小説 「火と水」

あれから2ヶ月がたち、
W杯の熱気のピークも去り、夏への準備を始めていた。

「2人で合わない?」

マミちゃんからだ。

W杯以来、頻繁に連絡をるようになったのだ。夜遅くになっても、たわいもないない話が長く続いた。だが、それが苦痛でなかった。むしろ、トークの画面を開いたままずっと繋がって居たいとさえ思っていた。

「いいよ」

リコの事がチラつき、自分に問いかけたが、自然と頭はクリアだった。この時、何かが弾けた音が胸の中で、轟いた。

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