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雰囲気を絵にかけるか

「雰囲気を絵に描けるか」

あるアーティストがそんな命題を提出していた。

2021年3月28日日曜日、橋爪純さんの個展に伺ってみた。現実を描いても雰囲気は出ない。この絵は現実ではないし、かといって非現実でもなかった。

盛況な会場には、ステータスの高そうなマダムも、カップル連れも、近所のおじさんもいた。

本当にいいなぁと思った。橋爪さんが自然体でいてくれて、近所の子供たちもかしこまったりせず元気でいてくれたからだ。笑いながらお母さんに駆け寄ったり、橋爪さんとじゃれあったり、密かに電気のついていない展示裏の階段を登ったりしていた。

宮崎駿が、死ぬ時には子供たちがはしゃいでいる老人ホームで死にたい、と言っていたけれど、そんな楽園の雰囲気漂う終の住処みたいだった。

「子供たち、この絵の中に入っていって、また出てくるんじゃないか」

「僕も、入れるかな。。。」

一瞬だけれどありえない空想に耽ってしまい、ハッと我にかえる。

なんとも言えないほど懐かしかったのだ。夢で見て、もう知っていたような。自分を忘れられて、自分になれるような。不思議な感覚だった。


橋爪さんは、ぜんぜん威張らない人だ。

人も、作品も威張らない。

・・・児童書も、ファンタジーも、威張らないではないか。ビジネス書は威張っているのに・・・
・・・山も川も威張らないではないか。霞が関もロックフェラーも威張っているのに・・・
・・・月も太陽も威張らないではないか。ファラオもローマ皇帝も威張っていたのに・・・

人の手のものなのに、自然よりも自然。幽玄さの中に、忘れていたなにかを見つけられる気がする。

霊が宿っている。

雰囲気は形にならないが、霊を宿らせられる。

仏像に魂を入れ、ラブレターに気持ちを込め、お弁当に愛をつめるように。

忘れてしまいそうなことを思い出させてくれたのかもしれない。

楽園の絵の霊が。

ご結婚おめでとうございます。橋爪さんご夫婦(^○^)

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起業家研究所・学習塾omiiko 代表 松井勇人(まつい はやと)

下のリンクの書籍出させていただきました。
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