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「明日」を祈るようにして存在していた。

昨年末、岡本太郎さんの壁画作品
『明日の神話』における「大改修プロジェクト」
クラウドファンディングのリターンが届きまして、
大晦日の日にはそのことについてブログで触れながら、
今年になりこのリターンでの書籍の続きを読みながら
さらにまだまだ、今日もなお
『明日の神話』について想っている。

ってゆうときにふと思い出したのはね、ぼくは
『明日の神話』についてのパンフレット的な
冊子を持っていたよなあ? と思い、
どこにあるのやも確実なことはわからないままに、
それがありそうな本棚の前で背表紙を
一つずつ指差しで確認しながら探してみると、
やっぱり、ありました!

この冊子を購入した場面のことは憶えてないですが、
おそらく、平成18年(2006年)の夏、
東京・汐留の日本テレビの広場で開催されました
作品公開のときグッズとして購入したと思われる。
表紙でも、その日付けが印刷されているし。

どちらかと言えば薄めなこの冊子、
でも、中身はとってもすごくって。
冊子の中央のページではね、、

なんだ、これは?!
と思いながら、
左側のページを開け、そして、、

右側のページも開ければ、、、

どーん、と、見開きで大きく
『明日の神話』が掲載されているの。

実際の壁画作品と比べれば、
ぜんぜん小さいですが、でも、
おうちでこのサイズで鑑賞できるってえのはさ、
今さらながら、つまり、
約18年越しであらためて、すごい! なおかつ、
ありがたい!!! って感じている。
なので、この冊子のことを思い出しながら
本棚より取り出してきて、そして、昨日のブログでの
『明日の神話』の描写の感想はね、
このページを眺めながらしるしておりました。

今、また、あらためて
よくよく作品を観てみれば、中央のあたりでは
犬なのか何なのかの生き物も描かれているし、
あちらこちらで舞う火玉のような火災の炎は恐ろしいし、
はたまた、作品の左側の上部では
どす黒い龍のようなものが飛んでいる。。。

昭和44年(1969年)、メキシコで完成されていた
『明日の神話』は、完成後、
人目に触れないまま行方不明となり、
その34年後の平成15年、メキシコシティ郊外で
大きく損傷した作品が発見されてから、
修復作業完了後の平成18年に公開され、そして
平成20年からは渋谷駅で恒久設置されてから、
この15年後の昨年、つまり、令和5年、
大改修のためのクラウドファンディングが行われた。
そして今、令和6年、ぼくはまたあらためて
『明日の神話』を想っている。

そういう時間軸で考えてみれば、
岡本太郎さんの『明日の神話』とは、
作品の完成以来、ずっと、ずっと
「明日」を祈るようにして、
存在していたんだなあ、と感じられる。

この今もまた、
「明日」がどうなるのかわからないような
恐ろしい出来事が起こり、でも、ぼくは太郎さんの
『明日の神話』を想いながら、
「明日」を祈りたい。

平成18年の夏、『明日の神話』が
公開されたとき掲げられておりました
【Be TARO!】のことばを、
また、この胸に秘めながら。

令和6年1月3日

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