オーディオパワーアンプ用LLC正負電源の実装例
LLCコンバータはソフトスイッチング(LLC共振)の電源で、薄型のテレビの電源などにも使われています。写真の実装例では、入力DC385V、出力DC+-48Vを構成しています。
左側1列目UCC256404(SOIC-16, LLC Resonant Controller with Ultra-Low Audible Noise and Standby Power)で、ヒートシンクをつけたMOSFETハーフブリッジ(IPAN60R360PFD7S)を制御しています。また、DC13Vのレギュレータも内蔵しているので、PFCへの電源も兼ねています。
760895451(LLC共振コンバータ用トランス)の下側にある、TLP2304(SOIC-6, オプトカプラ)でTL431(TO-92, シャントレギュレータ)で2次側の出力電圧(+-48V=96V)を絶縁境界を超えてUCC256404へフィードバックしています。
760895451の2次側の出力はダイオードブリッジでセンタータップの正負電源と、2段のLCフィルタを構成しています。
実際には、さらにコモンモードノイズ対策として、SNA-06(スイッチング正負電源出力用CMCフィルタ)を通して、パワーアンプ回路に電源を供給しています。
オーディオパワーアンプは電源を聴いていることになるという言葉があります。これはどういうことでしょうか?
物理的には、オーディオパワーアンプは、電源からスピーカーに電力を供給しながら、増幅回路として音声信号による変調でスピーカー(ピストンモーションをするボイスコイルによるリニアモーター)を駆動しています。
したがって、電源の力率(効率)と品質(ノイズ)は音質に直結しています。
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