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ゲームでの音楽体験と音楽とは何か?

前回noteでは、テレビゲーム等の「ゲーム」を構成する要素には
ストーリー、キャラクター、グラフィック、操作性、動き、
ルール、遊び、謎解き、駆け引き、などなどあるなかで、
BGMや効果音を含めたサウンドもまた、
とっても重要なのだろう、と申しあげました。
そうあらためて考えてみてもね、ぼくもまた
これまでプレイしたゲーム音楽でも、
好きな音楽及び思い出ぶかい音楽ってたくさんあるし、
そのようなゲームでの音楽体験というのは、
日常の中で聴く音楽体験ともかなりちがうやもしらない。

前回感想を申しましたオンライン配信音楽イベント
『MOTHERのおんがく。』での第二部、
鈴木慶一さん、田中宏和さん、糸井重里さんによる
「おんがくトークコーナー」のお話しにて、かつてのゲームでは
同時に一音しか鳴らせなかった時代があった、つまり、
たとえば、相手とボールを打ち合うテーブルテニス型の
対戦ゲームでは、じぶんのラケットに
ボールが当たったときに音が鳴る、みたいな?!
なのでそのころにはゲーム中のBGMも無かった。
そこから、だんだんとゲーム表現の技術があがり
ファミコンでは同時に三音を鳴らせるようになった。
そうなってから、ゲームのプレイ中でも
音楽を鳴らすことができるようになり、たとえば
マリオ、ゼルダ、ドラクエ、FF、そして
MOTHERなどなどなどなど、あらゆる
ゲームミュージックが作られていったのでしょう。

そしてその後、ゲーム表現の技術は
さらに格段にあがりながら、今では
どんな音でも、どんな音楽でも、どんなサウンドでも、
ゲーム中で出せるのだろうなあー。
ともすれば、
昔のゲームと今のゲームでは、
サウンドのあつかいもちがうやもしらない。。。

ゲームクリエイター・桜井政博さんのYouTube動画
『桜井政博のゲーム作るには』でのある回では、
昔のゲーム音楽は口ずさんでも楽しい、かたや、
今のゲーム音楽はあんまり面白くない、
と言われている、とのようにおっしゃっていて。

よくある疑問として
昔のゲーム音楽は よく覚えられ
口ずさんでいても楽しいけれど
いまのゲーム音楽は
ハリウッド化していてよくわからない
鳴っていても鳴っていないかのようで
あんまり面白くない…
なんてことを聞きますね

桜井政博のゲーム作るには/環境音楽としてのゲーム音楽 【サウンド】より。

ならば、今のゲームに
昔のファミコンの音楽をあてはめると、
どう感じるか? という実験をしてみると、
かなりうるさく聞こえてきてしまう。
これは、今のゲームでは
リアルな表現も多くて、そういうような
リアルなグラフィックのゲームには、
リアルな環境音も必要であり、そうなると
いわゆるBGMが鳴らされないこともある。

このことでぼくが思いだすのはね、
PlayStationで1996年発売されたゲームソフト
『バイオハザード』では、ゲームのプレイ中
操作しているキャラクターの足音だけが響きながら、
そのほかの音楽は鳴らされないというシーンでは、
当時、この感じがめちゃくちゃこわかった。
無音だからこその恐怖の演出、そして
そこになにかのBGMがかかってしまったら、
ゲームプレイには邪魔になっていたからこそ、
足音という効果音だけを鳴らされたやもしらない。

そう考えれば、でも、
ゲームの音楽だけに限らず、
あらゆる音楽とは、ときに
うるさくも感じられてしまう、もしくは
その場の邪魔にもなってしまう、
というような状況もありうるだろうし、
はたまたその逆に、その音楽が
その場にあるからこそ素敵な空間になる、
という場合もあるのでしょう。

ぼくは好きな音楽をただ聴くだけの
しがないリスナーですので、
音楽って、なんだろう?
というのはよくわからないんですが。
でも、そうやって考えてみると、より一層
音楽のことがわからなくなってもくるし、なおかつ、
音楽とは不思議なものだなあ! とも存じます。

令和6年7月2日


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