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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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タイムループと組織の本質について。

「タイムマシン」がモチーフとなっている
SFの作品が、すき、というのは、
先日のブログでしるしたとぞんじますが。
ならば、同じ時間を何度も繰り返す
「タイムループ」の作品というのは、
そういえば、ぼくはあんまり観ていない。

ぼくの観たことがある「タイムループ」の作品として、
ぱっと思いつくのは、たとえば、
堂本剛さん、遠藤久美子さんが出演された
1999年放映のテレビドラマ
『君といた未来のために 〜I'll be back〜』や、
山下智久さん、長澤まさみさんが出演された
2007年放映のテレビドラマ
『プロポーズ大作戦』や、そして、ほかには、
じつはタイムループになっていることが
ストーリーの終盤で明かされる、という、
作品の重大なネタバレになるので、
名称ははっきりとは記さないですが、
とある「魔法少女」のアニメ作品、
というような、いくつかの作品だけなので、
タイムループに関する知識をあまり持っていない。

そんなじぶんなのですが、昨日はね、映画
『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
を観てまいりました。

感想としてはさ、なんだか、
おもしろい、と言うよりも、
すごい、と申しますか、もっと何と言うか、
興味ぶかかったな。

このことを、ブログで書くためには、
内容の核とも思われる部分にも
触れないと書けなさそうなので、ここから先は
「#ネタバレ」で申しあげますが。。。





たとえば、映画の前半部分の肝となる
「タイムループ」を上司に気づかせようとするとき、
いちばん下の部下から、いきなり
トップの上司に伝えようとしても、
まったく伝わらないから、
いちばん下の部下から、ひとつずつ、
そのすぐ上の上司へと伝えてゆく、という
「上申制度」が取られていたのが、
興味ぶかかった。

そして、さらには、この
「上申制度」が取られているからこそ、
なのやもしれないのですが、その世界が
タイムループになっていることに気づくのは、
「一番下の部下から」というのは、
ちょっとこわい気もしたんだった。つまりはさ、
会社内、もしくは、組織内の
「問題」というのは、もしかしたら、
一番下の部下から気づき始めるのかもしれない、
みたいな?!

そしてそして、さらに
もっとこわいと感じられたのは、
じつは、女性の事務職の方が
いちばん最初にこのタイムループに気づいていて、
部署内へと伝えようともされていたけれども、
それを、部署内の誰しもが
相手にしようともされなかったこと。

これってば、なんだか、
会社という組織の
本質のような気がしているの。

たとえば、この場面において、事務の方の
孤独さや疎外さや無力さを想像すると、
ちょっと、けっこう、
かなり、つらい、と、感じたのよね。

でも、世界とは
このようにできていて、つまり、
「上申制度」から抜け出せない。

このことから考えてみるとね、
ストーリーの中では、タイムループに
いちばん最初に気づいたとされる
いちばん部下の男性おふたりが、
最初にタイムループに気づいたときは、
もしかしたら、事務の方が
なにかしらの方法を取られたことによって、
気づかせたので、彼らが気づいた、
とも推察できるかなあ。

でも、それはさ、
彼らにとったら、
事務の方から伝えられたから、
気づいたのではなくって、たとえば、
不可抗力的に、つまり、
「上申制度」ではない伝達の方法によって、
奇跡的に、伝えられた。
映画の中では、いちばん部下のおふたりが
タイムループに気づいたときの状況は、
描かれてなかったけれども、そのとき、
どういう出来事があったのか? って、
ちょっと気になるんだなあ。

はたまた、もうひとつ、
なかなかむつかしいことだなあ、と感じたのは、
ストーリーの終盤、
タイムループが起きている理由に関して、
上司を除いた部署内全員が核心したときに、
そのタイムループの要因とは、
上司の叶えられなかった「夢」であったこと。

こういうのもさ、つまりは、
上司の持っている「夢」によって、
部下たちが動いてゆく、というのも、
組織の本質のような気がしていて。

それは、たとえば、なんだろうか、
スティーブ・ジョブズが
「iPhone」を思い描いたこと、とか、
ウォルト・ディズニーが
「ミッキーマウス」を思い描いたこと、とか、
藤子不二雄さんが
「ドラえもん」を思い描いたこと、とか、
というのも、そうなのやもしれないし。
もしくは、
プーチン大統領が、
ウクライナ侵攻を思い描いたことだっても、
その「夢」と呼ばれるもののひとつ、と、
言えるやもしれない。

このあたりのことは、ぼくとしては
まだうまく言えないけれども、
映画『MONDAYS』を観ながら、
この世界における「組織」の本質とは、
「上申制度」と「上司の夢」であって、
そして、この映画の光景こそが
「組織」のリアルなのではないか?
と思いました。

あぁー、
ネタバレありで、こんなにも
ながながと書いてしまって、ごめん。
昨日、映画を観たあとの夜、
なんだか考えてしまって、そのことについて
ブログ書きたくなってしまったのよね。

そして、朝、起きたら
今週もまた、
月曜日がやって来たんだった。

令和4年10月31日


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