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人生を変えるかもしれない本との出会い「感じるオープンダイアローグ」②

前回の記事で、「感じるオープンダイアローグ」についてのおおよその内容について書きました。

今回は私が、オープンダイアローグのどこに人生を変えるかもしれないと感じたのかを書いていこうと思います。

みんな悩みや困難をもっている

人間どんな立場、環境であっても誰しも悩み、困難を持っているものです。それに対して各人なりのアプローチで立ち向かっていくわけですが、オープンダイアローグは、そのサポートになると考えています。

家族の問題、友人関係の問題、職場の問題などあらゆる問題は人間関係から生じています。その解決策に答えはなく、その時々で取れる手段は限られてきます。
全員が全員、問題解決に積極的な場合ばかりでなく、ただ1人だけが悩みを持っていることもあります。苦しんでいるのは自分自身のせいだと思い込み、誰にも相談できずに苦しんでいることもあるでしょう。

オープンダイアローグがそれら全て解決するわけではありませんが、広まっていくことにより選択肢が増えます。
加えて、オープンダイアローグを知っている人が、話しやすい環境づくりを進めていくことでこれまでオープンにできなかった人々が悩みを打ち明けられることにもつながるのではないでしょうか。

悩みを打ち明けることで、悩みに対する客観的な視点を得られます。これまで感じていた問題点が、全く別の視点になる、この新たな視点があるかないかでは、それに対する対応が劇的に変わひます。

自分と深く向き合う機会

オープンダイアローグについて調べると、対話というものがいかに時間をかけて、じっくりと自分を他人に対して表現し、自分自信と向き合う行為であるかがわかるかと思います。

そしてそういう機会は、過去は知りませんが現代ではなかなか得難いものになっています。情報過多な時代で、さまざまなコンテンツに意識が行き交っています。
自分と向き合うことが難しくなっているのは間違いないでしょう。そうして必要以上に他人に影響を受け、自分の軸を持てない人もいるのではないでしょうか。

このような状況にある人に、自分と深く向き合う機会を作るための手段として、オープンダイアローグは力になるように思います。

どんなグループでも活用できる

本書では、病院に来られる方の話が詳細に描かれていました。ですが、書籍内でも述べられているとおり、これは病院だけでなくあらゆる場所に対話の場を開く機会となりえます。

オープンダイアローグという言葉が大事なわけではなく、これまで生み出しづらかった対話の場をオープンダイアローグを参考にして、作っていくことで、先述の悩みを打ち明けられなかった人々の助けになります。


さいごに

何度か書いてきましたが、オープンダイアローグは手段です。何でも解決できる銀の弾丸ではありません。反対に何にも役に立たない代物でもありません。自分の持つ選択肢を広げ、使いたい時に使えるように磨いておく必要があります。

本書では、オープンダイアローグのゴールは、「対話が続くこと」と書かれています。私はこの内容が実は1番大切だと感じています。
なぜなら、問題を解決するためには、数々の試行錯誤が必要だからです。話したいことを話せる環境、本音を話せる環境づくりは一朝一夕で構築できるものではありません。オープンダイアローグを実践したからといって、すぐに対話が上手く進むわけではなく、問題が解決できるわけではありません。

オープンダイアローグは、対話を始めるための一歩です。そしてまた、環境を構築した後の問題解決の場にもなっていくのです。対話が続けられる関係さえ構築し続けることができれば、あとは上手くいったようなものとも言えます。

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