![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/125342945/rectangle_large_type_2_d55ca008486b8d8026d1f273474b7829.png?width=1200)
Photo by
keiko_378q
電源の重量はパワーアンプの音質に寄与するのか?
いつも楽しく拝見している「あんぷ親父の制作記」なんですが、巨大なトロイダルトランスによる重量式パワーアンプのエピソードが始まりました。
機械的にはトロイダルコアの重量が大きくなれば、慣性モーメントが大きくなるので、振動の影響を受けにくくなります。
また、物性的には磁束飽和密度はコアの断面積と磁路長(トロイダル部の周長)に関連しているため、こちらの影響も受けにくくなります。
さらに、コイルの線材(銅)の重量も断面積(直流抵抗による熱損失)と表面積(表皮効果による損失)、機械的振動などの面で有利になります。
通常、リニア電源では、商用電源の正弦波(100-240V, 50/60Hz)を整流して直流に変換しますが、コンデンサインプットとチョークインプットでは、エネルギー変換(リップルを低減するための平滑処理)に利用している物性が大きく異なります。
コンデンサインプットでは、商用電源の力率は低くなり、コンデンサの充放電能力が電源性能を支配します。
チョークインプットでは、力率は改善しますが、磁気部品により電源の体積と重量が増加します。
磁気部品の大きさは電源の周波数が高くなれば小さくできるため、通常のスイッチング電源は100kHz程度で、スイッチングしています。
一方、商用電源は50/60Hzなので、リニア電源の降圧トランスはスイッチング電源用のチョークやトランスに比べて、非常に大きくなります。
というわけで、オーディオの世界にはいろいろな流儀があるので、考察の対象には事欠きません。
よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!