Junのヘイジー日記vol.5”セカンドアルバム解説四曲目〜Perfect Day〜”
この曲の邦題をつけるとしたら”ヘイジーにうってつけの日”です。このタイトルはサリンジャーのナインストーリーズという短編集に入ってる”バナナフィッシュにうってつけの日”(原題:A perfect day for bananafish)からです。
元々、サリンジャーが好きだったのもありますが、サリンジャーを作品のテーマにした攻殻機動隊S.A.C.の笑い男事件編からの影響が大きかったです。
ハードSFにいたいけな文学性が程よく混在した素晴らしい作品ですので是非見てみてください。
曲作りはBig Audio Dynamiteのこれを参考にしました。サビとAメロの境目があまりなく、ずっと聞いてられるディスコのような感じがすごく好きです。
ミックジョーンズもジョーストラマーもクラッシュ以降もずっといい曲をお書きになられますよね。脱帽
最後に出てくる展開における”ハッ!!”はラズベリーズです。1:33〜始まるラインの”ホーミタイッ!ハッ!”がたまらなく愛おしくてお借りいたしました。
それにしてもEric Carmenの歌い方はThe Small FacesのSteve Marriottからの影響が伺えますよね。
“模倣”は文化にとってはとても大事なものです。むしろ、”模倣”こそが文化と言っても良いのでは無いでしょうか。言葉を覚えるのも、ごっこ遊びも、それから音楽をやるにしても、何かを真似をする事から始まります。
誰かの”模倣”をまた誰かが”模倣”し、そしてまた誰かが‥とまるで遺伝子の様に脈々と続いていきます(逆に言えば”模倣”されないものは絶滅していきますが)。
この事柄を”ミーム(meme)”と呼び論じたのが英の学者であるリチャード・ドーキンスでした。1977年に出版された”利己的な遺伝子(原題:The Selfish Gene)”という名著の中で触れられてますので是非読んでみてください。
ちなみにヘイジーのサビで出てくる”Shake me,Selfish my gene”のラインはドーキンスからですし、冒頭で触れた攻殻機動隊でもミームについて言及されています。
というわけで、また次回お楽しみに!