マガジンのカバー画像

激烈バカ的!文章講座!!

21
とてつもない力を持っている人に「うまく伝えられない」と、そんな相談をたくさん受けています。本を書きたい。面白い話をしたい。彼女を口説きたい。そんな悩みを持つ全ての人にむけて。
運営しているクリエイター

#作文

Chat GPTに相談しながら読書感想文を書いた話

A君の作文 Chat GPTに相談しながら、A君に読書感想文を書いてもらった。 早速、彼の力作をご覧いただきたい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ○○中学校  三年 □□△△ 読書感想文 「人は幽霊を信じられるか、信じられないかで決まる」 ぼくは、夏休みにぼくが通っている「omiiko」という塾の先生が書いた本の一つである、この 「人は幽霊を信じられるか、信じられないかで決まる」 という題名に興味を持ち、読書感想文を書くことにしました。 この中に

作文と論文のちがい

今春、大学に入学した岡本さんから、レポートの書き方について相談があった。生徒からもだけれど、頼っていただけると本当にありがたい。力が湧く。勉強してきて良かったと思う。 「私、作文になってしまって、論文になっていないからダメかも」 と仰っていたけれど、彼女は聡明だから作文になってはいないだろう。 「作文と論文は違う」 僕が予備校生の時からある指導論である。 例えば、「なにわ男子のインスタライブを見て、若者のコミュニケーションについて見解を述べなさい」という課題が出たと

自衛隊工科学校、作文模範解答例

『鬼滅の刃』の名前を知らない人はいないだろう。しかし、その内容はご存知だろうか? 強くなるための競争に明けた暮れた子供たちが、自分の才能が劣るがために、ついに鬼に身を落とす。永遠に死ぬことのない強靭なその体を使って、罪のない人たちに自らの力を誇示していく。主人公の竈炭治郎だけは、鬼を倒しながらも彼らの痛みに耳を傾け、その苦しさを浄化してゆく。 『もしドラ』の著者岩崎夏海氏は、「『鬼滅の刃』は、現代の子供たちの悲鳴を描いた作品だ」と語る。標準化テストの成績に劣る者が、自分の

作文が書けない高校生に贈る、村上春樹のカキフライ理論。

文章ってのは、本質を書いちゃいけないんだなぁってつくづく思う。高校生の作文を手伝っていて、例えばこんな文章をこの時期よく見せてもらう。 「部活では主将を務め、仲間のコミュニケーションを円滑にするように努めました。また学業の方でも・・・」 大切なことを言うためには、大切なことに直で迫ろうとしてはダメだ。ほぼ確実にその大切な何かに逃げられてしまうから。もっと、細部とか些末なことを記述せねばならないのだ。 例えば井坂康志先生から教えていただいた、村上春樹が勧める「書けない人の