというわけでぇ、ここまで来たらもう糸井さんのごあいさつもひとことずつ聞いてゆきますです。

この「予定どおり、予定がうまく進行しませんでしたが。」って、すごいなー。予定は「うまく進行しない」ていうのを、予定しておく。ってなんだかおもしろいなぁ、とおもいました。

あの。さきほどもちょっと申し上げたとおり、ところどころ、ご自分で何度も考えてることなもんですから。はしょってしまう部分だとか、繰り返しになる部分がありますので。また、それを整理した形で、いずれ出版されることもあるかもしれませんし。また、このつづきの部分というのを…。

「ほぼ日」で、吉本さん×糸井さん対談があったり、糸井さんが「ダーリンコラム」で何度もこの講演でのことを書いておられたり。NHK Eテレ(当時はNHK教育)で講演ドキュメンタリーが放映されたり。そのテレビ番組がDVDで発売されたり。。。

急にあの話しになりましたけど、あれ何だったんでしょうか? みたいなこと、ぼくは平気で素人ですから聞きますので。それが、もう一度何かの形で発表されることになると思います。

ここで糸井さんおっしゃる「ぼくは素人ですから平気で聞きますので。」というのも、いいなー、と感じまして。なんというか、平気で聞ける素人でありたい、みたいなことをおもったよ。

まあ、今日のテーマにふさわしく、その幹の部分をずっと眺めてた、という感じもあります。

うん、幹の部分をずっと眺めていた。。。

たぶんお疲れのことと思います。また、帰りの電車のこととかご心配な方もたくさんいらっしゃる、ってこともよく存じております。どうも本日はありがとうございました。

‥‥と、これにて講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』はおひらきとなります。講演当日、それからぼくは駅へ向かい新幹線で豊橋へ帰宅。講演では、クラフト紙の手さげ袋でパンフレットが配られたのですけれど。帰りの道中、新幹線ホーム内でもその手さげ袋を手にしている人を見かけて、うれしくおもったり。。

それではっ!! これまで長々とつづけてまいりましたこの吉本隆明さんの講演を聞く聞くシリーズは、ほんじつでおしまい。次回noteでは、たぶんですが、このシリーズをやった理由みたいなことを書きたいとおもいます。

平成28年12月9日



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