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新歓アトラクション没ネタ

「マジ研」

内海「どうも〜ミルクボーイです〜。よろしくお願いしますー。」 
駒場「あっ、ありがとうございます。」
内「ただ今、客席の方からガチめのマスクを頂きました!」
駒「ありがとうございます。」
内「こんなんなんぼあってもいいですからね。いうとりますけども。」
駒「うちのおかんがね、気になってる部活があるらしいんやけど。」
内「そうなんや。」
駒「その名前を忘れたらしいねん。」
内「どんなマイナーな部活やねん!」
駒「いろいろ聞くんやけどな。全然分からへんねん。」
内「ほんだら俺がね。おかんが気になってる部活を一緒に考えたげるから、どんな特徴言うてたかとか教えてみてよ。」
駒「教室の隅でトランプとかコインをいじくりまわしてるて言うてた。」
内「うん。それは…マジ研やないか?」
内「その特徴はもう完全にマジック研究会やがな。すぐに分かったよこんなもん。」
駒「いや、俺もマジ研やとおもてんけどな。おかんが言うには、週5回もバチバチに練習させられるからしんどいって言うねんな。」
内「ほなマジ研と違うかー。」
内「週5回もバチバチに練習してる奴らが、新歓でミルクボーイ漫才やる訳ないもんね。」
内「ミルクボーイ漫才はね。万策尽きた部活の苦肉の策であることが多いのよ。」
内「週5でマジック練習してる奴は新歓で苦し紛れにミルクボーイやらないよ。週1回が関の山よ。マジ研と違うわそれ。」
内「もうちょっと詳しく教えてくれる?」
駒「学祭の時だけやたらイキってるらしい」
内「マジ研やないかい!」
内「マジ研は学祭でしかみんなに輝いてるとこを見てもらわれへんのよ。」
内「トランプとコインをいじくりまわしてるおとなしめの奴が、大学生活で青春の輝きを放てる唯一の舞台、それが学祭なのよ。」
内「クオリティは保証するから、ちょっとイキるくらい許したげて欲しい!マジ研やそんなもんは!」
駒「わかれへんねん、でも」
内「何がわかれへんねん。」
駒「俺もマジ研おもてんけどな。おかんが言うには。部内カップルが沢山いて、大学デビューするにはピッタリの部活やって言うてた。」
内「ほなマジ研と違うやないか!」
内「マジ研部員の恋人は、鏡とトランプって相場が決まってるのよ。」
内「仮にマジ研で大学デビュー成功した奴がいたら、そいつは別にどこの部活に入っても大学デビューできてたと思う!マジ研とちゃうわそんなもん!ほかになんか言うてなかった?」
駒「大学から降りる部費が年間8000円しか無いらしい」
内「マジ研やないか!」
内「大学から支給される部活運営費が1万円に満たないのは、マジ研と◯◯部だけよ。」
内「それだけではやって行かれへんから、学祭でお客さんからチップ置いてもらう始末よ。」
内「◯◯部は活動停止中やし。マジ研やそんなもん。」
駒「わかれへんねん。」
内「なんでわかれへんねん。」
駒「俺もマジ研やとおもたんやけどな。おかんがいうには。部活で学んだ事を活かして、合コンでモテモテになれるらしいねん。」
内「ほなマジ研ちゃうやないか!」
内「確かにマジックをやればその場は盛り上がって人気者にはなれる。」
内「でもコンパでモテるのは結局イケメンと美女なのよ!マジシャンはあくまでイケメンと美女を繋ぐ架橋でしかないのよ!周りがマジックみてどんどん仲良くなっていく中で、タネがバレないようにビクビクしてたら、知らない間に孤立している悲しい生き物。それがマジシャンなのよ!」
内「マジ研ちゃうがな。もっとほかに何か言ってなかった?」
駒「新歓では一年生を如何わしいバーに連れこむらしい」
内「マジ研やないか!」
内「バーいうてもマジックバーやからね?そら怪しい雰囲気があって当然よ。怪しくないマジックバーなんか、カリキュラムの緩い医学部と同じくらいありえへんもんや!それを如何わしいと表現するのには悪意すら感じる。俺は騙されへんぞ!新歓でマジックバー行くのはマジ研しかないよ!」
駒「わかれへんねん、でも」
内「なんでわかれへんの、これで」
駒「おかんがいうには、部員は全員成績優秀で未だに留年生を輩出したことがないらしい」
内「ほなマジ研ちゃうやないかい!」
内「ピンからキリまでいるよ!部活になってからは留年生を輩出したことないのは事実やけども、まだ卒業生すら輩出してないからね。ぼくなんか去年は進級したこと自体がマジックや!」
内「マジ研ちゃうやないか!もうちょっとなんか言ってなかった?」
駒「一年じゅう同じジャケットを羽織ってるやつがいるらしい」
内「マジ研やないか!」
内「マジシャンはジャケットを羽織らないとマジシャンに見えないのよ!」
内「ジャケットがないと残るのはクソダサいTシャツだけ!」
内「ミッキーマウスのTシャツだけ!マジ研に決まり!」
駒「分からへんねん。」
内「分からへんことはない!お前のおかんの気になる部活はマジック研究会」
駒「おかんがいうには、マジック研究会ではないらしい」
内「ほなマジ研ちゃうやないか!」
内「おかんがちがうと言えばそれはもうマジ研ではないがな!」
駒「そうやねん」
内「先にいえよ!俺が自分のファッションセンスについて自虐してるとき何を思ってたん?」
駒「申し訳ないなと思って。」
内「ほんまにわかれへんようになってもたがな。どうなってんねん。」
駒「あ、おとんがいうにはな。漫才研究会と違うかって。」
内「多分正解や」
内「もうええわ。どうもありがとうございました。」