父の涙はどんな映画より泣ける

2023年5月22日に父は約1か月の抗がん剤治療の結果を伝えられた。
腫瘍は大きくなっており、もう今の治療は難しい。余命は3ヵ月。
要はもう死ぬしかないのだ。この死を宣告された本人の気持ちは想像を絶しているだろう。

私の気持ちは父の死に対して受け止め切れていない。私は父が泣いている姿を見たのはほぼない。しかし、父はここ数日自分のこれからの事を話すとき必ず泣いている。今までは強がっていた父はもういない。死が怖い事を自分の気持ちの中では抑えきれていない。死ぬのが怖いのだ。それは当たり前である。そんな父の前で私は涙を流していいのだろうか。自分は死なないのに泣いていいのだろうか。私まで泣いてしまったら誰がこの家庭を救えるのだろうか。
母は相変わらず精神的に妄想などがあり家族にその妄想で苦しめている。私はその母を許せない。今父は死ぬことを突き付けられて苦しんでいるのに、母はそんなこと関係ない。そんな母を私は憎んでしまう。そんな自分にも腹が立ってしまう。自分は母の精神的な病を身近でみてきて救いたいと思い作業療法士を目指したのに、今では救いたいと思っていた相手を殺してやりたい。いつからだろう。あんなに優しく大好きだった母を憎んでしまったのは。
ここからは自分の話しをしよう。
今病院実習をして父の死に直面し、母を憎んでいる自分の心境はもう生きている心地なんてしない。こんな人生与えた神様もなかなか意地悪だ。
今こう書いている自分はもうどっかに消えてしまいたい気分だ。何もしたくない。一人でいる時間が怖い。辛い。このまま自分が耐えられるかが怖い。
こんな自分は弱いのだろうか。


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