見出し画像

「すみだ北斎美術館」に

6月の初め

東京へ用事ついでに、
両国にある「すみだ北斎美術館」に行ってきました

西洋画ばかりみていた私なのですが、
一昨年に、三菱一号館美術館でヴァロットン展を見てから、
版画的な画風に心のどこかが惹かれておりました

日本人なら一度は聞いたことのある、
葛飾北斎の「富嶽三十六景」

生で見たいし、葛飾北斎ってそもそもどんな人なの?というところも
知りたかったのもあり、ずっとずっと北斎美術館に行きたかったのですが、タイミングが悪く行けてなかった!
ついに行けましたよ

え、建物スタイリッシュすぎません?

すみだ北斎美術館外観

でも、見てください。ガラスにいます、北斎のキャラクターたちが(笑)
可愛い…

入口付近のガラスにプリントされていました


企画展はやっておらず、常設展のみの観覧でした
入館料は400円でとてもリーズナブル
外国人観光客の方も多数いらっしゃいました

中に入ると、北斎の作品が展示されていますが、
日本画は光や空気に触れた際の劣化速度が速いらしく、
レプリカでの展示でした。

私は日本画の歴史などの知識があまりないのですが、
今回の来訪を機に日本画の概要について学ぶことができました。
備忘として以下に整理します。

日本画は大きく分けて二つ。
■大和絵:日本の故事、人物、事物、風景を主題とした絵画。平安絵巻、百人一首などの作品。平安時代より発展した。
■漢画(唐絵):中国の故事などを主題とした絵画。鎌倉時代に中国から伝来し、水墨画などの作品。
ルーツによって分けられるんですね。

上記様式を扱った流派が存在します。主なものだと以下が挙げられます。
【狩野派】漢画
血縁関係で結ばれ、お手本となる描き方「粉本」を使った育成。
型の統一性を第一とするため、外れた描き方をする者は破門されていたらしい。。力強く躍動感あふれる作品が有名。
【土佐派】大和絵
宮廷絵画に力を入れた。物語をなぞった作品などが有名。
丁寧で繊細な画風。
【琳派】大和絵・漢画
「琳派」と呼ばれたのは、1970年ごろらしい。狩野派や、土佐派には親元がいるが、琳派にはそのような存在はおらず、大和絵と漢画をうまく掛け合わせた画風が特徴。

若かりし北斎は、「琳派」に属していましたが、
途中で抜けて、独自の画風をもとに活動していたそうです。

私の中で北斎といえば「富嶽三十六景」だったのですが、
今回読本挿絵の第一人者で多くの功績を残している人物だということを深く知ることができました。

建物の窓ガラスにプリントされていた絵も、挿絵の一部ですが、
表情や動きのコミカルさはその時代の作風にはなかったそう。
広く人々の心をつかんだ理由がわかりました。

念願の富嶽三十六景「凱風快晴」を見ることができて大満足でした。

日本人の見慣れた赤富士

展示室には、北斎の挿絵モチーフを作成することができるコーナーもありました。北斎の生み出すキャラクターやモチーフは独特ではありますが、実際に自分の指でなぞって描くと、愛着が湧きました。

一筆書き体験
晩年の北斎と、娘の阿栄(動くんです)


時期的なものもあり、企画展はやってませんでしたが、
北斎、日本画の概要や歴史を知ることができたり、ちょっとした体験もできてとても満足しました。次回は、企画展の時期に行きたいですね。
全国でも北斎の企画展がやっているので、タイミングが合えば足を運んでみようと思います。

東京には、straykidsさんのハイタッチ会で行ったので、それも含めて良い思い出ができた6月初めでした。
最近、県外に推し事でしか行けていないので、観光や、美術館訪問がメインの旅行がしたいなと。。お財布と相談ですね。オタクの宿命。。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?