良い夜でした

THE SECONDが大々的に行われることによりTHE SECOND世代の芸人さんを追いかけていた当時のライブシーンのお客さんたちがこぞって姿を見せることをゾンビみたいと語られていて、そんななんか怖いものに例えないでよー鮭とか戻りガツオくらいにしておいてもらえませんかーと思いはするけど、私も自分が現時点でめちゃくちゃライブ見てる側だったらゾンビなるほどねーって思ったかもしれない。どこにも書いてないだけでちょいちょい観に行ってるんですよ配信とかも当時ほどではないけど観てたりするんで怖くないよーとか言い訳したくなる。いやこれが言い訳だと自分で思う時点でなんかあれですよね、自分の中にも「今お笑いを見られていない」みたいな後ろめたさがあるんですよね。これを後ろめたいと思うのも、多分なんか違う。お笑いはいつ観に行ってもいいし、たくさん見てもちょっと見てもいいし、芸人さんはいつ観に行ったって面白い、というのは当たり前のことなので。

今でも囲碁将棋好きなんですけど、なんていうか長年継続してる好きって自分が思ってる以上に厄介なんだなあと思いました。THE SECONDのオープニング始まった瞬間から謎に泣いてしまって我ながら意味が分からない。4時間中泣いてない時間と泣いてる時間が半々くらいで、泣いた選手権嫌いな私もこれはあまりにも意味が分からず、選手権にすらならないなと思って書いて残しておくことにしました。
vsシャンプーハット終わりで泣いてた文田さんのこと何も言えない。

最初の超新塾vs囲碁将棋の直前が一番泣いてた。自分でも予想してない自分の状況が耐えられなさ過ぎて、誰か助けてくれ!通話繋げて介抱してくれ!って友達に連絡したけど、みんなお笑いが好きで同じようにTHE SECOND見てるからそれどころじゃないのは同じ状況で、結局べしょべしょのまま一人で最後まで乗り切ったんですけど、今思うと真っ最中にだいぶ迷惑な連絡をしたなと思います。多分ここ見てないと思うけど、友達のみんな本当にごめんね。もし来年あるなら実家に帰って親と見るか、後述の姉宅に引き取ってもらおうと思います。

M-1の準決勝とか2002年から会場で見てるんだから(チャイルドマシーンを見に行っていたよ)いい加減賞レースでのネタを観ることにもっと慣れなさいよと思うんですけど全然慣れないです。ましてや今回応援している漫才師が決勝にいるとなると、本当に何一つ冷静に見られなかったです。頭の中ではノックアウトステージと同じネタがノックアウトステージよりもよい出来でお届けされている気がするなあというのは分かるけれど、それ自体が良かったのかどうかを判定できない、いっぱいいっぱいすぎて。私THE MANZAIの時こんなのだったっけ?もうちょっとマシじゃなかった?
超新塾との対戦で結果を見る時が一番心拍数やばかったです。結果が出るまでの時間をあんなに長く感じたのも久々だった。

ギャロップとの対戦で、囲碁将棋の得点に1点(面白くなかった)が0人だったとき大泣きしてしまって、すみません本当に泣いた話ばっかりで。
狭いと言われてきた囲碁将棋の漫才ですよ。4年目くらいにシアターブラッツでの早い時間の何かしらのライブでポテ式市場のネタをやってやば面白すぎる!と思ってたのに若い客層にまったくハマってなくてもったいない!となっていた囲碁将棋の漫才ですよ。ルミネの本公演での寄席ネタが心理テストで西武ライオンズがキラーワードなネタをやりきる囲碁将棋が、らしさを思い切り発揮した副業のネタ(大名作ですよね大好きです)で、あの場で面白くないと思った人が少なくとも採点するお客さんには一人もいなかったなんて。こんな凄いことないです。
そりゃ囲碁将棋はずっと面白かったですけど、M-1歴を終えてもバッチバチに漫才を作ってきた人たちが、ここにきてテレビでこんな最高の漫才で見る側を笑わせてくれる景色を見られるなんて、本当に凄い、囲碁将棋は凄い。この大舞台で受け入れてもらえたんだ、という感動で大変だった。
少なくとも私から見る限り、囲碁将棋は私が見始めた頃から今と同じようなことを漫才でやりつづけていて、何も変わらず囲碁将棋らしさを貫いて面白さだけは進化しながらここまで来ていると思っています。大きな舞台で、万全の状態で、最高の出来の漫才を見てもらえることで、あの面白さが広く伝わったことが、誇らしくてならないです。

ギャロップと同点で、お互いの漫才の凄味がお客さん採点の結果伝わるというのも良かった。結果負けてないのに勝ち上がれなかったのが囲碁将棋の方だったのは、単純にルール次第でしかなかった、囲碁将棋は負けてない、と我々ファンに思わせてくれるの、最高すぎる。
初年度だから、ルールが違ったら勝ち上がってたかもしれない、と簡単に思いやすいんだろうなと思いました。ぽっと出のルールって感じに思えちゃうから、もしこれが違うルールだったらってことを、つい考えてしまいやすいのかもしれない。
これでもし来年第2回があってもルールを変えてほしいとは思わないですよね、この初回の囲碁将棋の「ルールで上がれなかった」呪いを全部背負ったまま2回目以降も開催してほしいです。
それで、2回目以降同じルールを踏み越えて囲碁将棋が勝ち上がってくれたら最高です。
とは言ってみても結局死ぬほど悔しいけどね!2回目以降開催される保証もないのに、来年があるから~来年からは優勝候補筆頭~とか簡単には思えないからね!
来年以降もこの大会を続けてくれるよう努力はしてくれるはず、と、この大会を作ってくれた側の人たちの真摯さを信じたいです。

ギャロップ勝ち上がりが決まったあとのCMあたりで、普段そんなに連絡のこない姉からLINEがありまして。
姉には昔から「囲碁将棋がとにかく面白い」という話を逐一聞かせていて、懐かしの品川プリンスシアターでのITIライブに姉を連れていったこともあります。めちゃくちゃ面白かった、と言ってくれて、タモンズのことを売れそう!と言ってくれていたなあ。
そんなこんなで、囲碁将棋のことをちゃんと覚えてくれていた姉から、『我が家では満場一致で囲碁将棋でした』みたいなメッセージが来て、まんまと泣いちゃったよねー。その我が家最高だよ。
大会後にネットを見ていても、いろんな人が囲碁将棋面白かった、と言っているのを見て、もうずっと面白かった囲碁将棋の漫才が、本当に面白いんだと広く伝わっていることに感激しっぱなしです。

こんなに泣くのおかしくない?年取ったんだなあと思います。囲碁将棋が3年目のときから好きなんだから、そりゃ年取ってるし涙もろくもなります。

今年の2月のルミネでのイベントで観た囲碁将棋の漫才が、手が付けられないくらいに面白くて、自分でも馬鹿みたいに高揚したんですね。勿論すでにTHE SECONDの開催は決まっていて、まさに調整中くらいのタイミングだったと思うんですけど、本当に信じられないくらい面白かったです。ダイタクの二人が茶化さずに語れないくらいの仕上がりぶり。
M-1とかTHE MANZAIの時に調整しまくっていたころの、バッチバチに仕上がった囲碁将棋の漫才で、これがまた観られるなんて、と思って本当に嬉しくて、THE SECONDありがたすぎるなーと思ったのを覚えてます。囲碁将棋の漫才はいつだって面白いけれど、それとは別に、囲碁将棋が本気で仕上げる漫才の強さが大好きなんだよね!勝手なお笑いファンで申し訳ないです、賞レースに関わる漫才ってやっぱり単独ライブとも普段の寄席とも違う、賞レースに関わる場面でしか感じられないパワーがあるから、どれだけ芸人さんがしんどい思いをしていると聞いても、賞レースで浴びる漫才最高って思ってしまう。
来年以降もTHE SECONDの開催があるとしたら、囲碁将棋は(他の漫才師の皆様も)また勝つまでやめられない戦いの場に向かわざるを得ないのかもしれなくて、でもいちお笑いファンはそれを楽しみにしてしまいます。ごめんなさい。最高の漫才をありがとうございます。

ちなみに翌日、お笑いのことまったく詳しくないお友達とランチしたんですが、囲碁将棋の話をしたらすぐに覚えてくれました。曰く「コンビ名が覚えやすい」だそうです。身長が高いので彼らの次の出番の漫才師はマイクをぐっと下げる必要があるんですよ、という話に食いついてくれました。
ランチのお店で列に並んでいる間、前のお客さんがTHE SECONDの話をしてて、囲碁将棋って単語も聞こえてきたので、めちゃくちゃ聞き耳立ててしまったよ。
今年の囲碁将棋関連のライブ全部完売してほしいな!

全然関係ない話だけど、しずる村上さんがTwitterで囲碁将棋が負けてふて寝してしまった、みたいなことを書いてて、それもう癇癪じゃん!て笑ってしまった。昔サッカーが好きだったころ大事な試合の延長戦で自分のチームが相手のチームにFKを決められてしまった瞬間「もうやだ!!」となって試合は終わってないのにテレビを消して本当にふて寝した当時の自分のことを思い出してしまった。何を思い出させてくれてるんですか。


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