見出し画像

【マチメグリ】HBPワールドツアー訪問記:ドイツ・ルール訪問-1(学会/エッセン)(2015/6/27公開)

去る6月11日から、小浦久子先生に声をかけていただき、ドイツのエッセンで開催された学会に参加してきました。

エッセンのあるルール地方・ルール工業地帯は、炭鉱・鉄鋼などの工業でドイツを支えていたエムシャー川沿いのエリア。ドイツの中央西部に位置し、面積4,400k㎡(兵庫県の約半分)、人口約500万人、53自治体の圏域。1960年代より産業構造が変化し、失業者が増え人口も急激に減少、工場跡や労働者住宅が廃墟化、工業が撤退した後も周辺は土壌や水質の汚染が激しく土地利用転換が困難など、多くの問題を抱えていた。

1989年~1999年の10年間、ルール地方はIBA(国際建築展)のプロジェクト場所に選ばれ、土壌汚染や水質や緑地の回復などの環境再生、旧炭鉱や工場跡などの産業遺産の保存と利活用、炭鉱住宅のリノベなど住環境の整備、新たな地域産業づくりなどの雇用創出、社会活動文化活動の活性化、のテーマに沿う取組みがスタートした。

IBA(国際建築展)はドイツの伝統的なまちづくり手法で、その時代の都市の先端的な問題をとらえ、その解決策を世界から求めコンペをして、地域に公開し議論しつつ、実際につくり恒久的に展示・広報し都市のストックにしていく、10年時限のプロジェクトである。IBAエムシャーパークプロジェクトでは、120のプロジェクトを推進した。

2010年にはルール地方が欧州文化首都に選ばれ、ルール都市圏の文化的圏域としてのイメージがさらに世界に発信された。

今回の学会は、ルール圏域が今まで進めてきた脱工業化の変化、IBAエムシャーパークプロジェクトや欧州文化首都などの取組みについて、その変化のプロセスの戦略や多核の都市から構成される更新のあり方について再評価しこれからを考えようという会議(らしい)。

http://www.transforming-city-regions.com/

画像1


当日は、世界遺産にも指定されているエッセンのツォルファライン炭鉱跡地の中のスペースで学会が開催された。私は「Public Space Transformation with Regional Prospect」というお題で水都大阪関連の取組みを発表した。が、英語が苦手な私はパワポ原稿を小浦先生に事前に翻訳してもらい、それを読み上げるという恥ずかしいプレゼンとなった。。一方小浦先生はセッションのコーディネーターとして大活躍、数年前のワークショップの時からのお付き合いらしく色々な人から声をかけられる存在。

画像2

ツォルファライン炭鉱跡地

画像3

当日のカンファレンス会場

画像4

小浦先生の趣旨説明

画像5

質疑応答

IMG_4459 IMG_4447

画像6

休憩時間・ランチタイム

画像8

プログラム

画像9

今回の学会の位置づけ

画像7

前回の提案/小林正美さん・隈さん・小浦さんらチーム

【参考】IBAエムシャーパークプロジェクト
学芸出版社サイト ドイツのユニークなまちづくり/春日井道彦氏より
http://www.doitsunomachizukuri.de/Gakugei/mirror/Gakugei/mi09001.htm
ハイライフ研究所サイト ヨーロッパから学ぶ「豊かな都市」のつくり方/服部圭郎氏より
http://www.hilife.or.jp/yutakanatoshi/yutakanatoshi_5.pdf

夕方には場所を移して、隣接するルールミュージアム(炭鉱跡の建物)の最上階の会場にてフォーラムが行われた。私は屋上から、ドルトムント工科大学でアーバンデザインを研究しているヤンさんに色々案内してもらい、その内容の方に興味を持ってしまう。エッセンの旧市街地のビルが目の前に見える。想像していた景色とは異なり、緑が非常に多く、汚染されていたエリアとは思えない。緑で囲われて見えないが、その下に住宅が多くあり、まちは中低層で広がっている。隣のまちも連続してつながっている。盛り上がっているところは捨石を積み上げたぼた山だ。以前は炭鉱を中心に急増する労働者の住宅がスプロール的に建設されたとのこと。工場の煙突も見えるが、現在稼働しているのは一部だそう。

画像10

ルールミュージアムへのエスカレーター

画像11

屋上にある会場

画像12

屋上デッキからは360度の見晴らし

画像13

ヤンさんと小浦先生

(ひで)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?