野球のグローブには何の原皮がいいの?
って相談たまに受けるんですよね。
ここで言う原皮とは弊社で扱いの多い「和牛」「キップ」「ステア」「フィニッシュエアシャー」みたいな種別かなと思ってます。
まあ、結論から言うと好みなんですよね。
プレースタイルとかっていうより肌触りの。
和牛は固いだとかステアは柔らかいだとかキップはキメ細かいだとか言われてますが、鞣し方もそれぞれ変えてます。その上での染色方法や革に添加してる油脂も注文や素材によって変えているので柔らかい和牛とか固いステアとかもあり得るんですよね。
「ジュテルのキップがいい」とか「ジュテルのステアがいい」とか言ってもらえるのは大変ありがたいのですが、ここ最近でも3~5種類ずつの処方を使って染めてます。その上で仕上げ工程でも調整してたりするのでこの二つの原皮だけでも10種類くらいに仕上がるかなと。キップだとかステアだとかの中でも色々あるのでその中で好みを見つけて貰いたいです。
もちろん原皮そのものの持ってる素材力や処方との相性はありますが、思ったより一種類の原皮からいろいろな種類の革は作れます。なので、
どれもオススメできますよ!
…って言うと簡単ですがズルいですよね。なのでここからは本当に僕個人の意見です。値段とかも度外視してます。
軟式野球だけを20年以上やってきた自分なので硬式はあまり分かってません。もちろん「革としていいやつ」は分かりますが、いちユーザーの意見としてはちょっと弱いかなと。
なので軟式だけ。
今現在、軟式で使うのに適してると自分で勝手に思ってるのは
柔らかくしたフィニッシュエアシャー(FA)
かなと。耐久性、きめ細やかさのバランスがすごく良いかなと思ってます。あと繊維の詰まり方がものすごくしっかりしてます。型付けて一度いい状態になればそこからが長く使えそう。
そんなFA推しの僕は最近自分で処方をアレンジして和牛を軟式用に柔らかくして、肌触り良いのを作ろうと試作をしています。もうちょっとしたら形になるかも。まずは自分が好きなものを作れればなと。
とか言ってますが極論、「ディスカウントショップで買った2980円のグローブの方がボール取りやすいんだよね」って言われたら勝てません。だって、野球が一番上手にできる道具を好きに楽しく使うのが一番いいと思うんだもの。
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